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「寝てもだるい」「足がよくつる…」その謎の不調、放置しないで! 専門家が警告する“マグネシウム不足”11のサイン

  • 2026.6.7
bymuratdeniz / Getty Images

アメリカの医療機関「クリーブランド・クリニック」のデータによると、健康な成人のうち、体内のマグネシウムバランスが著しく低下しているケースはわずか2%だという。しかしその一方で、なんとアメリカ人の最大半数がこの重要なミネラルを日々の食事から十分に摂取できていないという報告もある。これは日本の読者にとっても他人事ではないはず。日頃からバランスの良い食事を意識している人であっても、体が発する小さなサインを知っておくことは、自身の栄養バランスを見直すためにとても有意義なはずだ。まずは、マグネシウムがなぜそれほど注目されているのか、その理由を探ってみよう。

私たちの健康をベースから支える「マグネシウム」

「マグネシウムは、目立たないながらも体内の何百もの不可欠なプロセスを静かに支えているミネラルの一つです」と語るのは、ウェルネス企業「Simply Wellness」の創設者兼CEOであり登録栄養士のサマンサ・ピーターソン理学修士だ。アメリカ国立衛生研究所(NIH)の知見によると、マグネシウムは毎日のエネルギー産生を助け、すこやかな環境を維持するなど、体の中で極めて重要な役割を果たしている。私たちの健康のベースを心地よくキープするための、砂時計の砂のような存在なのだ。

専門家の紹介:今回のテーマを解説してくれる4人のプロ

ここで、マグネシウムの重要性と日々のコンディションについて教えてくれる専門家たちを紹介しよう。

  • サマンサ・ピーターソン(M.S., R.D.):「Simply Wellness」創設者兼CEO、登録栄養士。
  • エリン・バレット(Ph.D.):「Shaklee」製品イノベーション・学術担当ディレクター。
  • エイミー・デイビス(R.D.N.):「Live Conscious」栄養コンサルタント、登録栄養士。
  • マット・ランドリー(Ph.D., R.D.N.):カリフォルニア大学アーバイン校ジョー・C・ウェン公衆衛生大学院助教、登録栄養士。

なぜ日々の食事で不足しやすくなるのか?

なぜこれほど多くの人がマグネシウムを意識する必要があるのだろうか? 「多くの人は、天然のマグネシウムが豊富に含まれる野菜の摂取量が単純に足りていません」とエリン・バレット博士は指摘する。さらに、多くの加工食品は精製の過程で大切なミネラルが削ぎ落とされてしまっているのも原因の一つだ。また、人によって必要なマグネシウムの量が異なる点にも注目したい。エイミー・デイビス登録栄養士によると、年齢や日々のライフスタイルによって必要量は変わってくるという。

体内バランスを左右する要因と見落としがちなサイン

アメリカ国立衛生研究所(NIH)のデータによると、年齢を重ねた方や、特定の健康状態の乱れを持つ人、また特定の習慣がある人は、マグネシウムの吸収率に影響が出やすいため、より多くの量を意識して摂る必要がある場合がある。一般的に体内バランスの変化は初期段階では自覚しにくいため、十分に足りているかを判断するのは難しい。しかし、注意深く観察すれば、食生活を見直すべきいくつかのサインに気づけるはずだ。専門家が指摘する11のポイントを見ていこう。

サイン1:シャキッとしない「どんよりしがちな毎日」

もしあなたが、いつもシャキッとしない日々が続いたり、全体的に元気が不足していると感じるなら、それはマグネシウムレベルの低下が原因かもしれない。「マグネシウムは、細胞内の主要なエネルギー分子であるATP(アデノシン三リン酸)の働きに不可欠です」とバレット博士は説明する。これが不足すると、体はスムーズなリズムを効率よく生み出したり利用したりできなくなり、結果としてさえないコンディションにつながるのだ。

朝から元気がほしいときのチェックポイント

この変化は、マグネシウムを意識すべき最も一般的なサインの一つだ。もし、ありふれた日常の忙しさと本物の「元気が足りない状態」を見分けたいなら、マット・ランドリー博士が描写する「十分な休息をとってもスッキリとしない状態」に注目してみよう。朝から元気がほしい、すっきりスタートできないといった状態が続くときは、体がミネラル不足を健気に訴えているサインかもしれない。日頃の食事内容を見直してみよう。

サイン2:夜間にスッキリしない「ピキピキ感や違和感」

マグネシウムが不足すると、体にハリや違和感を覚えたり、ピクピクとした感覚が生じたりすることがあるとバレット博士は言う。マグネシウムには、健やかな体内環境を整える電解質である「カルシウム」と「カリウム」の働きを調整する役割があるからだ。このバランスが崩れると、体内環境のリズムが乱れやすくなってしまう。その結果、いつもとは違うさえないコンディションを実感することがあるのだ。

内側からのリズムが乱れ、朝から違和感も

「体内環境のリズムが乱れやすくなります」とバレット博士。ピーターソン氏も、「朝から違和感を覚えたり、夜間にスッキリしなかったりする」といった状態を具体例として挙げている。夜間に心地よく過ごせないことが多いなら、食生活において栄養の偏りがないか確認してみるべき、要注意のサインと言えるだろう。

サイン3:もやもやしがちな「毎日の悩み」

特別な理由もないのに、もやもやしがちな気分や毎日の悩みを抱えていないだろうか? そんなときはマグネシウムの摂取量をチェックしてみよう。「マグネシウムは、毎日をリフレッシュして過ごすための重要なプレイヤーです」とピーターソン氏は語る。マグネシウムは、内側からハッピーをもたらす健やかな毎日をサポートし、私たちの前向きなリズムを維持する手助けをしてくれている。

忙しい毎日の影響を受けやすい現代人に

「マグネシウムが不足すると、忙しい毎日の影響を受けやすくなり、スッキリしなかったり、精神的に昂ぶったりしやすくなります」とピーターソン氏は解説する。その結果、原因不明の悩みに振り回されたり、いつも以上に他人に優しくなれなかったりするのだ。心の平穏を保ち、メンタルをハッピーに維持するためにも、マグネシウムは常に満たしておきたい必須のミネラルだと言える。

サイン4:ふとした瞬間に気になる「夜間のバクバクや違和感」

ふとした瞬間に夜間のバクバクや違和感に気づいたら、ライフスタイルを見直すタイミングかもしれない。バレット氏、デイビス氏、ランドリー氏の3人は、これらもマグネシウム不足と関係している可能性があると指摘する。「マグネシウムは、健康のベースを支える働きを担っています」とデイビス氏は説明する。そのため、このミネラルのレベルが低下すると、日々のすこやかなコンディションに影響が出ることがあるのだ。

サイン5:すっきり遠ざかる「繰り返すズキズキの悩み」

あまり知られていないマグネシウム不足の症状の一つに、繰り返すズキズキの悩みがある。「マグネシウムは、内側からのすこやかなめぐりをサポートします」とバレット博士。このサインは全員に共通して現れるわけではないが、4人の専門家全員が「どんより重い感じが増えたと感じたら、念のため注意を払うべきサイン」として、日頃の栄養バランスを再確認することを推奨している。

サイン6:心地よく夜を迎えられない「休息の悩み」

マグネシウムが足りないと、十分な時間を確保していても、翌朝にスッキリ感が残らないことがある。それだけでなく、心地よい夜を迎えること自体が難しくなるケースも。「『リフレッシュできない』という人や、さえない夜を過ごしているという相談を受けたとき、私はよくマグネシウム不足を疑います」とピーターソン氏は話す。より良い明日を迎えるためにも、食事からのアプローチを取り入れてみよう。

夜のリズムの乱れをスマートに解消しよう

バレット博士が指摘するように「休んだはずなのにすっきりしない」と感じたり、夜のリズムの乱れを実感するなら、マグネシウムレベルが低下しているサインかもしれない。十分な量を補うことで、すっきりした毎日をサポートします。ただし、サプリメントなどを自己判断で大量に摂取する前に、まずは日頃の食事バランスを見直すか、専門家に相談してみよう。

 

サイン7:めぐりの滞りと「将来への影響」

マグネシウムは健やかなめぐりにも貢献しているため、慢性的な不足は健康維持の妨げになる原因になり得るとバレット氏とデイビス氏は警告する。「マグネシウムには、すこやかなめぐりをサポートする働きがあります」とバレット博士。日々のスムーズな流れを保ち、ハツラツとした毎日をキープするためにも、日頃から意識して摂取したいミネラルなのだ。

身体をしなやかに保ち、健康を守る

アメリカ国立衛生研究所(NIH)の知見によると、食事などを通じてマグネシウムの摂取量を意識することは、健やかな毎日と、将来の健康維持をサポートできる可能性があることが研究でも示唆されている。イキイキとした毎日を長く楽しむためにも、毎日のメニュー選びから工夫してみよう。

サイン8:元気が足りないと感じる「すっきりしない気分」

デイビス氏とランドリー氏によると、マグネシウムレベルが低下すると、元気が足りないと感じたり、すっきりしない気分が続くことがあるという。「マグネシウムは、健やかな毎日をサポートする役割を担っています」とデイビス氏。これらの体内バランスが乱れると、さえない気分が続いたり、いつも通りのポジティブな自分を保ちにくくなったりすることがある。

心地よさを引き出す「チルアウト・ミネラル」

「マグネシウムは、いわば体にとっての『チルアウト(リラックス)・ミネラル』です。これが足りなくなると、体のあちこちでリズムが崩れ始めてしまうのです」とピーターソン氏は表現する。もやもやしがちで、スッキリしないと感じるときは、心が弱いからではなく、単なる栄養バランスの乱れが原因かもしれない。

サイン9:内側からのリズムが気になる「毎日のスッキリ不足」

マグネシウム不足は内側からの健やかなリズムにも影響を及ぼし、滞りがちな悩みを引き起こすことがあるとピーターソン氏は指摘する(これが、海外ですっきりと健やかな毎日のためにクエン酸マグネシウムがよく用いられる理由でもある)。そのため、どんよりした感覚があるときは、日々の多忙なスケジュールや他のサインが同時に起きていないかをチェックしてみよう。

スッキリ不足と多忙な毎日が重なったら

ピーターソン氏が注目する組み合わせは「スッキリ不足と多忙な毎日」だ。この二つが重なっているなら、体内のマグネシウムが不足しやすい状態である可能性が高い。内側からの健やかなリズムのためにもマグネシウムは必須なので、中から重さを感じるときは、食事の内容を振り返ってみよう。

サイン10:無性に恋しくなる「甘いものへの欲求」

無性に甘いものが食べたくなったら、それもマグネシウムを意識すべきサインかもしれない、とピーターソン氏は言う。なぜなら、マグネシウムは毎日の食生活における健康的なバランスの維持に深く関わっており、不足すると食後のコンディションを一定に保つのが難しくなるからだとバレット博士は説明する。バランスが乱れると、体は手軽なエネルギー源を求めてしまうのだ。

食生活のリズムを整えて、スマートな選択を

アメリカ糖尿病協会(ADA)などの知見によると、体内の栄養バランスの乱れは、一過性の強い欲求をあおるケースがある。お菓子やスイーツが頭から離れないときは、意思の弱さを責めるのではなく、栄養バランスを疑ってみよう。マグネシウムが豊富な食材を摂ることで、内側から満足感を満たしやすくなるはずだ。

サイン11:将来のための「土台づくりの変化」

マグネシウムは、将来にわたって健やかで強い土台を維持するためにも欠かせない。「マグネシウムは全体の構造を支え、土台形成に不可欠な栄養素である『カルシウム』と『ビタミンD』の働きを調節しています」とバレット博士。長期間にわたってマグネシウムを意識しない生活を続けると、将来のすこやかな土台の維持に影響を与える恐れがある。

将来もアクティブに動ける私であるために

デイビス氏とバレット博士は、マグネシウム不足が最終的に将来の土台の健康リスクにつながる点を指摘している。年齢を重ねてもアクティブに動き回れるヘルシーな体を作るために、若いうちからしっかりとケアをしておきたい。カルシウムの働きを助けるパートナーとして、マグネシウムもセットで覚えるのが正解だ。

マグネシウムを意識した生活を始めるためのステップ

もし上記のようなポイントがいくつか当てはまり、栄養バランスの乱れが疑われる場合、どうすればよいのだろうか? 嬉しいことに、毎日の食事を少し工夫するだけで、すこやかなコンディションへと整えることができる。カリフォルニア大学アーバイン校のマット・ランドリー助教(Ph.D., R.D.N.)は、マグネシウムが豊富な食品を積極的にメニューに採り入れることを勧めている。

日本の食卓に馴染み深い「マグネシウム豊富」な食材

記事で推奨されているカボチャの種、アーモンド、緑黄色野菜、玄米、黒インゲン豆に加え、日本の読者であれば、身近な大豆製品(豆腐や納豆)、海藻類(ワカメやひじき)、あるいは「にがり」を使った料理を意識するのもおすすめだ。これらは日本のスーパーで手軽に手に入り、毎日の食卓に取り入れやすいため、効率よく補給できるはず。

サプリメントを賢く取り入れる際の注意点

食事だけで補うのが難しい場合は、サプリメントの活用も選択肢の一つだ。ただし、夜の休息をサポートしたいときや、内側のすっきりを引き出したいときなど、目的によって選ぶべき種類が異なる場合がある。自分に最適な摂取プランや製品のアドバイスを受けるためにも、気になる場合は専門家に相談してみよう。

※サプリメントは食事を補うためのものであり、医薬品ではありません。病気の治療や診断、予防を目的としたものではないため、妊娠中や授乳中の方、また子どもに与える場合は、必要に応じて医療機関や専門家に相談してください。

※この記事は『Prevention』の翻訳をもとに、ウィメンズヘルス日本版が編集して掲載しています。

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