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「あ、ここにいたんだ」偶然を装って現れた同級生。不気味に感じた私が1人で歩かなくなった結果

  • 2026.9.5
「あ、ここにいたんだ」偶然を装って現れた同級生。不気味に感じた私が1人で歩かなくなった結果

一人で昼を食べるために見つけた教室

大学三年の夏ごろ、私は昼休みを一人で過ごすことが増えていました。

食堂はいつも混んでいて、席を探しているだけで疲れてしまいます。

そこで、校舎の奥にある、その時間は講義に使われていない教室で昼を食べるようになりました。

窓際の席に座り、持ってきた弁当を開ける。誰かと話す必要もなく、ほんの少し気持ちを休められる時間でした。

ある日、ドアが開きました。入ってきたのは、講義で一度だけ話したことのある同級生でした。

「今日もここにいたんだ。一緒に食べようよ」

その言葉を聞いた瞬間、少し引っかかりました。

「今日も」ということは、以前にも私がここにいるのを見ていたのでしょうか。

ただ、同じ大学に通っているのです。たまたま前を通ったことがあっても不思議ではありません。私も、そのときは深く考えないようにしました。

それから何度か、その教室で顔を合わせるようになりました。

一人で過ごしたくて使っていた場所だったので、私は別の教室を探すことにしました。

数週間たってから、別の棟にある、その時間は使われていない教室で昼を食べ始めました。行く時間も以前とは少し変えました。

ところが、しばらくすると、そこにも同じ人が入ってきました。

「あ、ここにいたんだ」

偶然だと思おうとしました。しかし、二度続くと、以前ほど簡単にはそう思えませんでした。

そのころから、その人から長い文章の連絡が届くことも増えました。

返事をしなくても、翌日にまた届きます。どうして連絡先を知っていたのかも、私はよく分かっていませんでした。

三つ目の教室にも、その人が現れた

それでも私は、もう一度だけ場所を変えました。

今度は別の棟の四階です。普段の講義で行くことがほとんどない階で、その時間は使われていない教室を選びました。

ここなら、さすがに顔を合わせることもないだろうと思っていました。

二週間ほどたった昼休み、弁当を広げていると、ドアが開きました。

入ってきたのは、やはり同じ人でした。

私はその日から、空いている教室で一人で食べるのをやめました。

弁当を鞄に入れたまま持ち帰る日も増えました。相手の姿を気にしながら大学で過ごす状態は、その後も長く続きました。

四年生の十二月になると、卒業研究が本格化し、研究室の外にいる同期とはあまり会わなくなっていました。

そんなある日の帰り、廊下でその人と顔を合わせました。

「クリスマスも近いし、少しだけ時間をもらっていい?」

そう言って、小さな紙袋を渡されました。

紙袋そのものよりも、それまで何度も場所を変えてきたことや、連絡が続いていたことが頭に浮かびました。

それから私は、できるだけ校内を一人で歩かないようになりました。廊下へ出る前に、人がいないかを確かめる癖もつきました。

ところが三月に入ったころから、話しかけられることが急になくなりました。届いていた連絡も止まりました。

卒業してからは、一度も会っていません。

どうして私のいる場所に何度も現れたのか。なぜ突然何もなくなったのか。

結局、理由は分からないままです。

今でも一人で昼食を取るとき、席につくと無意識に一度だけ入口を確認してしまいます。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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