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「好きはゼロ回。飯は87回」。2年分の履歴を遡って気づいた自分の語彙力と、3回でギブアップした夜

  • 2026.5.4
ハウコレ

彼女の軽い質問から始まった、ちょっとした確認作業。トーク履歴を遡るほどに見えてきた、自分の不器用さに向き合わされた夜のことです。

答えられるはずだった質問

ソファで並んでテレビを見ていた夜、彼女が「私に好きって何回送った?」と聞いてきました。体感で20回くらいかな、と答えようとして、ふと自信がなくなり、せっかくなら正確に答えたいと思いました。「ちょっと待って」とスマホを手に取り、メッセージアプリの検索窓に「好き」と打ち込む。すぐに答えが出るはずでした。

ヒット件数ゼロ

ヒットしない。もう一度打ち直してみても、結果は変わらない。まさかと思って2年分を頭から遡り始めました。付き合い始めた頃のやり取りから、記念日の連絡、最近のちょっとした返信まで。どこまでスクロールしても「好き」の文字が見当たらない。代わりに目に飛び込んできたのは「飯行こう」「飯食べた?」「飯何がいい?」の文字列だけ。眉間にしわが寄っていくのが自分でもわかる。彼女の視線が気まずくなり、「向こうで続ける」と寝室に移りました。

「飯」で検索した結果

指が勝手に検索窓に「飯」と打ち込む。ヒット件数87。2年のあいだ、俺が彼女に送ってきた言葉の記録が、これだった。とても声に出して報告する勇気はなく、「飯」だけをメッセージで送ると彼女の笑い声がリビングから響いてくる。寝室に飛び込んできた彼女に「好きはゼロ回。飯は87回」と絞り出すように伝えると、お腹を抱えて笑われました。顔から火が出そうになるのに、その笑い方があまりにも楽しそうで、救われる気持ちも少しありました。

そして…

「私より飯が好きなのはわかった」と彼女が言うので、挽回のつもりで「今から好き88回送る」と宣言し、スマホを構えて1回目を打つ。普通に送れました。2回目、まだいける。3回目を打とうとして、指がぴたりと止まる。画面の「好き」の2文字が、急にとても大きく見えたのです。「恥ずかしくなった」とつぶやくと、彼女はまた笑いました。この2年、俺は「好き」を「飯」に置き換えて送り続けていたのかもしれない。ちゃんと伝わる形にできていなかった自分の不器用さを、今夜はっきりと知りました。明日こそ、ちゃんと打とう。4回目の「好き」を。そう思いました。

 (20代男性・営業職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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