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40代女性「熱が下がらない」解熱剤を飲んで10分後の救急要請…救急隊が下した判断とは?

  • 2026.6.13
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出典:photoAC ※画像はイメージです。

こんにちは。ライターのとしです。

発熱で救急要請が入ることは、救急現場では珍しくありません。

ただ、その中には「病気の重さ」だけではなく、不安の強さが大きく関係しているケースもあります。

今回の要請は、40代女性からの発熱によるものでした。

すでに医療機関を受診し、薬も処方されていた女性。

それでも、帰宅後に不安が強くなり、救急要請につながった事案でした。

すでに受診していた女性からの要請

現場に到着すると、女性は自宅にいました。

意識ははっきりしていて、会話もできる状態です。呼吸が大きく乱れている様子もありません。

ただ、表情には強い不安が見られました。

話を聞くと、女性はその日、すでに医療機関を受診していました。

発熱があり、診察を受けたうえで解熱剤を処方され、帰宅していたそうです。

救急隊としては、まず受診後に状態が変わったのかを確認します。

息苦しさが出てきたのか。
意識がぼんやりしてきたのか。
強い痛みや嘔吐など、新しい症状が出てきたのか。

すでに受診している場合でも、その後に状態が悪くなることはあります。

そのため、「病院に行ったあとだから大丈夫」とは決めつけられません。

薬を飲んでから10分ほどだった

女性の訴えは、「薬を飲んだのに熱が下がらない」というものでした。

かなり心配している様子でした。そこで、いつ薬を飲んだのか確認しました。

すると、解熱剤を飲んだのは10分ほど前とのことでした。

薬を飲んでから、まだほとんど時間が経っていない状態です。

もちろん、救急隊がその場で薬の効き方を細かく判断するわけではありません。

ただ、解熱剤を飲んで10分で熱が下がらないからといって、それだけですぐに異常とは言い切れません。

薬には効き始めるまでの時間があります。

それでも本人にとっては、「薬を飲んだのに変わらない」ということが大きな不安になっていました。

体がつらい時は、冷静に時間を待つことが難しくなることがあります。

熱があるだけでも心細いものです。

医療機関へ確認しながら判断した

救急隊は、女性のバイタルや症状を確認しました。

意識の状態、呼吸の様子、脈拍、血圧、体温、酸素の値などを見ていきます。

あわせて、水分は取れているのか、息苦しさはないか、受診した時と比べて急に悪くなった様子はあるのかも確認しました。

今回の女性は会話ができ、明らかに危険な状態とは言い切れませんでした。

ただ、不安は強く、本人の訴えも続いていました。

そのため、救急隊だけで判断を終えるのではなく、すでに受診していた医療機関へ連絡することにしました。

医療機関には、受診後に帰宅していること、解熱剤を飲んだこと、薬を飲んでからまだ10分ほどであることを伝えました。

医療機関側からは、処方後の経過として、少し様子を見ることも含めた対応が示されました。

すぐに救急搬送が必要とは限らない状況でした。

ただ、本人の不安が強いことも事実です。
説明をしても、不安がすぐに消えるとは限りません。

そのため、不安が続く場合には搬送も視野に入れながら対応する流れになりました。

受診後でも不安は強くなる

この事案で感じたのは、受診後であっても不安が強くなることがあるということでした。

病院へ行った。薬ももらった。家に帰って薬を飲んだ。

それでも、すぐに熱が下がらない。

その時に、「このままで大丈夫なのか」と不安になる人はいます。

救急現場では、体温の数字だけを見ているわけではありません。

本人がどれくらい話せるのか。
呼吸は落ち着いているのか。
受診前と比べて状態が変わっているのか。

そして、不安がどれくらい強いのか。

そこも含めて判断します。

熱が下がるまでの時間だけでなく、不安が落ち着くまでの時間にも向き合う。

そんな難しさを感じた事案でした。


ライター:とし
元救急隊員。消防で17年、主に救急隊として活動し救急救命士資格を取得。現場経験をもとに、救急の分かりにくい部分を一般向けに噛み砕いて発信しています。


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