1. トップ
  2. レシピ
  3. 今が買いどき《ほたるいかのレシピ》今夜にでも作りたい! フードライター白央篤司さんの“春を味わう満足感に浸れる”トマトソースパスタ

今が買いどき《ほたるいかのレシピ》今夜にでも作りたい! フードライター白央篤司さんの“春を味わう満足感に浸れる”トマトソースパスタ

  • 2026.4.18

あまった食材の使い切りや食べ切りって、いわば冷蔵庫内の“帳尻あわせ”。そして時に、おいしいものを食べて発散するのも“心の帳尻あわせ”的なこと。食と気持ちの帳尻あわせライフをつづる、フードライター白央篤司さんの連載です。


白央篤司さんの春の愉しみ! ほたるいかのトマトソースパスタ

春を味わえる、ほたるいかのトマトソースパスタ。

山菜やグリーンピースにスナップえんどう、そしてたけのこ。スーパーの棚に春がひしめいて、買いものが楽しい。今夜は何を作ろう……と物色していたら、ぷっくりと身の詰まったほたるいかに思わず手が伸びた。値段も落ち着いてきて、いまが買いどき。定番の酢みそ和えもいいし、シンプルに醤油であぶり焼きにするのもいいけれど、きょうはトマトソースとパスタにしよう。春に一度は作りたくなる。

ほたるいかは目と口を取り、すじと呼ばれる軟骨を引き抜く下処理がちょっと面倒だが、やるとグンと食感がよくなる。風がおだやかで気持ちいいので、ベランダに出てビール飲みながらのんびりとやろう。しかし、寒の戻りが来ないなあ……「花冷え」なんて言葉は近い将来、消えてしまうのかもしれない。

ちなみにほたるいかの下処理は「別に気にならない」とやらない人もいるし、「目だけ取る」「私は目と軟骨だけ取る」という人も。このへんは自分がよければ、それでいいのだ。

たっぷり250gぐらいのほたるいかを使用して2人前にする。トマトソースはラクして市販のものを使う(私はデルモンテの『基本の完熟トマトソース』を切らさない)。買って日の経つミニトマトが8個あるので、これも入れてしまおう。フレッシュトマトを加えるとやっぱり香りがより良くなるしね。

「ほたるいかのトマトソースパスタ」作り方

ほたるいかのトマトソースパスタ。

ミニトマトを半分に切って、鍋にトマトソース1袋(大体300gぐらい)と加える。下処理したほたるいか、半分はそのまま、半分はあらく刻んで、鍋中に加える。こうするといかのコクがソースとよく溶け合ってくれる。ドライのオレガノとディルシード少々もプラス。ディルシード、さわやかな香りが付くので最近いろいろと使っている。

一度沸かしてから中火にし、たまにかき混ぜつつ7~8分ほど煮て、味見をする。ミニトマトを加えてる分、水気が増して味も薄まってるので、塩少々を加えよう。もっとコクも欲しいから、ウスターソースもちょい。甘さも欲しいな、ということでケチャップ少々も加える。そして酢を小さじ1と1/2ほど入れたくなる(私は鹿児島産の黒酢を入れたけれど、家にあるものでOK)。お酢を入れるとうま味も上がり、全体にさっぱりとするのもいい。でもこれ以上入れると「酢のもの感」が出てくるので注意。もし白ワインか赤ワインが余ってたら、大さじ1~2ぐらいを入れてもおいしい。全体を混ぜてまた3~4分煮て、軽く煮詰まったらパスタソースの完成だ。

ゆでたパスタと合わせて、仕上げにオリーブオイルをたらし、黒こしょうをひいていただく。うーん、我ながらうまい! 春を味わってるなあ……という満足感にひたる。刻んだイタリアンパセリはたっぷりかけよう。パセリの苦さとトマトの甘み、ほたるいか独特のコクがなんともこう……大人っぽいうまさのバランスを形作ってくれる。途中で山椒粉をふって味変するのもおすすめ。これが意外と、相性いいんだ。

ああー……満足! 自分で料理する良さのひとつが、「すべてを自分好みにできる」こと。旬に遊んで、とことん自分の思いどおりに料理する。これでかなり気持ちの憂さが晴れるというか、心の帳尻合わせができるのです。

白央篤司(はくおう あつし)

フードライター、コラムニスト。「暮らしと食」がメインテーマ。主な著書に、日本各地に暮らす18人のごく日常の鍋とその人生を追った『名前のない鍋、きょうの鍋』(光文社)、『台所をひらく 料理の「こうあるべき」から自分をほどくヒント集』(大和書房)、『はじめての胃もたれ 食とココロの更新記』(太田出版)がある。
Instagram @hakuo416

文・撮影=白央篤司

元記事で読む
の記事をもっとみる