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花粉症で「口臭」リスク増…実は鼻詰まり&薬が原因!?3つの効果的な対策とは【専門家が解説】

  • 2026.3.27
花粉症の人は口臭が生じやすい?(画像はイメージ)
花粉症の人は口臭が生じやすい?(画像はイメージ)

スギ花粉やヒノキ花粉により、鼻水やくしゃみ、鼻詰まりに悩まされている人は多いのではないでしょうか。実は花粉が飛散する時期は、口臭が出やすいことも知られています。その意外な原因とはどのようなものなのでしょうか。花粉症のシーズンに口臭を防ぐ方法について、予防歯科学が専門の大阪大学大学院歯学研究科 口腔感染制御学系部門 予防歯科学講座 教授の久保庭雅恵さんに聞きました。

口内が乾燥し歯垢がたまりやすい

Q.そもそも、なぜ花粉症のシーズンになると口臭に悩まされる人が増加するのでしょうか。理由について、教えてください。

久保庭さん「花粉症の症状が出ている時期は、鼻詰まりなどの影響で無意識のうちに口呼吸になりやすくなります。口呼吸が続くことで口腔(こうくう)内が乾燥し、唾液の分泌量が低下します。唾液は本来、口腔内を洗浄、保護する働きを持っており、その分泌が不足することで、食べかすが残りやすく、歯垢(しこう)が付着しやすくなる環境が生まれます。

さらに、唾液が減少すると歯垢中の嫌気性菌が増殖しやすくなり、卵やタマネギが腐ったような不快な臭いのもととなる『揮発性硫黄化合物(VSC)』が発生しやすくなります。これは、口臭の主な原因物質とされています。また、歯垢が石灰化して歯石になると、歯の表面がざらつき、自浄作用が低下することで、さらに歯垢がたまりやすくなるという悪循環に陥ります。

加えて、花粉症の症状緩和のために使用される市販の抗ヒスタミン薬には、唾液分泌を抑制する副作用を持つものもあります。鼻水を止める作用と引き換えに、唾液の分泌まで低下し、口腔内の乾燥がさらに進むことで、歯垢の蓄積や口臭のリスクが高まる恐れがあるのです」

Q.自分の口臭の度合いを調べるにはどうしたらよいのでしょうか。

久保庭さん「次の2つの方法を試すのをお勧めします」

■コップ、袋を使う清潔なコップまたは小さめのビニール袋を準備してください。深呼吸してから、ゆっくりとコップの中に息を吹き出します。数秒間フタをするように手でふさぎ、臭いを閉じ込めた後、コップや袋の中の空気を嗅いでください。

息を「勢いよく」出すと臭いが薄まるため、ゆっくり吐き出すことがポイントです。また、食後、歯みがき直後は避け、朝の起床後に行うと本来の臭いが最も分かりやすいです。

■歯間ブラシ、デンタルフロスの臭いを確認する通常どおり歯間ブラシやデンタルフロスを使用した後、すぐにフロスの臭いを鼻に近づけて確認してください。強い生臭さや腐敗臭に近い強烈な臭いを感じたら、歯垢が原因で口臭が発生している可能性が高いです。

Q.花粉症のシーズンに口臭をできるだけ予防するにはどのような取り組みが必要なのでしょうか。

久保庭さん「春の口臭対策として注目したいのが、“歯垢ケア”です。日頃の歯磨きだけでなく、歯垢をしっかり落とすケアや歯垢を作りにくくするケアをプラスすることで、花粉症シーズンの口臭リスクを大きく減らせます。

手軽な方法として『キシリトール配合ガムをかんで唾液の分泌をサポートする』ということがあります。1回に約5分間、ガムをかみ続けることで唾液の分泌が促され、口腔内のうるおい(自浄作用)をサポートします。

花粉症シーズンは口呼吸や服薬などの影響で口腔内が乾燥しやすく、歯垢がたまりやすい状態になりやすいため、食後の“噛むケア”を習慣化することが重要です。特にユーカリ抽出物配合ガムは、歯垢の形成や蓄積を抑えることで、口臭の原因物質(VSC)を減らし、口臭を改善する効果が期待できるという報告もあります(※1)。

また、グッズなしでどこでもできるのが唾液腺マッサージです。耳下腺、舌下腺、顎下腺の3点をゆっくり指で押し当てるようにしましょう。これにより、唾液の分泌が促されます。

そして、毎日の歯磨きでも歯垢の除去を徹底しましょう。正しく歯みがきを行っても歯みがきだけで落とせる汚れは約6割といわれており、歯垢などの汚れが残ったままです。デンタルフロスや歯間ブラシによるケアを追加で取り入れることで歯垢の残留を減少できます」

Q.花粉症のシーズンに口内をケアする際の注意点について、教えてください。口臭が悪化してしまう行為はありますか。

久保庭さん「口の中が乾燥した状態になると、歯垢が落ちにくくなるため、通常よりも念入りにブラッシングする必要があります。鼻が詰まっていて苦しくなるため、ブラッシング時間を短時間にしがちですが、毛先が細かく、密度が高い歯ブラシを使って小刻みな動作で、十分時間をかけてブラッシングする必要があります。

花粉症による口腔乾燥時の口臭対策として、舌の表面に付着する舌苔(ぜったい)清掃もとても重要です。専用の舌ブラシや舌ヘラを入れ、鏡で見える範囲の、舌の奥の方から手前に向かって軽い力で前に動かして清掃しましょう。

まだ舌の表面に何か付いているように見えても、舌ブラシや舌ヘラを透明なコップで洗って何も見えなくなったら清掃を終えましょう。擦り過ぎると、擦り傷を作ってしまい、傷から栄養豊富な血漿(けっしょう)成分がにじみ出てきて、かえって歯周病原菌が増殖し、口臭が強くなってしまいます。1日1回、起床時のみ、傷をつけないように注意しながら舌清掃をするようにしてください」

【参考文献】※1Tanaka M, et al. Effect of Eucalyptus-Extract Chewing Gum on Oral Malodor: A Double-Masked, Randomized Trial. J Periodontol. 2010.

オトナンサー編集部

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