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「不味いと嫌だから、味見しちゃったわ」レジに立っていた私。だが、口の動きに気づいてしまった瞬間

  • 2026.8.28

レジに置かれた袋が、少し破れていた

学生のころ、ドラッグストアでアルバイトをしていました。その日は夕方のレジを担当していて、買い物客の列がちょうど途切れたところでした。

そこへ、ご高齢の女性がグミの詰め合わせを一袋持ってこられました。

「お願いします」

そう言ってカウンターに置かれた商品を受け取ろうとすると、袋の端が破れていることに気づきました。

最初は、売り場で破れている商品を見つけて知らせてくださったのだと思いました。

「こちら、袋が開いているようですが…」

そう声をかけながら顔を上げると、その方の口がゆっくり動いていました。

もぐもぐと、何かを噛んでいます。

破れた袋と口元を交互に見ているうちに、私はようやく状況を理解しました。

すると、その方は私の視線に気づいたのか、にこっと笑いました。

「不味いと嫌だから、味見しちゃったわ」

あまりにも普通の調子で言われたので、私は一瞬、返す言葉が出ませんでした。

どう答えればいいのか分からなかった

もちろん、会計前の商品を開けて食べていいはずはありません。

ただ、その方には隠そうとする様子もなく、悪いことをしたという認識もなさそうに見えました。

私はまだアルバイトを始めて間もなく、こんな場合にどう伝えればいいのか教わった覚えもありませんでした。

勝手な判断をするのも怖くて、少し迷ったあと、近くで品出しをしていた社員に声をかけました。

事情を聞いた社員は女性のところへ来ると、強い口調にはならず、静かに説明しました。

「こちらはお会計前の商品なので、店内では開けずにお願いします」

女性は嫌な顔をしていました。

「わかったわよ…」

社員がもう一度説明すると、女性は「ごめんなさいね」と頭を下げました。

開けた商品を会計して、帰っていった

開けてしまった商品については、そのまま購入していただくことになりました。

女性は財布を出しながら商品を見て、少し考えたあと、こんなことを言いました。

「でも、おいしかったから、もう一袋買っていくわ」

売り場へ戻り、今度は未開封の商品をもう一つ持ってきました。

私は二袋をレジに通しました。

悪気がなさそうだからといって、何でもそのままにしていいわけではありません。

一方で、相手を必要以上に責めなくても、ルールを伝えることはできます。

あのとき何も言えずに固まっていた私にとって、社員の落ち着いた対応はとても印象に残りました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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