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「私、何か悪いことした?」レジに来るたび足元を3回蹴る客。だが、怒っている様子ではなく思わず困惑した

  • 2026.9.11
「私、何か悪いことした?」レジに来るたび足元を3回蹴る客。だが、怒っている様子ではなく思わず困惑した

会計の途中、足元から「どん」と聞こえた

学生のころ、私は店のレジでアルバイトをしていました。夕方から閉店までの担当で、仕事帰りのお客さんが増える時間になると、レジにはよく列ができていました。

ある日、会計をしていると、レジ台の下から「どん」と音がしました。

一度、二度、三度。

お客さんの靴が、レジ台の足元にある細い板に当たった音でした。

そのときの私はまだ仕事に慣れておらず、袋を開くのにも少し手間取っていました。

「すみません、お待たせしました」

そう言いながら顔を上げましたが、その方は特に怒った様子もありません。

こちらをにらむわけでもなく、何事もなかったように会計を待っていました。

私は少しほっとしました。

「狭いし、たまたま足が当たっただけかな」

そう思って、その日は気にしないことにしました。

ところが、次にその方が来たときにも、会計の途中で同じ音がしました。

どん、どん、どん。

思わず顔を上げましたが、やはり表情は普通です。急かすような言葉もありません。

(私、何か悪いことした?)

今度は少し気になりました。

来るたびに、同じ場所で3回鳴った

それからも、その方がレジに来るたびに同じことが続きました。

私が手間取った日だけではありません。空いている日も、スムーズに会計できた日も、足元から三回、同じような音がします。

怒っているのなら、まだ理由を考えられます。でも、その方は声を荒らげることもなく、こちらに何か言うこともありません。

だからこそ、だんだん気になってしまいました。

ある日、その方が店を出たあと、休憩室で同僚に聞いてみました。

「ねえ、さっきのお客さんなんだけど…気づいた?」

「何が?」

「レジの下。毎回、足で三回くらい『どん、どん、どん』ってするんだよね」

同僚は少し考えてから首をかしげました。

「え、そうなの? 全然気づかなかった」

「そっか……。私のときだけなのかなって、ちょっと気になってて」

「でも、怒ってる感じではないんでしょ?」

「うん。それが逆に分からなくて」

口に出してみると、自分でも少し大げさに気にしすぎていたような気がしました。

もしかすると、待っているときに無意識に足を動かしてしまう癖だったのかもしれません。もちろん、本当の理由は今も分かりません。

ただ、少なくとも私をにらんだり、文句を言ったりしたことは一度もありませんでした。

それからは音がしても、「まただ」と思うくらいになりました。

一年ほどして、私は別の理由でそのアルバイトを辞めました。

今でもレジで三回続けて「どん」と鳴る音を聞くと、ふとあの方を思い出します。

当時は「私、何かしたかな」と不安になっていましたが、今思えば、本人にとっては特に意識していない動作だったのかもしれません。

人の何気ない癖でも、受け取る側には妙に気になってしまうことがある。あのレジで働いていたころの、今でも少しだけ不思議に残っている出来事です。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた20代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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