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パンがあれば毎日幸せ! 9人の作家の「パン愛」がこれでもかと詰まった、コミック&イラストアンソロジー!【書評】

  • 2026.8.27

【漫画】本編を読む

『パンが大好き コミック&イラストアンソロジー』(KADOKAWAキトラ編集部:編/KADOKAWA)は、9人の作家が「パン」をテーマに、それぞれの思い描く世界を表現したコミック&イラストアンソロジー。焼きたてのパンの香りや、パン屋でどれを買おうか迷う時間など、パンがもたらしてくれる小さな幸せが、9つのマンガやイラストにたっぷりと詰め込まれている。

本書に参加しているのは、kametomo氏、くらはしれい氏、染町氏、トコロコムギ氏、ながらりょうこ氏、Nanai umi氏、双森文氏、meeco氏、みぞグミ絵璃氏の9人。とびきりガーリーな夢のパン屋さん、お別れの日に開かれるパンパーティー、ドイツパンの食べ歩きなど、同じ「パン」というテーマでも描かれる世界は実にさまざまだ。当然ながら作家ごとに絵柄も表現も異なるため、ページをめくるたびに新しいパンとの出会いを楽しむことができる。

パンは不思議な食べ物だ。朝食にトーストを焼く。お気に入りのパン屋さんで新商品を見つける。旅先でその土地ならではのパンを食べる。特別なごちそうではないが、おいしいパンがひとつあるだけで、その日がハッピーな気分になる人は多いだろう。ここに描かれる数々のパンからも、そんな日常の幸福感が存分に伝わってくる。

さらに魅力的なのは、おいしそうなパンを眺める楽しさだけではなく、その向こう側に人の暮らしや思い出が見えてくることだ。誰かと一緒に食べたパン、旅先で出会ったパン、憧れを詰め込んだパン屋……。パンを入り口にした、作家それぞれの物語や世界観。一冊でそれを9通りも楽しめるのはアンソロジーならではだ。

パン屋の前を通ったときに漂ってくる焼きたての香りに、思わず足を止めてしまう人は多いだろう。本書にはそれと似た幸せが詰まっている。いつの間にか、明日の朝食やランチに食べるパンをどれにしようかと考えているはずだ。

文=ソルティ・タムラ

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