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彼女からの写真に短い返事しかできなかった俺の、消せない保存フォルダ

  • 2026.8.18
ハウコレ

「私が送る写真、見てて楽しい?」彼女からの短い問いに、俺は数秒迷って、いつもと同じ長さの返事を送りました。

昼休みの終わりを知らせるチャイムが鳴っても、俺は彼女から届いた写真を閉じられずにいました。

返信は短いのに、保存は全部

付き合って1年になる彼女とは平日に会えず、やり取りはメッセージアプリが中心でした。彼女はよく写真を送ってくれます。試着室で撮ったワンピース、クマの顔のラテアート、道端のチューリップ。俺はそのどれも端末のフォルダに保存していました。それなのに、返す言葉は「いいね」やスタンプばかり。気の利いた感想を打っては、どれも違う気がして消してしまう。外した返事で場を白けさせるのが怖くて、短い言葉に逃げていました。ワンピースの写真のときも、似合っている理由をいくつも考えて、結局「いいね」だけを残しました。

「そうなんだ」と送った日

夕焼けの写真が届いたとき、俺は取引先からの帰りの電車の中でした。「屋上から見えた夕焼け、すごくきれいだった」という言葉に、同じ空を見たかったと打ちかけて、気恥ずかしくなって消しました。結局送ったのは「いいね」という一言。疲れていたからだと、自分に言い訳をしたのを覚えています。フォルダの中の写真は増えているのに、それを本人に伝えたことは一度もありませんでした。彼女の写真が減っていることにも、そのころの俺は気づいていませんでした。

短い問いに、短い答え

「私が送る写真、見てて楽しい?」届いた問いに、俺は本心のまま「楽しいよ」と返しました。嘘ではありません。ただ、どの写真のどこが好きかを書くべき場面だったのに、また一言で済ませてしまいました。やがて、「もう写真送るのやめるね」という言葉が画面に並びました。フォルダを開くと、試着室のワンピースから屋上の夕焼けまで、彼女の写真がずらりと残っています。保存するだけで何も伝えてこなかったのは、俺の方でした。

そして...

俺はすぐに電話をかけました。「消さないでほしい。全部残してあるから」口に出してみると、フォルダの中身よりずっと少ない言葉しか出てきませんでしたが、彼女は最後まで聞いてくれました。感想を外すのが怖いという俺の言い分は、彼女を寂しくさせていい理由にはなりません。今は写真が届いたら、うまい言い回しを探すのをやめて、最初に浮かんだ感想を1つだけ書いて送っています。短くても、消さずに送ることから始めています。

(20代男性・営業職)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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