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つり革につかまり「お茶行こうよ」と2度迫った男性。女性の様子を見て、私が席を立った理由

  • 2026.9.28
つり革につかまり「お茶行こうよ」と2度迫った男性。女性の様子を見て、私が席を立った理由

車両の端から近づいてきた男性

数年前の平日の昼過ぎ、私は用事の帰りに電車の座席に座っていました。

車内は空いていて、向かいの席にも数人がまばらに腰かけているだけでした。

ふと車両の端を見ると、40代くらいの男性が両手でつり革をつかみ、腕に力を入れて何度も体を持ち上げていました。

そのまま、つり革を持ち替えながら少しずつこちらへ近づいてきます。

男性は、私の向かい側に座っていた20代くらいの女性の前で止まりました。そしてつり革につかまったまま上体を寄せ、女性に声をかけたのです。

「これからお茶行こうよ」

女性は携帯電話の画面を見たまま、顔を上げません。

それでも男性は離れず、もう一度声をかけました。

「ねえ、お茶行こうよ」

返事はありません。

「無視しないでよ」

「ねえってば。無視しないでよ」

女性の指が画面の上で止まり、もう片方の手で膝の上のかばんを強く押さえているのが、向かいにいた私からも見えました。

私が腰を上げたとき

このまま次の駅まで続くのだろうか。そう思った瞬間、私はかばんを座席に置いて立ち上がりました。

通路を挟んで女性の前まで行き、男性との間を遮るように立ちます。

「すみません。その方、困っていると思います。もうやめませんか」

男性はつり革から手を離し、床に足をつけて私を見ました。

「え?何。ただ誘ってるだけだけど」

「でも、返事をしていませんよね」

声が震えないように、それだけ返しました。

すると、それまで向かいの席で書類を見ていた会社員の男性が立ち上がりました。

ドアの近くに座っていた年配の女性も、手すりにつかまりながら腰を上げます。

2人とも何も言いませんでした。ただ、こちらを気にするように立っていました。

男性は周囲を見回すと、それ以上は何も言いませんでした。やがて電車が次の駅に着くと、そのまま開いたドアから降りていきました。

ドアが閉まったあと、若い女性がようやく顔を上げました。

「ありがとうございました……怖かったです」

「もう大丈夫ですよ。よかったら、隣に座ってもいいですか」

女性が小さくうなずいたので、私は隣に座りました。立ち上がってくれた2人とも目が合うと軽く会釈をして、それぞれの席へ戻っていきました。

女性が降りる駅まで、私たちはそのまま並んで座っていました。

その晩、夕飯の支度をしながら娘にこの出来事を話しました。

 

「え、それでお母さんが止めたの?」

「うん。でも私が立ったら、ほかの人も立ってくれてね。それであの人も引いたんだと思う」

一人で声をかけるのは怖かったです。それでも、周りの人も状況を見てくれていたことが分かり、少しだけほっとした出来事でした。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた50代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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