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「お料理は何度でもお取りいただけます」大皿2枚を残した家族。翌朝、朝食会場の入口にあった一枚

  • 2026.9.28
「お料理は何度でもお取りいただけます」大皿2枚を残した家族。翌朝、朝食会場の入口にあった一枚

もう1枚の大皿を持って戻ってきた父親

数年前、夫と小学生の息子の3人で旅行に出かけ、ホテルに連泊したときのことです。

初日の朝、朝食会場で料理を取る列に並んでいると、少し前に40代くらいの父親と奥さん、子ども2人の家族がいました。

父親は大皿に卵焼きやウインナーを次々とのせ、かなりの量を盛っていきます。

「あのお父さん、いっぱい食べるんだね」

息子が小声で言うので、私は慌てて「しっ、聞こえるよ」と返しました。

ところが父親は、いったん皿を席へ運ぶと、もう1枚の大皿を持って戻ってきました。

今度はクロワッサンやロールパンを重ね、メロンやパイナップルもたっぷりとのせていきます。

少し離れた料理台にも、同じように大皿いっぱいに料理を取っている家族がいました。

私たちが食事を終えて席を立ったとき、窓際にいた最初の家族のテーブルが目に入りました。

パンは半分以上が手つかずで、フルーツもかなり残っています。

その夜、部屋で夫と朝食の話になりました。

「今朝のあのテーブル、ずいぶん残ってたね」

「うん。旅行だと、いろいろ取りたくなる気持ちは分かるけどな」

「そうなんだけど、あれだけ残ってるともったいないね」

私たちにできることではないので、それ以上は話しませんでした。

翌朝、入口に増えていた一枚

翌朝、朝食会場へ行くと、入口に前の日にはなかった張り紙がありました。

料理台の端にも、同じ内容の小さな札が置かれています。

「お料理は何度でもお取りいただけます。食べきれる分だけ、少しずつお取りください」

誰か一人に向けたものなのか、前日から食べ残しが多かったのかは分かりません。

ただ、会場に入る人なら自然と目に入る場所でした。

パンの台の前には、前日の父親がいました。大皿を持ち、クロワッサンを取ろうとしたところへ、焼きたてのパンを運んできた女性の係員が声をかけます。

「おはようございます。焼きたてはこのあとも出ますので、温かいうちに少しずつどうぞ」

父親は一度、入口の張り紙のほうを見ました。

「……ああ、そうですか。じゃあ、また来ます」

そう言うと、クロワッサンを1つだけ皿にのせて席へ戻っていきました。

近くでは、前日にもたくさん料理を取っていたもう1組の家族が張り紙に目を止めていました。

食事を終えるころ、窓際の家族のテーブルを見ると、前日のような大量の食べ残しは見当たりませんでした。

息子は焼きたてのパンを2度取りに行き、戻ってくるたびにうれしそうに言いました。

「お母さん、まだあったかいよ。今度もちょっとだけにした」

「うん、それならまた食べたくなったら取りに行けるね」

近くにいた係員も、息子に笑顔で声をかけました。

「また焼き上がりますから、いつでも取りに来てくださいね」

何度でも取りに行けるのがバイキングです。一度にたくさん取るより、その都度食べられる分だけ取るほうが、温かい料理も楽しめるのだと感じた朝でした。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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