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【60代ヘルスケア】おなかの張りが続く…考えられる原因と改善法【医師監修】

  • 2026.3.9

「おなかが張って苦しい」「食後に胃腸の不快感が続く」などの状態に悩んでいませんか? おなかの張りは一時的なものと思われがちですが、生活習慣や病気によって起こりやすくなっていることも少なくありません。おなかの張りの主な原因と、日常生活のなかで無理なく取り入れられるセルフケアを紹介します。
 
 

おなかが張る原因とは?

おなかの張りは、主に胃腸内にガスが過剰にたまることで起こります。ここでは、胃腸にガスがたまる代表的な3つの原因を解説します。

【1】空気の飲み込みすぎ

食事や会話の際に空気を多く飲み込んでしまう「呑気症」が、おなかの張りにつながる原因のひとつです。
 
たとえば、早食いやよく噛まずに食べる習慣があると、知らないうちに多くの空気を体内に取り込んでしまいます。その空気が胃腸まで届くことでガスがたまり、張りや苦しさにつながります。
 
呑気症はストレスとも関係しており、ストレスがたまりがちな場合は注意が必要です。
 
 

【2】自律神経の乱れ

胃腸の働きは、自律神経によってコントロールされています。そのため、疲労やストレスなどで自律神経のバランスが乱れると、胃腸の機能が低下し、ガスが胃腸内に停滞しやすくなるのです。
 
とくに、60代の女性の場合は、更年期以降のホルモンバランスの変化が自律神経に影響を与え、結果としておなかの張りにつながることがあります。
 
 

病気の影響

生活習慣だけでなく、病気が隠れている可能性もあります。おなかの張りが起こる病気としては、主に以下が挙げられます。
 
・機能性ディスペプシア
・腸閉塞
・大腸がん
 
とくに、大腸がんの発症率は40代以降から80代でピークになるまで大きく増加する傾向があります。死亡率は60代から増加し始めるため、早めに異変に気づき適切な治療を受けることが大切です。(※1)
 
おなかの張りに加えて、食欲不振や腹痛、胸やけ、体重減少などの症状が見られる場合は、自己判断せず、早めに医療機関に相談しましょう。
 

日常生活のなかでできる!おなかの張り対策

おなかの張りは、日々のちょっとした習慣を見直すことで和らぐことがあります。ここでは、今日から実践できる対策を3つ紹介します。

【1】食生活を見直す

まずは食事の摂り方を見直しましょう。早食いを止め、ゆっくりとよく噛んで食べることを意識するだけでも、空気の飲み込みすぎを防ぐことにつながります。
 
また、腸内でガスが発生しやすい食材の摂りすぎにも注意が必要です。脂質の多い肉類は腸内で悪玉菌を増やしガスを発生させやすくするほか、炭酸飲料もガスを増やす要因となるため、おなかが張りやすいときは控えるようにしましょう。
 

【2】ストレスケアをする

胃腸の働きを正常に保つために、自律神経を整えることも大切です。
 
ぬるめのお湯にゆっくり浸かる入浴やアロマの香りを楽しむ時間を設けるなど、リラックスタイムをつくることで、ストレスを解消して自律神経を整える助けになります。
 
また、おなか周りの筋肉を動かすストレッチをすると、リラックス効果とともに腸の動きが促されてガスの排出をスムーズにする効果も期待できます。
 

【3】ツボ押しをする

手軽にできるおなかの張り対策としてツボ押しもおすすめです。おなかの張りが気になるときは「関元(かんげん)」というツボを押してみましょう。
 

「関元」は、おへそから指4本分下の位置にあるツボです。腸の血流をよくして蠕動運動を促すことで便秘の改善などの効果が期待できます。
 
両手の指先を当て、押しながら5秒かけて鼻から息を吸い、力をぬきながら10秒かけて口から息を吐き出しましょう。横になって行うとより効果的です。
 

おなかの張りにおすすめの漢方薬

「セルフケアを続けていてもなかなか改善を実感できない」「何度も繰り返して起こる」という場合には、漢方薬を活用するのもひとつの手です。   おなかの張りはさまざまな要因によって起こります。漢方薬では、複数の生薬が不調の根本原因にアプローチするため、おなかが張りやすい体質からの改善が期待できます。   おなかの張り対策には「おなかを温めておなかの働きをよくする」「腸の緊張をゆるめて蠕動運動を整える」「胃腸の機能を回復して便秘やガスだまりを改善する」などの働きがある漢方薬を選びましょう。  

<おなかの張り対策におすすめの漢方薬>  

・大建中湯(だいけんちゅうとう) おなかを温めて、胃腸の働きを活発にする漢方薬です。疲れやすく、おなかの冷えがある人におすすめです。  

・平胃散へいいさん) 胃腸の働きを高めて胃腸にたまった余分な水分を取り去る漢方薬です。胃もたれ、消化不良の人におすすめです。  

漢方薬をセルフケアに取り入れるには、自分の症状や体質に合うものを選ぶことが大切です。自分に合う漢方薬を知りたいなら、漢方薬に詳しい医師や薬剤師に相談しましょう。  

おなかの張りを気にしない毎日を

おなかの張りは、原因に合った対策を続けることで改善が期待できる症状です。食べ方や生活習慣を見直し、必要に応じてツボ押しや漢方を取り入れることで、胃腸の働きが整いやすくなります。セルフケアでよくならない場合は病気が影響している可能性もあるため、違和感があれば早めに医師に相談することも大切です。できることから少しずつ取り入れ、健やかな毎日を目指していきましょう。 <参考文献> ※1 国立がん研究センターがん対策研究所「大腸がんファクトシート」

教えてくれたのは 木村眞樹子さん

都内大学病院、KDDIビルクリニックで循環器内科および内科に在勤。総合内科専門医・循環器内科専門医・日本睡眠学会専門医。産業医として企業の健康経営にも携わる。 自身の妊娠・出産、産業医の経験を経て、予防医学・未病の重要さと東洋医学に着目し、臨床の場でも西洋薬のメリットを生かしながら漢方の処方を行う。 症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行う。

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