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本当の自分を知りたいなら、“感情のリハビリ”から始めてみて【美と心の星サプリ 第11回・後編】

  • 2025.7.2

抑圧してきた感情を解放する時期

yuji(以下y) 2020年の12月から“風の時代”が始まり、2024年に冥王星が水瓶座へ動いたことで、本格的に時代の変化の圧が高まってきました。長年、社会規範やルールを守ってきた人が、初めて“自我の目覚め”を感じ、心に向き合い始める、いわばリハビリ期間のようなシーズンです。これまではひな型頼りだったのが、いきなり正解が用意されなくなるわけだから、言われたことだけやってきた人たちにとっては、なかなか残酷なリハビリですよね。

由佐(以下由) 「感情をコントロールできてこそ大人だ」と思っている人が多いのかもしれませんが、実際には感情の扱い方を教えてもらったことのない大人たちばかりです。これまで社会において、怒りや悲しみはあってはいけないもの、とされてきたし、成長の過程でも社会に出てからも感情は抑圧するものである、というメッセージを繰り返し受け続けてきたのでそうなるのも当然のこと。でも、それって感情をコントロールしているのではなくて、ないものとして無視するという表現のほうが正しくないですか?

感情を無視してやり過ごしていたとしても、自然の法則としてはエネルギーとして感じてもらいたいから感情が生じているわけで……。だからないがしろにし続けると、抑圧され続けたものが噴出するような形で、いつか“ゴジラ化”してしまうんですよね。感情に蓋をするクセができてしまうと、一見すると逃げたほうが楽ですし。それは幼い頃から、「泣くな」「怒るな」という、感情を出さないための教育をされて続けてきた影響が大きいと思います。抑圧するほうが社会にとって都合がよかったから、仕組みとしてそうなっているんですが。

まずは、ありのままを“感じる”ところから

y 感情を抑圧している人たちは、部下や子どもに対してもそれを再生産していきますよね。

そうですね。でも、感情から逃げることを上手にやり通せているつもりの人も、逃げおおせられないと思います。特に、感情をちゃんと感じようとする若い世代は、そうはいかないので。例えば、子育てのなかで “小さいゴジラ”が出現して、お子さんとの関わりを通して感情と向き合わざるを得なくなっている親も多く見受けられます。

そもそも、“向き合う”というワードに、感情への恐れから生まれてくる圧を感じますね。さあ、やるぞと構えて、嫌なものへ相対しにいくような“修行っぽさ”があるように思うのですが、本来、そんな肩に力の入ったスタンスは必要なくて、感情をありのままに受け取ればよいだけのはず。今の若い世代は感情を当たり前に大切にしているから、今後は社会全体のムードが変わっていく予感はあります。

y 僕も、クライアントとの話のなかで、会社に行けなくなったとか、仕事を続けたくないとか、そういう話は結構聞きますが、それも感情をちゃんと感じるようになった結果なんでしょうね。これまで感情を抑圧していた人は、どんなリハビリをするとよいでしょうか?

小さな自分の感情をなかったことにしないで、ゆるしていくことがまず第一歩。その積み重ねで感じる力を取り戻せるし、自然の中に入ったり、短時間でもいいので瞑想で内側に集中する時間を設けたりすることで自分の身体感覚に意識を向け、何か感情が湧き起こったときに感じる前に思考で否定しないことが重要です。例えば不快なことがあったとしたら、その原因はただの“刺激物質”のようなもの。きちんと感じられれば、自分が反応したポイントがどこにあったのかを認識できるので、結果、内側で気づきを得ることへとつながります。

“個”があれば孤独を感じない

y 確かにそうですね。あと感情でいうと孤独を感じている人もいて。友達がいなかったり、「会社やプライベートでそれぞれ別のペルソナがあって自分という実態がわからなくなり、孤独を感じているんです」といった人が男性を中心に多いですね。

自分とつながっていないから、個が確立していなくて、結果的に他者とのつながりも感じられないのではないでしょうか。今、個の確立が他者承認依存になってしまっていることが問題だと思います。

y これからの時代にトラップとなり得る要素ですね。一見、“自己実現”という同じようなビジョンへ向いているように見えますが、“誰かが求めている自分”という他者から見える肖像と、自分の内側に確立する個は、まったく違うものなので。

僕は個人鑑定をする際、クライアントに課題を出すことがあるのですが、「これをやって何の意味があるのか?」と聞かれることがあって。そういう方は価値観が外側に定義されていて、他者からの評価という“社会軸”にどっぷり浸かっている状態。社会的に優秀な人ほど、僕が出す課題に意味が見出せなくて生産性がないと感じる人が多いみたいです。

今の自分にとって価値があると評価できることしかやらないんでしょうね。自分を満たすための課題だから、本来は評価云々ではないはずなのですが……。

これからは、喜びや楽しみにスポットライトの当たる時代へ

y ちょうど一年間この連載を続けてきましたが、 “心が動いたことをやる”ことは、やはり大事ですね。今は世の中が“社会軸”に寄り過ぎているので、これからはひとりの人間として個の確立を目指し、自分のなかのバランスを整えると、結果、社会全体もピースフルになりそうです。

これまでは、達成、成功、やりがいといった「リターン系」の時代でした。これからは、「喜び」なのではないでしょうか。「喜び」は心身をはじめ、複合的に満たされていないと得られません。昨今は世の中のムードが重く深刻すぎるように感じるので、今後は多くの人が、命が喜ぶ楽しい生き方をできる世界になるとよいですよね。

y そう思います。今後”社会軸”への偏りや社会とか世間への盲信や依存が減っていくことで、心と対話し、本来の喜びや自分自身の人生の楽しみ方を取り戻していく人が増えていくはずです。楽しいこと、嬉しいこと、面白いことをやっているとどうしても“いいバイブス”しか出ないはずなので、楽しいことをするということが、間接的に地球全体の調和へとつながる道となっていくのではと思います。

Profile

yuji

星読み係、ヒーラー。 香川県高松市生まれ。18歳でイタリアに渡り、現地大学院卒業。ミラノにてプロダクトデザイン事務所に勤務するも、ヒーラーとしての宿命に抗えず拠点を東京に移し、ヒーラーとして活動する決心。現在は書籍執筆、連載、講演などで活躍する一方、毎日星読みを行い、星々からのメッセージをSNSにて発信している。https://youtube.com/@yuji-universe

由佐美加子

Co-Creation Creators(CCC)代表。幼少期から海外で育ち、米国の大学卒業後、帰国。野村総合研究所、リクルートで勤務した後、グローバル企業の人事部マネジャーを経て、2011年に独立。公開講座、企業内研修やチームビルディング、エグゼクティブコーチングなどに携わり、内的世界の理解を通したよりよい生き方を提唱している。著書に『ザ・メンタルモデル 痛みの分離から統合へ向かう人の進化のテクノロジー』など。www.cc-creators.com

Photos: Kaori Nishida Text: Kiriko Sano Editor: Rieko Kosai

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