1. トップ
  2. いつ病院に行くべき?足の不調で知っておきたいサインとケア方法【足連載/第6歩・後編】

いつ病院に行くべき?足の不調で知っておきたいサインとケア方法【足連載/第6歩・後編】

  • 2026.2.27

いつ病院に行くべき?足の不調で知っておきたいサインとケア方法【足連載/第6歩・後編】

第6回は前回に続き、お悩み相談Q&Aをお届けします。足のお悩みの中でも「病院へ行った方がいい?」と迷うような症状を中心に、足育研究会代表で皮膚科医の高山かおる先生にお答えいただきました。今回は気になる後編です。 これまでの記事はこちら>>【連載】足が変われば、人生が変わる。~一生自分の足で歩くために

▼病院へ行った方がいい?足のお悩みQ&A
【前編】(※記事は上記連載リンクを参照)
1.転倒が続き心配なときは?
2.だるさ、疲れが続くときは?
3.しびれや痛みがあるときは?
4.ウオノメ、タコ、水虫があるけど……
【後編】(※本記事)
5.外反母趾、内反小趾はどうすればいい?
6.巻き爪は自分で治せる?
7.足のために普段からしておくといいことは?
足の悩みは病院のどの科で診てもらう?


足の症状の中には、早めに相談したほうがよいサインもあります。病院へ行く目安も含め、回答いただきました。

靴選びやインソールの使用で足の支え方を整える

「昔から外反⺟趾(がいはんぼし ※足の親指が人差し指の方に曲がり、くの字に変形する状態)なのですが、年々ひどくなっている気がします。少しでも進行を食い止めるにはどうすればいいでしょうか」

高山先生にお答えいただきました。

「外反母趾の負担を減らし、進行をゆるやかにするためには、足指を使う習慣を取り戻すことと、靴選び・インソールによる足の支え方を整えることが重要です。外反母趾のある方は、体重をかけたときに足が内側へ倒れやすく、足裏のアーチ構造がつぶれやすい傾向があります。その結果、母趾の内側縁(ないそくえん)に負担が集中し、変形が進みやすくなります」

「日常では、足指で地面をつかむ意識を持ち、つま先立ちやタオルギャザー(※足指を使ってフェイスタオルなどをたぐり寄せる足の筋肉を鍛えるエクササイズ)などで足裏や母趾周囲の筋肉を働かせることが基本になります。ただし外反母趾が進行しすぎている方にはタオルギャザーは不向きです」

「靴は、つま先に余裕があってかかとが安定するものを選び、ひもやベルトで足の甲をしっかり固定できるタイプが適しています。さらに、縦アーチや横アーチを支えるインソール(アーチサポート)を併用することで、足が内側に倒れ込むのを防ぎ、外反母趾の進行を遅くし、足裏をサポートすることで負担の軽減が期待できます」

インソールは変形を矯正する目的ではなく、足にかかる負担を分散し、正しい動きを助ける補助として活用することがポイントです。ただし、痛みが強い場合や、変形が進んで靴が当たったり歩行に支障が出ている場合には、我慢せず専門医に相談しましょう」

続いて、「内反⼩趾(ないはんしょうし ※足の小指が内側に曲がる変形)のようですが、何か対策をした方がいいでしょうか」というお悩み。

「内反小趾は、大人になってから突然生じるというより、子どもの頃からの足の使い方の癖が背景にあることも少なくありません。足趾(そくし ※足指のこと)を十分に使わない歩き方が続くと、小指が靴に押されやすくなり、次第に内側へ曲がっていくと考えられます」

「内反小趾が進むと、靴ずれやタコの原因になるだけでなく、足の外側で体重を支えにくくなり、歩行バランスが崩れることで、結果として膝などに負担がかかることもあります。足趾をしっかり使う習慣を身につけ、靴のフィットを見直すなど、早めに対策を行うことが大切です」

靴の選び方やインソールの使い方について、参考になさってください。

巻き爪の原因を考えながら自分で対処していくセルフケアは大切

次は、「巻き⽖に、自分で対処できることはありますか?」という質問です。

「巻き爪は医療的な治療が必要になることもありますが、原因を考えながら自分で対処していくセルフケアはとても大切だと考えています。個人差がありますが、実際にヨガなどで体の使い方や姿勢を見直したことで症状が軽くなった方や、足指を使いやすくする靴下を履くことで楽になったという方もいます」

「巻き爪は、足の変形、足指に体重が十分にかからない歩き方や、足指を使わない生活、靴や靴下による圧迫などが重なって起こることが多い状態です。
そのため“なぜ自分の爪が巻いてきたのか”を考え、足指にしっかり体重をかける歩き方を意識する、足指を使う運動を取り入れる、足指を圧迫しないフットウエアを選ぶといったセルフケアは、症状の軽減や進行予防につながる可能性があります」
と高山先生。

足指を使う運動や、足指を圧迫しないフットウエアでケアしましょう。

今は症状がなくても足の不安はつきもの。普段からのケアで対策を

最後は、「普段から、⾜の健康のためにしておくといいことは何ですか?」という、とくに今は足の悩みはなくても、普段からしておくとよいことを伺いました。

毎日足を観察し、洗って保湿すること。よく歩き、足指を動かすこと。そして足に合った靴や靴下を選ぶことが基本です」

また、「⾜の悩みに対して、病院でどの科にかかればいいかがわかりません」という質問にはこのように回答いただきました。

「日本には海外のような“足病医(ポダイアトリスト)”の制度がないため、足の悩みでどの診療科を受診すればよいか迷うのは当然のことだと思います。最近では、足の専門病院や、フットケア外来、爪外来などを設けている医療機関も増えてきています。インターネットなどで情報を調べ、事前に病院へ問い合わせてみるのも1つの方法です」

「大まかな目安としては、爪の変化、皮むけ、かゆみ、タコやウオノメ、かかとのひび割れなどの皮膚のトラブルは皮膚科、外反母趾など骨や関節の変形に関するトラブルは整形外科、むくみ・冷え・しびれなど血流に関わる症状はまずは内科に、必要に応じて専門科へといったあたりが相談先になります。
足のトラブルは全身の健康状態とも深く関係していることが多いため、どこに行けばよいかわからないときは、まず相談できる医療機関を受診することが大切です」

そして、バスタイムでのケアについて。
「⼊浴時、⾜に良いケア⽅法などあれば⾏いたいので教えていただきたいです」というご質問。

入浴時は、足のケアを行うよいタイミングです。やわらかいブラシや手を使って、爪の周囲や足趾の間をやさしく丁寧に洗うことで、汚れや角質、皮膚トラブルの原因を取り除くことができます」

入浴後は、爪も含めて足全体をしっかり保湿しましょう。保湿剤は、指先から足首、さらに下腿(かたい ※足の膝から足首)まで、やさしくなでるように塗るのがおすすめです。皮膚の乾燥を防ぐだけでなく、足先から上へなでるように塗ることで、むくみ予防にもつながります。また、入浴中は筋肉や関節が温まって動かしやすくなるため、足の指の付け根を軽く曲げ伸ばしすると、足指の柔軟性を保つ助けになります」

毎日の入浴時に忘れずに続けることが大切です。

高山先生からのアドバイスの数々、ぜひお役立てください。

【今日からできる足ケア習慣】
原因を考えながら靴や靴下選びなどのセルフケアも大切

連載「足が変われば人生が変わる~一生自分の足で歩くために」一覧

イラスト/草野かおる

元記事で読む
の記事をもっとみる