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大きな自然災害で自宅が被害を受けたら被災者生活再建支援金【後編】(災害時の「お金と法律」第12回)

  • 2026.9.15

被災者生活再建支援制度の概要については、前編(連載11回「大きな自然災害で自宅が被害を受けたら被災者生活再建支援金を」)で説明しましたが、後編の今回は、よくある疑問をもとに、注意したい点などを詳しく説明します。

支援金はいつまでに申請すればいい?

被災者生活再建支援金のうち、基礎支援金(最大100万円)は、災害発生日から13か月以内に、加算支援金(最大200万円)は、災害発生日から37か月以内に市町村窓口に申請する必要があります。

基礎支援金は、罹災証明書などを添付して、住んでいる市区町村の窓口に申請します。災害後に比較的早く申請ができるはずです。加算支援金は、新たな住まいの購入や賃貸借の契約書を添付して申請します。住まいの再建方法が決まるまでには長い道のりになることもあります。基礎支援金と加算支援金は同時申請する必要はなく、まず基礎支援金の申請を行い、そのあと再建方法が決まってから加算支援金の申請をすれば問題ありません。

東日本大震災や能登半島地震などの大規模災害では、各支援金の申請期限を年単位で延長するような特別立法措置もとられています。

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借家に住んでいる場合も支援金を受け取ることはできる?

被災世帯に該当するのは、実際に生活をしていた住宅です。それが持ち家か借家かにかかわらず、基礎支援金の支給対象になります。反対に、自分が住んでいない賃貸人や所有者などは、当該住宅の被害に対して支援金の給付を受けることはできません。

所有する別荘や空き家、単身赴任先が被災した場合、支援金は受け取れる?

さきほど説明したとおり、被災世帯に該当するのは、実際に生活をしていた住宅に限られます。空き家や別荘は、日常生活の拠点とは言いにくく、支援金支給対象とならないことが多いと思われます。単身赴任先も、一つの被災世帯として取り扱うことは可能ですが、生活の拠点が、他の家族の暮らす元の住宅であると判断される場合もあります。その場合は、単身赴任先は支援金の支給対象とはなりません。これらは諸事情を考慮して総合的な判断を行う必要があります。疑問がある場合は、弁護士など専門家の助言を受けることをおすすめします。

破産や自然災害債務整理ガイドラインを利用した場合、支援金はどうなる?

被災者生活再建支援金は、差押えが禁止されています。破産や自然災害債務整理ガイドライン(連載9回「ローンの支払いに困ったら「自然災害債務整理ガイドライン」の利用を考えよう【前編】」連載10回「ローンの支払いに困ったら「自然災害債務整理ガイドライン」の利用を考えよう後編【後編】」)の手続きを利用した場合でも、ローンを借りた事業者(債権者)への返済資金にする必要はなく、給付されたお金はすべて被災者(債務者)の手元に残すことができます。

地震保険金と同時に支援金を受け取ることはできる?

住宅や家財の火災保険金や地震保険金を受け取った場合でも、被災者生活再建支援金が減額されたり、受け取れなくなったりすることはありません。また、世帯の収入などによる支給の区別もありません。

大規模火災でも被災者生活再建支援法は適用される?

被災者生活再建支援法が適用されるのは「自然災害」の場合に限られます。火災の場合は、その多くの原因が人災(失火)なので、その場合は自然災害といえず、被災者生活再建支援法の適用対象外になるはずです。ところが、単なる失火にとどまらず、強風や突風の影響による住宅の延焼拡大が認められる場合には、それは「自然災害」により住宅が被害を受けたと解釈することができます。

これまでに、(1) 2016年12月22日の新潟県糸魚川市の大規模火災、(2) 2021年4月1日の松江市島根町加賀地区の大規模火災、(3) 2025年2月26日の岩手県大船渡市の山林火災、(4) 2025年11月18日の大分市佐賀関の大規模火災が、「強風」による延焼拡大であると解釈され、「自然災害」の認定を受けました。その結果、被災自治体の区域に被災者生活再建支援法の適用が認められました。

被災者生活再建支援法が適用されるかどうかは、国や自治体のウェブサイトから確認できます。住宅被害が多い災害の場合には、適用されているのかどうかしっかりと情報収集しておくことが大切です。

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