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「内申が取れないと不利」発達障害がある子が高校受験を避けて中学受験を選ぶ理由【著者インタビュー】

  • 2026.9.9

【漫画】本編を読む

近年、首都圏を中心に中学受験熱は高まりを見せている。中学受験は「頭のいい子が偏差値の高い学校へ行くためのもの」「大学受験対策として一貫校に入学するため」というイメージを持つ人もいるだろう。しかし、子どもたち一人ひとりが、自らの個性を活かすための選択肢にもなっている。「発達障害があるからこそ、中学受験をする」という選択をした4つの家庭の受験体験を描いたコミックエッセイが『発達障害っ子の中学受験』(モンズースー:著、小川大介・橋本圭司:監修/KADOKAWA)だ。

作中では、異なる特性を持つ4人の子どもたちとその家族の体験を、「受験を決意した理由」「塾・学校選び」などテーマごとに紹介。医師と中学受験専門家、それぞれの視点から書かれたコラムも掲載され、「なんのために中学受験をするのか」という本質にも迫った一冊だ。著者・モンズースーさんに4家族への取材・執筆を通して感じた発達障害のある子どもの成長や、中学受験について、広くお話を伺った。

※発達障害という言葉は近年、“神経発達症”という名称に変わっています。本記事ではわかりやすい表現として発達障害と表記しています。

※個人の体験、お話をもとにインタビューを行っています。ご了承の上お読みください。

――普通級に通うものの、行動が遅れがちで、整理整頓が苦手だったり、自分の言いたいことをすぐ口にしてしまったりするコトハさん(のちにADHDと診断)。コトハさんのケースで語られる「環境に慣れるペースが遅い子は中学受験の方が向いている」「中学生活で内申点が取れないタイプには内申点制度のある高校受験は不利」というのは中学受験ではよく聞く気がします。こうした一般的な中学受験事情についても取材などをされたのでしょうか?

モンズースーさん(以下、モンズースー):取材や調査というほどのものではないのですが、身近な経験者のお話を聞いたり、知り合いの塾の先生に話を伺ったり、受験生の保護者のブログや関連書籍をたくさん読んだりしました。何より、今回取材したご家庭のお話から学ばせていただいたことが多かったです。

――おしゃれに興味がないコトハさんが、クラスの女子に「服がダサい」とからかわれる(そしてそれが、公立中に進学するクラスメートと離れるため、中学受験を決意する理由のひとつになる)というエピソードが“女子あるある”だなと感じました。

モンズースー:もちろん個人差はありますが、男の子よりも女の子の方が集団行動や協調性を求められる場面が多い印象があります。そのため周囲の空気を読むことが難しかったり、自分の興味やこだわりが周囲と違ったりすると、周囲から浮いてしまい、人間関係のトラブルにつながることもあるようです。また、思ったことをそのまま話してしまう、話し過ぎてしまうことで人間関係に悩んだという話も、女の子から聞くことが多いように思います。

――またコトハさんが受験校を選ぶ際、“推し”への憧れが理由のひとつになるところは現代らしいなと思いました。

モンズースー:他のお子さんで、「好きなキャラクターと同じ部活がある学校に行きたくて受験した」という話も聞いたことがあります。好きなものの力はとても大きいですね。大人からすると意外な理由に見えても、本人にとっては頑張るきっかけや原動力になることもあるのだなと感じました。

取材・文=原智香

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