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少年サッカーにも『移籍』問題!? 知られざる小学生サッカーの世界に足を踏みいれたワーママの驚愕

  • 2026.8.14

前回、賃貸からいよいよ40代後半で土地と家を買う、という話をしている途中なのですが、ここでちょいと挟ませていただきたい。今日は、サッカーという文化について。いや、サッカーそのものの話ではありません。私が子どもを通して初めて知った、「日本の小学生サッカーって、こんな世界だったのね」という話です。子どもがサッカーを始めて、地区代表や広域代表にも、たぶんギリギリで拾っていただくようになり、親の私たちも今まで見えていなかった景色が少しずつ見えるようになりました。チームがあって、試合があって、勝った負けたがある。それくらいに思っていたのですが、実際にはその先に、選抜があり、登録があり、移籍があり、セレクションがあり、そのさらに先には中学、高校、クラブチーム……と、私が知らなかった世界がずっと続いている。その中でも、特に驚いたのが、

小学生でも「移籍」ってあるのね…

ということでした。1年ほど前に、こちらのコラムにも書いたのですが、次男のチームに「移籍先を探しているスーパープレーヤー」が体験に来たことがありました。そのときは、「へえ、小学生でも移籍するんだ」くらいに思っていた私。でも、実際に子どもをサッカー界に置いてみると、これが決して珍しいことではないと分かってきました。もちろん、小学生サッカーにもルールがあります。クラブ登録後に別のクラブへ移籍すると、半年間、公式戦に出場できないというルールがあるのです。だから、「今のチーム、ちょっと合わないから変えようかな~」というほど簡単な話ではありません。移籍したら、半年間は公式戦に出られない。それを分かった上で、今の環境を離れて新しい場所へ行くわけです。大人にとっての半年なんて、気がつけば過ぎています。でも、小学生にとっての半年は長い。学年が変わり、身体も変わり、チーム内での立ち位置も変わる。半年後には、今とは全然違う景色になっているかもしれない。だからこそ、移籍というのは子どもにとっても親にとっても、かなり大きな決断なのだと思います。そして、そんな「移籍」という言葉を身近に感じるようになったのは、我が家の次男が、地元でもちょっと有名な「厳しいチーム」に所属しているからです。

「厳しいチーム」だからこそ、難しい

次男が入った3年生の2月頃と比べると、今はチームの人数も少なくなりました。もちろん、時代もあると思います。昔のように、「スポーツは厳しくて当たり前。怒られて強くなるもの」という価値観だけでは、今の子どもたちはなかなかついてきません。監督やコーチの言葉が厳しく、練習も厳しい。走り込みもあるし、試合で負ければ当然、厳しく指摘される。そういう環境が合わず、辞めていく子もいるようです。ただ、ここがまた難しいところなのです。その指導者たちには、ちゃんと実績がある。子ども一人ひとりの特性を見極めて、個人の技術がものすごく高いわけではなくても、公式戦で勝つためのチームを作るノウハウを持っている。試合でも負けそうな時、苦しい時のアドバイスは絶品。我が家の次男も、身体的にものすごく恵まれているわけではありません。運動神経がピカイチというタイプでもない。それでも、試合では結構戦えている。もちろん、本人が毎朝練習をしていることも大きいと思います。でも、親として見ていると、指導者の力って、やっぱり大きいんだな。と思うことがあります。だから、「厳しいから悪い」とも簡単には言えない。でも、「厳しいから良い」とも言えない。子どもにとって、その環境が合っているのかどうか。それは本当に一人ひとり違う。私は勝手に、「このまま次男は小学生時代をサッカーに明け暮れるのかな~」なんて思っていました。ところが。2か月ほど前、突然、「サッカー辞める。野球がしたい」と言い出しました。

「サッカー辞める。野球がしたい」

え?なんで?あまりに衝撃過ぎて、コラムにさせてもらったくらい。(過去記事:ワールドカップを目指したはずなのに。「サッカー辞めたい。野球したい」と言われた日の話)聞いてみると、地元の小学校の野球チームが楽しそうに試合や練習をしているらしい。一方、サッカーは、「いつも叱られるし、走り込みばっかりでキツイ」そうです。なるほど。確かに、最近の次男は、以前よりも練習後に疲れた顔をしていることが増えていました。しかも次男は地区代表。さらに広域地区にも選ばれています。選ばれている選手は、チームの中でも全員ではありません。代表に選ばれたことで、「みんなの見本になるような態度で」と求められることも増えたのでしょう。練習への姿勢。試合への取り組み。チームメイトへの声掛け。いろいろなものを求められる。「代表に選ばれたら、もっと楽しくなるのかな」と、親の私はなんとなく思っていました。でも、実際は逆なのかもしれない。選ばれたら、そこからさらに高いレベルを求められる。あれ?僕って、そこまで求めてた?ん?どうやったっけ?本人、ちょっと混乱。そして、「サッカー、しんどい…」となったようです。親としても、「まあ、そういうこともあるよね」と思う一方で、「いやいや、ここまでやってきたのに?」という気持ちもあります。少年スポーツって、本当に本人の心を揺さぶってきます。もちろん親の心も。子どもが楽しそうなら、それでいい。そう思っていたはずなのに、代表に選ばれたら嬉しいし、試合に出れば嬉しい。勝てば嬉しいし、負ければ悔しい。気がつけば、親まで一緒に競技の中に入っている。うん。そこで、気分転換も兼ねて、オフの日に家族でスポッチャへ行きました。せっかくなので、サッカー以外のスポーツもいろいろやってみる。特に野球。バッティングをしたり、ボールを投げたり。そして、次男。

サッカー以外では、恐ろしく下手でした

あれ?おかしい。サッカーでは結構できるのに。ボールを投げても、打っても、全然うまくいかない。そこで本人も、ちょっと気づいたのだと思います。自分は、ものすごく運動神経がいいわけではない。サッカーに寄せた訓練をずっとしてきたから、サッカーができるのだ。考えてみれば当たり前なのですが、これって結構大事なことですよね。毎朝の練習も、これまで積み重ねてきた時間も、ちゃんと自分の身体に残っている。サッカーを辞めたら、今できていることが全部できなくなるわけではないけれど、「できるようになった理由」はちゃんとある。本人なりに、そこに気づいたのかもしれません。それからは、「野球がしたい」とあまり言わなくなりました。ゼロではありませんが、頻度は減った感じです。とはいえ、きつい練習のあとや、試合に負けた日は、帰宅してべそをかいていることもあります。なんだろね。いろいろありますね。少年スポーツ。ドラマがありすぎる。親は「本人の好きなように」と思って、ドシっと構えているつもりなのですが、実際には親も一緒に一喜一憂してしまう。子どもが泣けば、親もしんどい。勝てば嬉しい。選ばれれば嬉しい。でも、選ばれたら選ばれたで、今度はプレッシャーが増える。本当に難しい。そして、もう一つ。子どもを通してスポーツを見ていると、ものすごく感じることがあります。それが、学年による「当たり外れ」って、結構あるんだな。ということです。

「谷間の世代」という、見えなかった世界

例えば、毎年強いチームがあるとします。ところが、その中でも、「今年の学年、異常に強いな」という年がある。その学年が抜けた途端、「え? 今年どうした?」というくらい弱くなる。人数も全然いない。逆に、ある学年だけ人数が多くて、しかも上手な子が揃っている。こういうこと、本当に多いと思うのです。甲子園常連校だって、毎年同じように勝てるわけではありません。同じ学校でも、世代によって強さにはグラデーションがある。少年スポーツなら、なおさらです。そして今、次男のチームにも、それが起きています。次男のチームに、サッカーも上手で、背も高くて、しかもイケメンの小学生がいます。噂によると、その子の小学校では、女子全員がバレンタインにチョコをあげるくらいモテモテらしい。どれどれ。ほう。うむ。まあ、それも分からんでもない。どこかのアイドルグループから一人だけ紛れ込んできたんですか、というくらい顔が整っている。しかもサッカーが上手い。サッカーが上手いからなのか、もともとなのか、妙な自信とオーラまである。そりゃモテるわ。そんな彼、次男のチームではエースとして活躍しています。ところが。なんと、1学年下。次男は5年生なので、彼は4年生です。それなのに5年生の試合にもガンガン出て、なんなら中心選手。しかも、なぜか次男と仲がいい。先日、その子の学校の夏祭りに呼ばれて、次男が一緒に行っていました。なんで?親の私にもよく分かりません。まあ、仲がいいんでしょう。そんな彼から、次男は以前から聞いていたそうです。「もしかしたら、他のチームに移籍するかも」と。理由はシンプル。今のチームは5年生の人数が多い。つまり、レギュラー争いが熾烈。一方で、彼の学年である4年生は人数が少ない。小学生サッカーは8人制ですが、4年生だけで8人いない。つまり、谷間の世代なのです。これ、結構大きい。次男がチームを選んだときも、自分たちの学年にある程度の人数がいるチームかどうかは意識しました。同学年の人数が少ないと、試合をするために下の学年から補充することになる。でも小学生の1学年差って、ものすごく大きい。体格も違う。経験値も違う。当然、チームとして戦いにくくなる。つまり、「自分の学年に人がいる」ということ自体が、結構重要な条件だったりする。私は小学生の頃、ソフトボールチームに入っていました。そして私の中には、「一度チームに入ったら、転校するとか、よっぽどのことがない限り、所属を変えない」という感覚があります。野球なんかも、たぶん似ていますよね。一度入団したら6年生まで。もちろん途中で辞める子もいましたが、「別のチームへ移籍する」という発想自体が、私の中にはほとんどありませんでした。ところが、サッカーは違う。6年生までずっと同じチームでプレーする子ももちろんたくさんいます。でも、移籍する子も少なくない。特に、上位チームを目指していたり、その先の進路を意識している子は、より良い環境を求めて移籍することもある。そして聞いてみると、小5、小6の活動履歴が結構大事らしい。

小学生のサッカーに「キャリア」があるなんて

その頃にどんな大会に出ていたか。どんな結果を残したか。どのカテゴリーでプレーしていたか。そういうものが、その後の進路につながることもある。私立中学から声がかかったり、有名クラブチームから誘われたり。つまり、「今いるチームで6年生まで頑張る」だけが正解ではない世界なのです。私が小学生だった頃とは、ずいぶん違います。一度入ったチームに最後までいる。それがなんとなく普通だった。でも今は、子ども自身の成長や将来を考えて、環境を選び直すこともある。そう考えると、移籍というのは「今のチームを裏切る」ような話ではなく、もっと現代的な、子ども自身のキャリア選択に近いのかもしれません。もちろん、小学生なので本人だけで決めるわけではありません。親も考える。指導者も考える。そして何より、移籍すると半年間公式戦に出られないというルールがある。だからこそ、簡単には決められない。それでも、成長できる場所を求めて動く。そういう文化が、今のサッカーにはある。つらい。いろいろつらい。でも、日本サッカーのこの仕組み、強くなると思う。というか、この20~30年で世界で日本人選手が通用するようになっているのも、この仕組みが大きいんじゃない?知らんけど。小学生でもきちんと『移籍する』文化がったり、お山の大将にならずに、地域選抜にも落ちたり浮上したりと、違うチームメイトともセレクション争いをさせる。厳しいけど、健全な部分が沢山ある気がする。そして、次男のチームの下の学年にいる、あのエースくん。親御さんから、先日、一斉メールが届きました。なになに…

やはり、退団のメールでした

「これまで大変お世話になりました。7月をもって退団いたします。なんたらかんたら…感謝しています。」……。ああ。ですよね。熱狂的な次男のチームファンである夫、ショック。次男も、「聞いてはいたけど、やっぱりか~」とショック。そりゃそうだ。だって、めちゃくちゃ上手いんだもの。でも、冷静に考えれば、彼にとっては今が動くタイミングなのかもしれません。移籍後は公式戦に半年間出られないことを考えると、4年生の8月から新しいチームへ行く。むしろ、かなり賢い選択です。半年後には5年生。まだ十分に時間がある。新しいチームで経験を積み、5年、6年と活躍する。その先を考えたら、今動く意味はある。次男も、「成功してほしい。応援するしかない。」と言っていました。自分のチームのエースがいなくなる。寂しい。でも、その子にとって良い選択なら応援する。これも、スポーツを通じて学んでいることなのかもしれません。それにしても、我が次男よ。あなたは中学から野球をするのではないのかい?昨今、中学校の部活動が外部のクラブチーム委託になりつつあるため、準備は早いほうがよいのでは。ん?どうなんだい?またスポッチャに行くかい?と思う、母でございました。ではまた!

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