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「。」だけ返し続けた俺が、休憩室で長いメッセージを打った日

  • 2026.8.6
ハウコレ

彼女から届いたのは、「怒ってるなら言ってほしい」というメッセージでした。

引っ越し資金を貯めて驚かせるつもりだった俺は、事情を隠したまま、彼女に自分の言動が原因だと思わせていました。

「読んだ」の代わりに送った丸

昼は販売の仕事をし、退勤後は倉庫の仕分けに入っていました。

彼女との引っ越し資金を先に貯め、まとまった額を用意してから見せたかったのです。相談して始めるより、準備を整えて驚かせるほうが喜んでもらえると考えていました。

しかし、想像していた以上に疲れがたまり、帰宅後に返信を考える余裕がなくなりました。それでも既読のままにはしたくなくて、「読んだ」という意味で「。」を送るようになりました。

最初は短い言葉を返していましたが、それも難しくなり、最後の3日間は丸だけです。彼女がどう受け取るかより、返事をした形を残すほうを優先していました。

彼女が自分に原因を探していた

倉庫の休憩中、彼女からメッセージが届きました。

「怒ってるなら言ってほしい」

俺はそこで初めて、彼女が自分の言動に原因を探していると分かりました。心配させているのは俺なのに、彼女は自分が何か悪いことをしたのではないかと考えていたのです。

いつもの「。」では返せませんでした。

俺は「怒ってない。ごめん、明日ちゃんと話す」と打ち、仕事を増やして疲れていること、まだ伝えていない話があることを書きました。

すぐに全部説明すればよかったのに、通帳を見せて話すという段取りだけは、まだ守ろうとしていました。

通帳を見せる前に伝えるべきだった

翌日、俺は待ち合わせに早く着き、バッグの中の通帳を確認しました。

倉庫で段ボールを扱ううちに切った指には、絆創膏がいくつも貼られています。彼女が来ると、俺は通帳を開きました。

「引っ越しのお金、先に貯めておきたかったんだ」

心配をかけたくなかったのは本当です。ただ、まとまった額を見せて驚かせたいという、自分の満足を優先していた面もありました。

彼女は通帳より先に俺の指を見てから、「隠されるほうが、ずっと不安だよ」と言いました。

喜ばせる場面を考えるあまり、そこへ至るまで彼女が抱える不安を見ていませんでした。

そして...

俺は彼女と相談し、倉庫のシフトを減らしました。

予定していた金額が貯まるまでの期間は延びましたが、疲れている日や仕事が遅くなる日は、先に伝えるようにしています。

今も返事が短くなる日はあります。それでも、「今日は仕分けに入る」「帰ったら話す」と、彼女が理由を想像しなくて済む言葉を添えています。

引っ越し資金は、俺だけが通帳の中で作る目標ではなくなりました。今は2人で金額と働き方を確認しながら、無理のないペースで貯めています。

(20代男性・販売職)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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