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教室で突然漂う“異臭”に、元教員「誰か間に合わなかったのかも…」→児童の尊厳を守るため取った行動とは…?

  • 2026.9.20
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは。元小学校教諭のみずいろ文具です。

4年生を担任していたときのことです。

いつものように授業をしていると、教室の中にふと気になるにおいが漂ってきました。

最初は気のせいかと思いましたが、時間が経っても消えません。

――もしかして、誰かがトイレに間に合わなかったのかもしれない。

そう気づいたものの、すぐに声をかけることはできませんでした。

「誰か失敗した?」と聞くわけには…

教室には30人以上の子どもたちがいます。

もし、

「誰かトイレに間に合わなかった?」

などと全員の前で聞けば、たちまち周囲の注目を集めてしまいます。

4年生ともなると、思春期の入り口に差し掛かっています。

本人が言い出せずに困っているのだとしたら、できるだけ周囲に知られず対応したい。

しかし、誰なのか判別することが難しい状況でした。

授業をしながら一人ひとり確認するわけにもいかず、さりげなく窓を開けながら、どうしたものかと考えました。

そこで思いついたのが、別の学級の先生に協力してもらうことでした。

別の先生に協力をお願い

授業が終わると、私はすぐに隣のクラスの男性教諭、B先生のところへ行き、事情を説明しました。

そして次の5分休みに、

「ちょっと教室に来て、子どもたちと話しながら様子を見てもらえませんか?」

とお願いしました。

B先生は何気ない様子で教室へやってきました。

厳しくも愛情にあふれた先生で子どもたちから好かれており、子どもたちも特に気にする様子はありませんでした。

B先生は子どもたちと話したり、ふざけ合ったりしながら、自然に教室の中を回ってくれます。

するとしばらくして、B先生がAくんの様子に違和感があることに気づきました。 

B先生はAくんに、

ちょっと職員室から運んでほしいものがあるんだけど、手伝ってくれる?

と声をかけました。

Aくんは、

「うん、いいよ」

とB先生について教室を出ていきました。

「どうしていいかわからなかった」

そしてそのままAくんを保健室へ連れていき、周囲に知られないよう着替えなどの対応をしてくれました。

B先生が

焦っただろ~。俺も昔同じ経験あるからさ、気にすんなよ

と声をかけると、Aくんはホッとした表情を浮かべたそうです。

そして、

「先生、ありがとう」

急にトイレに行きたくなって、間に合わなかった。どうしていいかわからなかった

と話してくれたそうです。

授業中、本人もずっと困っていたのでしょう。

先生に言えばいいと頭ではわかっていても、恥ずかしさや焦りで言い出せなくなることもあります。

早く気づいてあげられて本当によかったとホッとしました。

子どもの尊厳を守るために

結果的に、周囲の子どもたちに知られることなく対応することができました。

また、Aくんが男性教諭には事情を話しやすそうにしていたことにも安堵しました。

そのときのAくんにとって、できるだけ恥ずかしい思いをせず、安心して話せる環境をつくれたのではないかと思っています。

学校では、全く予想できない出来事が、本当に突然起こります。

そんなとき、教師として「どう対応するか」だけではなく、

どうすれば、その子の気持ちや尊厳を守れるか。

そこまで考えて対応することの大切さを感じた出来事でした。



ライター:みずいろ文具

関東の公立小学校で15年間、子どもたちと向き合ってきました。教室での日々を通して感じた喜びや戸惑い、子どもたちから教わったことを、今は言葉にしています。教育現場のリアルや、子どもたちの小さな成長の瞬間を、やさしい視点でお届けします。


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