1. トップ
  2. エピソード
  3. 写真を偽った俺が、待ち合わせで見抜かれた末路

写真を偽った俺が、待ち合わせで見抜かれた末路

  • 2026.8.2
ハウコレ

席に着くなり、彼女は俺の目を見て、真剣な顔で問いを口にしました。これまでずっと通用してきた俺の言い訳は、その日、席に着いてすぐに通用しなくなっていました。

彼女がテーブルに近づいてくる足音のペースが、あと数歩のところで、ふと乱れました。

5年間ずっと使ってきた写真

マッチングアプリで俺が登録している写真は、5年前に撮ったものです。今より十五キロ痩せていて、髪型もスーツ姿も、当時の会社員だった頃のもの。最近撮った写真では登録しても反応が薄いと知ってから、この写真をずっと使い回してきました。今回の彼女とは、3ヶ月やりとりが続いたので、正直、いい線までいけると思っていました。

「写真と違いますよね」の一言

挨拶を交わして席に着いたところで、彼女は俺の目を見て口を開きました。「写真と違いますよね」。俺はいつも通り、「あ、写真は昔のやつなんで」と返しました。今までなら、笑って流してくれる女性がほとんどでした。でも彼女は表情を変えずに、どのくらい前のものかを聞いてきます。俺は「5年」と答えるしかありませんでした。彼女は俺の顔を、無言で見ていました。

席を立たれてから

「じゃあ、今日はここまでで」。彼女は伝票を手に取ってそう言いました。俺は思わず「え、まだ話も」と口に出しましたが、彼女は振り返らずに店を出ていきました。テーブルには、俺の分と、口をつけていない彼女のコーヒーが2つ残されました。3ヶ月分のメッセージが、意味のないやりとりに変わった瞬間でした。

そして...

帰宅して、俺はプロフィールの写真を撮り直しました。鏡で見た自分は、5年前とはかけ離れた顔をしています。それでも、今の俺で会いに来てくれる女性を探すほうが、いつか同じ席で同じ言葉を聞くよりましだと思いました。俺が偽っていた5年の時間を、これから取り戻せるかはわかりません。

(30代男性・自営業)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ