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食前・食間・食後の正しいタイミングは? 「薬の飲み方・扱い方」を薬剤師が解説

  • 2025.12.25

風邪と感染症

働く女性が気になる症状や疾患について解説。今回は、なんとなく我流でやってしまっている、薬の飲み方や正しい扱い方についてひもときます。

出典:シティリビングWeb

教えてくれたのは…難波里恵さん

薬剤師。取得資格は研修認定薬剤師、プライマリ・ケア認定薬剤師、健康サポート薬局薬剤師。調剤薬局で10年以上勤務し、現在はアイセイ薬局本社薬事指導部にて薬事指導分野に従事

Q.正しい薬の飲み方は?

薬を飲むタイミングは一般的に「食前は食事の20~30分前」「食間は食事を終えてから2時間後」「食後は食事の20~30分後」「就寝前は就寝30分位前」といわれています。このように指示が出るのは、薬の吸収や効果をよくするためです。また、水以外のものでの服用は薬により吸収が悪くなることがあります。まれに口腔内が真っ黒になるといったこともあります。例えば、一部の抗生剤は牛乳中のカルシウムが薬の成分と結合し吸収が低下するため、牛乳で飲むのは避けるよういわれています。同様に胃薬の一部はコーラ等の酸性飲料で服用すると泡立ってむせやすくなり、効果が落ちるものがあります。指示された正しいタイミングで、水で服用することが基本中の基本です。

Q.余っている薬を飲んでいい?

同じ症状でも原因が違うことがあるため、医師の指示がない限り処方された薬は「飲み切り」が基本です。症状に合わせて飲むよう医師や薬剤師からの指示がある場合を除き、すべて飲みきったほうがいいでしょう。自己判断で服用をやめると、また同じ症状が出る可能性があります。

Q.飲み忘れてしまったときは?

うっかり薬を飲み忘れてしまったときは、多くの場合、気づいた時点ですぐに飲みましょう。ただし、次の服用時間が近い場合などは、1回分を飛ばして、次からいつも通りに。2回分をまとめて飲むのはNGです。例えば、朝飲み忘れて昼に気づいた場合、昼の分が近ければ朝の分はスキップしましょう。薬の種類によっては、飲むタイミングがずれると効果が弱まることや、副作用が出やすくなることもあります。たとえば、食後に飲む薬を空腹時に服用すると、胃が荒れることも。薬の種類によって対応が異なるため、薬を受け取るときに医師や薬剤師に確認しておきましょう。

Q.薬の保存方法は?

薬は飲み切りが基本ですが、症状があるときに服用するよう指示された処方薬や、市販薬を保管する際は、湿度、温度、場所、収納方法などに注意が必要です。例えば、キッチンの流し台や洗面台は湿気が多く、窓辺や車内は高温になりやすいため避けたい場所。冷蔵保存が必要な薬は、温度管理がしにくい冷蔵庫の奥やドアポケットではなく、棚の中央がおすすめ。さらに、子どもの誤飲を防ぐため、鍵付き棚への収納など、工夫が必要です。

Q.常備薬のそろえ方を教えて

ご自身の健康維持や非常時の対応のため、セルフメディケーションは大切です。家庭で準備しておく常備薬はライフスタイルや家族構成などにより変化します。そのため、一律で準備すべき常備薬はありませんが、国はかぜ薬や解熱鎮痛剤など、48薬効群をセルフメディケーション税制の対象としています。まずは、この中から検討するとよいでしょう。48薬効群は、ホームページなどで検索してみてください。

ドラッグストアや薬局で薬剤師に相談するときは、まずは悩みや希望をしっかりと伝える必要があります。どんな症状を改善したいのか、飲み方や味の希望があるのかなどを教えていただけると、それに合った薬を提案いたします。

市販薬、処方薬とも使用期限が過ぎたものを使うと、成分が分解されることで効果が落ちたり、分解物等による思わぬ副作用が出てしまったりすることがあります。保管している薬は使用期限とともに、品質が低下していないかを定期的にチェックしたうえで、使用期限が切れたものはその都度廃棄するなどして、こまめに整理しましょう。

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