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青森・八戸市が「食のまち・八戸」宣言。「美食都市アワード2026」も受賞、食を軸にしたまちづくりが本格始動

  • 2026.9.28

青森県八戸市が食を軸としたまちづくりで注目を集めている。2026年5月に「美食都市アワード2026」を受賞、同年8月には市長による「食の冒険者が憧れるまち・八戸」宣言も発表された。新鮮な魚介類、300店舗が軒を連ねる朝市、活気あふれる横丁、郷土料理や地酒――八戸には全国に誇れる食の魅力が詰まっている。豊かな食資源や食文化を活かし、「食べるために訪れたくなるまち」の実現を目指す取り組みが本格的に動き出している。

そもそも「食のまち・八戸」とは?

約300店舗が軒を連ねる館鼻岸壁朝市
約300店舗が軒を連ねる館鼻岸壁朝市

八戸は古くから栄える港町。黒潮と親潮がぶつかり合う八戸前沖ではおいしい魚が水揚げされ、豊かな自然は野菜や果物、畜産物などの恵みももたらしてきた。交易港ならではの開放性や受容性は、市民の食への興味をかきたて、全国から腕のある料理人までも引き寄せる。朝市や横丁といった独自の食文化も、こうした風土のなかで花開いたものだ。

市では食の魅力を「知る」「学ぶ」「楽しむ」「発信する」をキーワードに、市民・事業者・関係団体と連携しながらさまざまな施策を展開している。

そんな食のまちが新たな一歩を踏み出したのが、「8」が3つ並ぶ「八戸記念日」にあたる2026年8月8日。市長が「食の冒険者が憧れるまち・八戸」宣言と、「食のまち・八戸」ブランドロゴを発表した。

宣言では、食を極めようとする料理人、八戸の食材をつくり育てる人、届ける人、日々の食を楽しむ市民、そして八戸を訪れて八戸の味に出合う人――そのすべてを「食を探求する冒険者」と位置づけている。「食の冒険者が集うまち」から「食の冒険者が輝くまち」へ、さらには「食の冒険者が憧れるまち」へ。宣言と同時に発表されたブランドロゴは、その理念を視覚化したものだ。

「八戸」と「食」をモチーフに「双眼鏡」のイメージを重ねて、八戸の食の魅力を見つけ、楽しむ「食の冒険者」を表現
「八戸」と「食」をモチーフに「双眼鏡」のイメージを重ねて、八戸の食の魅力を見つけ、楽しむ「食の冒険者」を表現

朝市や横丁、ブイヤベースフェスタが評価。「美食都市アワード2026」を受賞

「美食都市アワード2026」贈賞式の様子(2026年5月8日)
「美食都市アワード2026」贈賞式の様子(2026年5月8日)

こうした取り組みの一つとして注目したいのが、「美食都市アワード2026」の受賞だ。同アワードは、地域独自の美食文化や食を軸にしたまちづくりを評価・表彰する日本初の賞で、2024年に創設された。

2026年度の選定では、一般公募による自薦で54都市・エリアが候補に挙がり、食材の独自性やシェフ・レストランの取り組み、フードフェスティバル、自治体の食文化振興施策など10項目の評価基準に基づいて審査を実施。最終選考に残った10都市・エリアのなかから基準点をクリアした4都市・エリアが受賞都市として認定され、八戸市はその1つに選ばれた。

受賞理由として評価されたのは、地元水産業者やレストラン、観光事業者が連携して進める「八戸ハマリレーションプロジェクト」の存在だ。八戸産魚介を使った「八戸ブイヤベースフェスタ」をはじめとするイベントを通じ、水産業と観光業の垣根を越えた協力体制を実現している。朝市や横丁体験、地元食材を使ったメニュー開発、食文化体験型ツアーなど、八戸ならではの食体験を観光資源として整備し、来訪者を引きつけている点も高く評価された。

八戸産の魚介をふんだんに使った八戸ブイヤベース
八戸産の魚介をふんだんに使った八戸ブイヤベース
小さな飲食店がひしめく八戸の横丁
小さな飲食店がひしめく八戸の横丁

食文化博覧会やお月見会…さまざまな取り組みも進行中

「食のまち・八戸」の実現に向けて、市ではさまざまな取り組みを展開している。

・「はちのへ食文化博覧会」……八戸ならではの食文化を「学び」「アート・工芸」などの異分野と組み合わせ、五感で味わう新しい食の楽しみ方を体験できるイベント。市内各地で食文化プログラムを展開する

・「はちのへフェアin羽田空港」……世界有数の乗降客数を誇る羽田空港で、2024年度から継続開催されているフェア。八戸の特産品や人気の土産、地酒の販売、限定御膳の提供、郷土芸能の披露などを行っている

・「世界最大級のお月見会」……詩人・草野心平が愛した「ザボンの月」をテーマに、三陸復興国立公園・種差海岸で開催。「月の道」の眺めや月にまつわる解説、音楽を楽しみながら、八戸の自然や食文化を五感で感じられるイベント

・「八戸都市圏交流プラザ8base」……東京・有楽町にある首都圏への発信拠点。八戸圏域のおいしい食や特産品、豊かな食文化の魅力を届けている

「食のまち・八戸」宣言と「美食都市アワード2026」受賞で、食を軸としたまちづくりが本格的に動き出した八戸市。イベントの続報も含めて、今後の展開に注目したい。

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