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ドバドバ溢れる極上湯と烏骨鶏卵のTKG!青森「古遠部温泉」

  • 2026.9.30

十和田湖のワインディングを駆け抜けた果てに巡り合う秘湯。床を流れる温かい湯に身を横たえる「トド寝」と不便を楽しむ静寂の夜が、走りの疲労を解きほぐす青森の奇跡の宿

時が止まる宿古遠部温泉で過ごす静寂の夜カザマ(編集部)

八戸を出発し、十和田湖の美しいワインディングを抜けてひたすらバイクを走らせた青森ロケの道中。丸一日ライディングを楽しみ、その日の果てにたどり着いたのが、山あいにひっそりと佇む古遠部温泉だった。

ここは温泉好きの間で「トド寝」の聖地として知られる名湯。浴槽から豪快に溢れ出る湯量は圧巻の一言で、床をドバドバと流れる温かいお湯の上にそのまま身を横たえれば、地球の熱がダイレクトに身体へ伝わってくる。

事前の調査不足がたたり、宿に到着してから夕食がないことを知った。購入できるのは、レトルト食品のみ。しかし、それがかえって旅情をくすぐる。何より忘れられないのが朝食で、宿で飼われている烏骨鶏の新鮮な卵を買い、電子レンジで温めたパックご飯の上に落としていただく。シンプル極まりない卵かけご飯の濃厚な旨味は、どんな豪華な料理よりも身体にしみわたり、今も忘れられない特別な味となっている(現在は朝食付き宿泊も可能)。

宿の方たちの接客も実に心地いい。温かく親切でありながら、過剰に干渉してこない程よい距離感。日が落ちると、周囲は闇と静寂に包まれる。テレビを消し、温泉に入る以外にやることもなくなった夜、久しぶりに時間を忘れて読書に没頭した。

日常の喧騒から完全に切り離され、まるでそこだけ時が止まってしまったかのような感覚。ただ床を叩き続ける温泉の流れる音だけが、緩やかに時が刻まれていることを静かに伝えてくれる。不便さを楽しみ、極上の湯に身を委ね、自分だけの時間に浸る。あの夜、古遠部温泉で過ごした一刻は、贅沢でかけがえのない思い出だ。

古遠部温泉
青森県平川市碇ヶ関西碇ヶ関山 1-467
TEL0172-45-2533

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