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「はい、半分ね」と渡されたのは398円…1700円の会計後、彼の独特な割り勘に戸惑った私

  • 2026.9.18
「はい、半分ね」と渡されたのは398円…1700円の会計後、彼の独特な割り勘に戸惑った私

手のひらにのせられたのは、398円だった

付き合って半年になる彼と、休みの昼にパン屋へ寄った。

食事もお茶もデート代は割り勘が基本で、私はそれを不公平だと思ったことはなかった。トレーに載せたのは全部で5個。私が2つ、彼が3つだった。

昼どきで店内は混んでいた。レジにも四人ほど並んでいて、彼は入口のあたりを見てから言った。

「混んでるし、俺、外で待ってるね」

「うん。じゃあ先に行ってて」

私はそのまま列に並んだ。会計は1700円。店員さんが細長いレシートを袋の口に挟んで渡してくれた。

店を出ると、彼は日よけの下で待っていた。袋を渡すと、「あ、そうだ」と財布を取り出し、小銭入れを開いた。

しばらく硬貨を数えたあと、彼は私の前に手を出した。

「はい、半分ね」

私の手のひらに落ちてきたのは398円だった。百円玉が三枚と五十円玉が一枚。それに細かい硬貨がいくつか混じっている。

思わず、もう一度数えた。

「…え、398円?」

「うん」

「会計、1700円だったよ」

そう言うと、彼は少し面倒そうに財布を見た。

「小銭が796円しかなかったから、とりあえず半分」

「とりあえず半分って…何の半分?」

「この小銭の。残りはまた今度でいいでしょ」

そこでようやく、彼が何をしたのか分かった。

「いや、待って。割り勘って、持ってる小銭を半分にすることじゃないよ」

「分かってるけど、今日はこれでよくない?」

軽く言われたことで、かえって引っかかった。

袋に挟まっていた一枚を、彼の前で広げた

私は袋の口からレシートを抜き、彼にも見えるように広げた。

パンの名前が5行並び、その下に合計1700円と印字されている。

「1700円だから、半分なら850円だよ」

「それは分かるって」

「じゃあ、なんで398円なの?」

少し強い言い方になった。

彼は一度黙ってから、肩をすくめた。

「細かいの、これしかなかったから。あとは次でいいかなって」

「そういうことなら、先に言ってよ」

「そんな怒ること?」

「怒るっていうより、びっくりしたの。『半分ね』って398円渡されたら、850円だと思ってる私は何なのってなるじゃん」

彼は私の手のひらの硬貨を見て、少し気まずそうに口を閉じた。

「…まあ、それはそうか」

「払えないなら払えないでいいよ。でも、勝手に自分都合で決めないで」

しばらくして、彼は小さく息を吐いた。

「ごめん」

彼は私から398円を受け取ると、財布の札入れから千円札を一枚出した。

「じゃあ、これ」

「千円あるなら、最初から出しなさいよ」

「150円返して」

「はいはい」

私も自分の財布を開き、百円玉と五十円玉を彼に渡した。これで、ちょうど850円ずつになった。

彼は袋からカレーパンを一つ取り出しながら、少し困ったように笑った。

「パン買っただけなのに、こんな話になると思わなかった」

「私も398円渡されるとは思わなかったよ」

そう返すと、彼は「それはごめん」ともう一度だけ言った。

それ以来、どちらかがまとめて会計をしたときは、その場で金額を確認するようになった。数百円のことでも、曖昧にしないほうが、お互いに変な引っかかりを残さずに済むのだと思う。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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