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「ほんと焦った」結婚式に遅れてきた私服姿の友人。だが、新婦が笑顔のまま伝えた言葉

  • 2026.9.17
「ほんと焦った」結婚式に遅れてきた私服姿の友人。だが、新婦が笑顔のまま伝えた言葉

開始から30分、扉が静かに開いた

一年ほど前、元同僚の結婚式に招かれた。会場は円卓が六つ並ぶ小さめの一室で、私は新婦の元同僚として、会場の一角の席に座っていた。

乾杯が済み、前菜の皿が下げられたころだった。開始から30分ほど経ったところで、入口の扉が静かに開いた。

入ってきたのは新婦の友人だった。大きなバッグを肩に掛け、式に出る服装というより、普段着に近い格好のままだった。

急いできたのか息を切らし、額には汗が浮いている。

円卓のあちこちから視線が向いた。誰も何も言わなかったが、それまで聞こえていた話し声が一瞬だけ小さくなった。

「ごめん、ごめん。道が全然動かなくて……」

同じテーブルの友人が手を上げた。

「こっち。席ここだよ」

「ありがとう。ほんと焦った…」

彼女はバッグを椅子の横へ置くと、周囲を見回した。そして少し困ったように笑った。

「でも、まだいろいろと間に合うでしょ?」

軽く言ったつもりだったのかもしれない。

けれど、同じテーブルの人たちは顔を見合わせ、すぐには何も返さなかった。

一人が椅子を引きながら、

「とりあえず座りなよ。料理来るよ」

と声をかけた。

「うん。ごめんね」

彼女はそこでようやく腰を下ろした。

新婦がテーブルを回ってきた

その後、歓談の時間に入り、新婦が円卓をひとつずつ回り始めた。

私たちのテーブルで写真を撮ったあと、新婦は遅れてきた友人の前で足を止めた。

「もう、びっくりしたよ。急に入ってくるんだもん」

笑ってはいたが、少しだけ困ったような顔をしていた。

友人はすぐに両手を合わせた。

「ごめん。本当にごめん。こんなに遅くなると思わなくて」

「30分だよ?」

「うん…それは本当にごめん」

新婦がそう言うと、友人は気まずそうに目を伏せた。

「来てくれたのは嬉しいよ。ほんとに」

新婦はそう言ってから、少しだけ間を置いた。

「でも、もう式は始まってたからね。次に誰かの結婚式に行くときは、もうちょっと早めに行ってあげて」

「うん。ほんとそうだね。ごめん」

「今日はもういいよ。せっかく来たんだから楽しんで」

「ありがとう」

新婦は友人の肩を軽く叩くと、そのまま次のテーブルへ向かった。

怒鳴ったわけでも、みんなの前で責め続けたわけでもない。

それでも友人には十分伝わったようで、新婦が離れたあと、しばらくしてから小さな声で、

「ほんと、やっちゃったな…」

とつぶやいていた。

お開きのころには、彼女もほかの友人たちと笑っていた。

ただ、帰る前にもう一度新婦のところへ行き、

「今日は本当にごめんね」

と頭を下げていた。

新婦は少し笑って、

「うん。次は頼むよ」

と返していた。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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