1. トップ
  2. エピソード
  3. 「その写真、どこで撮ったの?」プロフィール写真を替えて3分もたたないうちに届いた、友人からのメッセージ

「その写真、どこで撮ったの?」プロフィール写真を替えて3分もたたないうちに届いた、友人からのメッセージ

  • 2026.9.15

替えて3分もたたないうちに、通知が鳴った

学生時代の友人に、今ではほとんど連絡を取らなくなった人がいる。

それでも、ときどき私のちょっとした変化によく気づく人だった。

連絡に使っているアプリには、プロフィール画像を設定できる。

私は季節ごとにそこを替えるのが好きで、その夜は前の年の旅先で撮った空の写真にした。

台所で湯を沸かしていると、置いていた端末が鳴った。

写真を替えてから、まだ3分もたっていなかった。

「その写真、どこで撮ったの?」

友人からだった。

すぐには返さずにいると、一分ほどして、もう一度通知が鳴った。

「旅行のときの写真?」

急かされているような気がして、私は火を止めてから短く返した。

「うん。去年、旅行に行ったときのだよ」

すると、すぐに返事が来た。

「去年って、春?秋?」

「たしか秋だったと思う。もうよく覚えてないけど」

「そっか。秋なら景色もきれいだったでしょうね」

「うん、きれいだったよ」

そこでやり取りは終わった。

ただ、私は少しだけ気になっていた。普段ほとんど連絡を取らない相手が、写真を替えて数分で気づいたことが、妙に頭に残ったのだ。

写真を替えるたび、すぐに気づかれるようになった

その後も、似たようなことが何度か続いた。

写真を替えると、その日のうちに友人から連絡が来る。

「また写真替えたんだね」

「うん。なんとなくね」

「これ、最近撮ったの?」

「いや、前の写真だよ」

そんな短いやり取りだった。

一度や二度なら、偶然見かけただけだと思えた。けれど、写真を替えるたびに気づかれると、少しずつ落ち着かなくなってきた。

ある夜、写真を替えたあと、友人からまたメッセージが届いた。

「今度はこれにしたんだ」

私は画面を見たものの、返事を打たなかった。

しばらくすると、もう一度通知が鳴った。

「あれ、もう寝ちゃった?」

悪気があるようには見えない。だからこそ、「毎回すぐ気づかれるのが少し気になる」とわざわざ言うのも大げさな気がした。

結局、その夜は何も返さなかった。

翌朝、私は丸い写真を外した。

写真を出さないまま、半年が過ぎた

それからは写真を設定せず、そのままにした。

すると、それまで写真を替えるたびに届いていた友人からの連絡も、いつの間にか来なくなった。

半年ほど過ぎた夜、久しぶりに一通だけメッセージが届いた。

「久しぶり。元気にしてる?」

以前のように、写真について尋ねる言葉はなかった。

私は少し迷ってから返した。

「うん、元気だよ。そっちは?」

「こっちも元気。また時間が合ったら話そうね」

「うん、またね」

そこでやり取りは終わった。

友人がどんな気持ちで写真を見ていたのかは、今も分からない。たまたま画面を開くタイミングが重なっていただけなのかもしれない。

ただ、私にとっては「替えたら、またすぐ気づかれるかもしれない」と考えること自体が、少し重くなっていた。

だから今も、あの丸い場所には何も出していない。

相手を嫌いになったわけではない。ただ、自分が落ち着いて使えるくらいの距離が、私にはちょうどよかったのだと思う。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ