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「ハガキが届かないから、直接持ってきたよ」無視していたクラス会の案内。だが、家まで訪れてくる同級生に背筋が冷えた理由

  • 2026.9.5
「ハガキが届かないから、直接持ってきたよ」無視していたクラス会の案内。だが、家まで訪れてくる同級生に背筋が冷えた理由

返事を出さなければ、そのうち終わると思っていた

実家に、クラス会の案内が届くようになった。

差出人は、小中学校のころの同級生だった。

白いハガキが一枚、母のところに届き、母がそれを私に渡してくれた。

「クラス会の案内、また来てるわよ」

行くつもりはなかった。あのころに、思い入れと呼べるものが何もなかったからだ。

楽しかった記憶もない代わりに、つらかった記憶もない。

ただ通って、ただ卒業した。

だから返事も出さなかった。欠席と書くことすら、しなかった。

そのときは、なんとも思っていなかった。返事を出さなければ、そのうち名簿から外れて、来なくなる。

そういうものだと思っていた。

次の年、案内は実家ではなく、私の家に届いた。

白いハガキが一枚、郵便受けに入っていた。母が住所を教えたのだと、あとで知った。

母を責めるつもりはない。

同級生に聞かれたら、母は答えるだろう。私だって、同じ聞かれ方をしたら答えてしまう。

「あの子、律儀な子だったのよ」

母はそう言った。そのハガキも、私はそのままにした。

画面に、名前を覚えている顔が立っていた

三年ほど経った日の午後、チャイムが鳴った。

宅配便の予定はなかった。画面を見ると、名前を覚えている顔が立っていた。

「ハガキが届かないから、直接持ってきたよ、3回目」

私は出なかった。

実家からこの家までは、片道で一時間はかかる。

電車を乗り継いで、降りてからも住宅地をしばらく歩く。

その道のりを、その人は案内を届けるためだけに来ていた。

しばらくして、郵便受けに白いハガキが一枚差し込まれる音がした。

足音が遠ざかってから、私は取りに行った。

日付と会場が、丁寧な字で書かれていた。

宛名の住所は、番地まで正しかった。

怖かったのは、3回目、という言葉だった。

こちらは数えていない。何通目だったかも覚えていない。

数えていたのは、向こうだけだった。

それから三年後、また同じことがあった。

さらに三年後にも。時間帯も、季節も、だいたい同じだった。私は毎回、出ない。物音を立てずに、足音が去るのを待つ。

一度だけ、扉の向こうからこう言われた。

「前のときも、この家まで2時間かけて来たよね、覚えてる」

片道で一時間、往復で、二時間。その道のりを、その人は数えていた。

そのうえで私に、覚えているかと聞いた。

怖いのは、来たことよりも、そこだった。

扉を開けたことは、一度もない。それでも、三年に一度、必ず来る。

次がいつなのかは、こちらのほうが数えるようになった。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた50代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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