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挨拶だけの関係だった近所の住人。「大丈夫?」体調を崩した私を救ってくれた行動とは

  • 2026.9.3

米の袋を持ち替えながら歩いた、夕方の帰り道

引っ越してきて、二年ほど経ったころのことです。近所の方とは、会えば挨拶をする。それくらいの付き合いでした。名前を知らない方も多く、どの家に住んでいるのか分からないこともありました。

ある日の夕方、私は子どもと買い物から帰る途中でした。肩には買い物袋をかけ、片手には米の袋を二つ。もう片方の手で子どもの手を握っていました。

米を持つ手がだんだん痛くなり、何度も持ち直します。そのたびに子どもにも少し待ってもらわなければならず、家までの道がいつもより長く感じられました。

角を曲がったところで、顔だけはよく知っている近所の方とすれ違いました。

「大丈夫?お米、2袋もあるじゃない」

心配そうに荷物を見ながら、そう声をかけてくれました。

「大丈夫です。もうすぐ家なので」

そう答えると、その方は「気をつけてね」と言って歩いていきました。

荷物を持ってもらったわけではありません。それでも、重そうにしている自分に気づいてくれたことが、妙にうれしく感じました。

さっきまで長く思えた家までの残り道が、少しだけ短くなったような気がしました。

「ついでだから」と言ってくれた日

それから、その方とは少しずつ言葉を交わすようになりました。

ゴミ出しのときに会えば、「今日は寒いね」「雨、ひどくなりそうだね」と話す程度です。家を行き来するような関係ではありませんでした。

それでも、外へ出たときに知っている顔があることを、私は以前より心強く感じるようになっていました。

しばらくして、私が体調を崩し、数日ほとんど家から出られなかったことがあります。

ゴミを出すために久しぶりに外へ出たところ、その方と会いました。私の顔を見るなり、「大丈夫?最近見なかったから」と声をかけてくれました。

体調を崩していたと話すと、その方は少し考えてから言いました。

「これから買い物に行くけど、何かいるものある?ついでだから」

最初は遠慮して断ろうとしました。しかし家には卵も牛乳も残っていませんでした。

「じゃあ…卵と牛乳だけ、お願いしてもいいですか」

そう頼むと、その方は「いいよ」と笑いました。

夕方、玄関の前に袋が置かれていました。中に入っていたのは、お願いした卵と牛乳だけ。チャイムも鳴らさず、こちらに気を遣って置いていってくれたようでした。

代金を渡したのは、次に外で会ったときです。

近所付き合いというと、以前の私は「距離が近すぎると面倒そう」と考えていました。

けれど、その方は必要以上に踏み込んでくることはありません。ただ会えば声をかけ、困っているときには、できる範囲で手を貸してくれました。

最初の日も、してくれたのは「大丈夫?」という一声だけです。それでも、その一声がきっかけで、私にとって近所は少しだけ安心できる場所になりました。

今では私も、重そうな荷物を持って歩いている近所の方を見かけると、「大丈夫ですか」と自然に声をかけるようになっています。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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