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「校舎裏なら邪魔にならないだろ」運動会で観覧場所を離れた父親たち。だが、直後に流れた校内放送と、気まずい顔をしていたワケ

  • 2026.9.24
「校舎裏なら邪魔にならないだろ」運動会で観覧場所を離れた父親たち。だが、直後に流れた校内放送と、気まずい顔をしていたワケ

少しでも近くで撮りたかった父親たち

上の子が小学1年生だった秋の運動会は、朝からたくさんの保護者でにぎわっていた。

この学校では昼までに競技を終える予定で、次々と種目が進んでいく。

校庭の周りには保護者用の観覧場所が設けられ、先生からも「観覧は決められた場所からお願いします」と案内されていた。

私もスマートフォンを手に、もうすぐ始まる1年生の徒競走を待っていた。

すると少し離れたところで、何人かの父親が話しているのが聞こえた。

「ここ、人が多くて全然撮れないな」

「スタートのところ、ほとんど見えないよ」

一人が校舎のほうを見て言った。

「裏から回ったら、スタートの横に出られるんじゃない?」

別の父親が少し迷ったように周囲を見た。

「でも、あっちは保護者入らないでって言ってなかった?」

「ちょっと写真撮るだけだって。校舎裏なら邪魔にならないだろ」

そう言うと、二人はカメラを持って校舎の横へ歩いていった。

子どもの姿を少しでも近くで撮りたい気持ちは、私にも分かる。でも、わざわざ観覧場所が決められているのには理由があるはずだ。

隣にいた同じクラスのママも、二人の後ろ姿を見ながら小さな声で言った。

「あっち、子どもたちが待機するところじゃなかった?」

「たぶん。大丈夫かな」

「校舎裏には入らないでください」と流れた放送

しばらくすると、校舎の裏から先生が一人出てきた。

先生は少し急いだ様子で本部のテントへ向かい、教頭先生らしき人に何かを伝えている。

その直後、スピーカーからチャイムが鳴った。

「保護者の皆さまにお願いいたします。観覧は指定された場所からお願いいたします。校舎裏や児童の待機場所には入らないよう、ご協力ください」

校庭にいた保護者が何人か顔を上げた。

少し間を置いて、同じ内容の放送がもう一度流れた。

隣のママが、校舎のほうを見ながらつぶやいた。

「やっぱり、あそこ入っちゃダメだったんだね」

「うん。子どもたちが移動する場所なら危ないもんね」

そのあと教頭先生が校舎の裏へ向かっていった。

そこから先は私たちの場所からは見えず、何を話したのかまでは分からない。

ただ数分後、先ほどの父親二人が校庭へ戻ってきた。一人はカメラを下げながら、少し気まずそうにもう一人へ声をかけていた。

「やっぱり、ここから撮るしかないな」

「そうだな。前が空いたらそのとき撮ろう」

二人はそのまま観覧場所の後ろに並んだ。

ほどなくして、1年生の徒競走が始まった。

スタートの笛が鳴ると、さっきの父親の一人がカメラを構えながら大きな声を出した。

「いけー!そのまま!頑張れ!」

私も上の子の名前を呼びながら、ゴールへ向かって走る小さな背中を見つめた。

近くまで行けなくても、子どもを応援する声は十分届いているように見えた。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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