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熱中症対策は朝ごはんと睡眠がカギ!暑さに負けないポイントを医師が解説

  • 2026.8.29

熱中症は水分不足だけでなく、体温調節が機能せず体内に熱がこもる病気です。室内でも発生し、重症化すると命に関わります。特に自覚症状を伝えにくい子どもの変化に大人が早く気づくことが大切です。今回はたけうちファミリークリニック院長の竹内雄毅先生に、熱中症のメカニズムと正しい予防法をご紹介いただきました。

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夏になると、毎日のように「熱中症に注意しましょう」という言葉を耳にします。
あまりにも頻繁に聞くため、「水分をとっておけば大丈夫」「少し暑さで具合が悪くなるもの」というイメージを持っている方もいるかもしれません。
しかし、熱中症は重症になると意識障害やけいれんを起こし、命にかかわることもある病気です。 厚生労働省も、熱中症は高温な環境で体温調節がうまく働かなくなり、体内に熱がこもることで起こり、屋外だけでなく室内でも発症し、死亡に至る場合があるとしています。
特に子どもは、自分で体調の変化をうまく伝えられないことがあります。大人が「いつもと違う」に早く気づくことが大切です。

熱中症になると、体の中で何が起こる?

私たちの体には、暑くなると汗をかいたり、皮膚から熱を逃がしたりして、体温を一定に保つ仕組みがあります。
ところが、気温や湿度が高い場所で長時間過ごしたり、激しく運動したりすると、体温調節が追いつかなくなることがあります。さらに汗によって水分や塩分が失われると、体の中のバランスも崩れていきます。こうして体に熱がたまり、さまざまな症状を起こすのが熱中症です。
初めのうちは、

○めまい、立ちくらみ
○足がつる
○気分が悪い
○頭痛
○吐き気
○体がだるい

といった症状がみられます。
重症になると、呼びかけへの返事がおかしい、意識を失う、けいれんする、体が非常に熱くなるなどの症状が現れることがあります。
「ちょっと疲れただけかな」と思っているうちに悪化することもあるため、早い段階で気づくことが重要です。

子どもの「いつもと違う」は熱中症のサインかも

子どもの場合、「めまいがする」「倦怠感があります」などと自分の症状を正確に説明できるとは限りません。
そのため、

「いつもより元気がない」
「急に座り込んだ」
「遊んでいたのに動かなくなった」
「顔が真っ赤になっている」
「ぼーっとしている」
「気持ち悪いと言い出した」

といった変化も大切なサインです。
また、乳幼児は体温調節機能がまだ十分に発達していないことなどから、成人より熱中症に注意が必要です。環境省も、子どもを熱中症のリスクが高い人として挙げています。
特に注意したいのが、地面からの照り返しです。大人より身長の低い子どもは地面に近い位置で過ごすため、大人が感じている以上に厳しい暑さにさらされることがあります。
「自分はまだ大丈夫だから、子どもも大丈夫」とは限りません。

朝ごはんと睡眠も、実は熱中症対策

熱中症予防というと、「水分をたくさん飲ませること」だけを思い浮かべるかもしれません。
もちろん水分補給は大切ですが、その日の体調そのものも熱中症のなりやすさに影響します。
寝不足や疲労がたまっている日、風邪をひいているとき、発熱・下痢・嘔吐などがあるときは、普段より熱中症になりやすいため注意が必要です。環境省の熱中症対策資料でも、十分な睡眠と食事をとり、体調を整えることが勧められています。食事そのものにも水分が含まれるため、食事をきちんととることも水分補給の一部になります。
ですから、暑い日に外出やスポーツの予定がある朝は、

「昨日はよく眠れた?」
「朝ごはんは食べられた?」
「お腹は痛くない?」
「いつも通り元気かな?」

と確認してみてください。
朝食をほとんど食べられない、寝不足で明らかに元気がない、下痢をしている、といった日は、予定を少し緩めることも立派な熱中症対策です。

水分補給は「のどが渇く前」から

遊びに夢中になっている子どもは、のどが渇いていても水分をとることを忘れがちです。
厚生労働省は、室内・屋外にかかわらず、のどの渇きを感じていなくてもこまめに水分補給をすることを勧めています。
「のどが渇いたら飲もう」ではなく、

「出かける前に飲む」
「遊びの合間に休憩して飲む」
「帰ってきたら飲む」

というように、大人が水分をとるタイミングを作ってあげるとよいでしょう。
大量に汗をかいたときには、水分だけでなく塩分も失われています。運動や長時間の屋外活動など、発汗が多い状況では水分とともに適切な塩分補給も必要になります。

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熱中症は家の中でも起こります

「今日は外に出ていないから熱中症は大丈夫」とは言い切れません。
熱中症は室内でも、特別な運動をしていないときでも起こります。
窓を開けていても、気温や湿度が高ければ十分に体温を下げられないことがあります。室温を確認し、必要に応じてエアコンなどを適切に使用しましょう。厚生労働省も、室内ではエアコン等による温度調節、遮光カーテンなどの活用、こまめな室温確認を勧めています。
ここで注意したいのは、気温だけでは熱中症の危険度を判断しきれないということです。
熱中症には湿度や日差し、風なども影響します。そのため参考になるのが「暑さ指数(WBGT)」です。WBGTは、気温だけでなく湿度や日射なども考慮して熱中症の危険性を示す指標で、環境省・気象庁が熱中症警戒アラートにも活用しています。
暑い日の外出や運動を計画するときには、天気予報の最高気温だけでなく、暑さ指数や熱中症警戒アラートも確認する習慣をつけるとよいでしょう。

おじいちゃん、おばあちゃんにも声かけを

子育て世帯では、お子さんだけでなく、同居している祖父母にも気を配っていただきたいと思います。
高齢者は暑さやのどの渇きを感じにくくなったり、体温を調節する機能が低下したりするため、熱中症のリスクが高くなります。また、高齢者の熱中症は室内や夜間にも起こります。

「暑くないからエアコンはいらない」
「のどが渇いていないから飲まなくて大丈夫」

という本人の感覚だけに任せず、

「部屋、暑くなってない?」
「エアコンついてる?」
「お水飲んだ?」

と周囲から声をかけることが大切です。
子どもも高齢者も、本人が助けを求めるのを待つだけではなく、周囲が先回りして環境を整えることが熱中症予防につながります。

「熱中症かも」と思ったらどうする?

熱中症が疑われたら、まず暑い環境から離れ、冷房の効いた室内や風通しのよい日陰など涼しい場所へ移動します。
衣服をゆるめ、首まわり、わきの下、足の付け根などを冷やし、本人がしっかり受け答えでき、自分で飲める状態であれば水分を補給します。
一方で、

○呼びかけへの返事がおかしい
○意識がぼんやりしている
○意識を失った
○けいれんしている
○自力で水分を飲めない
○涼しいところで休ませても症状が改善しない

といった場合には、自宅だけで様子をみず、速やかな医療機関への相談や救急要請が必要です。特に意識がおかしい場合は重症の熱中症を考え、緊急性の高い状態として対応します。

「頑張らせない」ことも立派な予防です

熱中症予防で大切なのは、特別な対策を一つ行うことではありません。
よく眠る。朝ごはんを食べる。こまめに水分をとる。暑いときには休む。エアコンを適切に使う。
こうした毎日の小さな習慣の積み重ねが大切です。
そしてもう一つ、子どもたちに伝えてほしいのが、
「しんどかったら休んでいい」
ということです。
スポーツでも、外遊びでも、学校行事でも、「みんながやっているから」「あと少しだから」と我慢してしまうことがあります。
しかし、暑さの感じ方やその日の体調は一人ひとり違います。
熱中症は、重症になってから治療するより、「今日はちょっとしんどい」という段階で休むことの方がずっと大切です。
大人が子どもの様子をよく見ながら、「水分飲もうか」「一度休もうか」と声をかける。それが夏の子どもたちを守る、大切な熱中症対策だと思います。

※本記事の作成にあたり、文章表現の確認や校閲の一部に生成AIを使用しております。

執筆者

プロフィールイメージ
竹内雄毅
竹内雄毅

医学博士・小児外科専門医。京都府精華町「たけうちファミリークリニック」院長。京都府立医科大学小児外科客員講師。

小児科・小児外科の診療に加えて、地域の子どもを安心して預けられる病児保育を運営し、さらに絵本の読み聞かせや離乳食教室、ベビーマッサージなどの子育てイベントも展開している。クリニックを「行きたくない場所」ではなく「行きたくなる場所」に変えることを目指し、医療を軸としたコミュニティデザインに力を注いでいる。現在は、隣接地に人が自然に集まり安心して交流できる広場の構想を進めており、家族と地域が互いに支え合える環境を形にしていこうとしている。

京都府精華町「たけうちファミリークリニック」 ホームページ

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