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【医師が解説】クーラー病とは?寒暖差から子どもを守る4つのポイント

  • 2026.8.27

「クーラー病(冷房病)」は正式な病名ではなく、冷暖房の寒暖差などで生じる体調不良の総称です。主な症状には頭痛や体の冷え、だるさなどがありますが、熱中症や脱水症状との見極めも重要です。今回はクーラー病の症状一覧と、クーラー病を防ぐポイントをたけうちファミリークリニック院長の竹内雄毅先生よりご紹介いただきます。

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夏になると、「クーラーの効いた部屋にずっといると、クーラー病になるよ」と聞くことがあります。では、「クーラー病」とは本当に病気なのでしょうか。
実は、「クーラー病」「冷房病」は医学的な正式名称ではありません。冷房の効いた環境で長時間過ごしたり、暑い屋外と涼しい室内を何度も行き来したりした際に起こる、だるさ、頭痛、冷え、食欲低下などの体調不良をまとめて表現した言葉です。
特に暑い夏は、「クーラー病が心配だから」と冷房を控えるよりも、熱中症を防ぐために適切に冷房を使うことの方が重要です。環境省も、暑い日には屋内でもエアコンなどを適切に使用し、涼しい環境で過ごすことを勧めています。

クーラー病では、どんな症状が出るの?

いわゆるクーラー病として挙げられる症状には、

○体がだるい
○手足やお腹が冷える
○頭痛
○肩こり
○食欲が落ちる
○お腹の調子が悪い
○なんとなく元気が出ない

などがあります。
ただし、これらはクーラー病だけに特徴的な症状ではありません。夏には、軽い脱水や睡眠不足、夏かぜ、胃腸炎、熱中症などでも似た症状がみられます。
そのため、「冷房のせいだろう」と決めつけないことも大切です。

原因は「冷やしすぎ」だけではありません

冷房による体調不良には、いくつかの要素が重なっていると考えるとわかりやすいでしょう。
一つは、冷たい風に長時間直接当たることです。特に子どもは床に近い場所で遊ぶことが多く、冷たい空気は下にたまりやすいため、大人が感じている以上に冷えていることがあります。
もう一つは、屋外と室内の大きな温度差です。
真夏の暑い屋外から、冷房の強く効いた室内へ入る。しばらくすると再び暑い屋外へ出る。このような環境の変化が繰り返されると、体温を調節するために体へ負担がかかります。
さらに見落としたくないのが、脱水や夏の疲れです。
エアコンの効いた部屋では汗をかいている実感が少なく、子どもも水分を欲しがらないことがあります。しかし、夏場は室内にいても水分は失われています。「涼しいところにいるから大丈夫」と考えず、こまめな水分補給を意識しましょう。

では、エアコンは何度に設定すればいい?

よく「冷房は28℃」と聞きますが、ここには一つ注意があります。
28℃は、必ずエアコンの設定温度を28℃にする、という意味ではありません。
環境省では、冷房時の室温28℃を一つの目安としていますが、外気温や湿度、建物の状態、本人の体調などを考慮して調整することが大切としています。
たとえば、設定温度を28℃にしていても、日当たりのよい部屋では実際の室温が30℃を超えていることがあります。反対に、冷房がよく効く部屋では28℃より低く感じることもあります。
そのため、「設定温度」だけを見るのではなく、実際の室温や湿度、そして子どもの様子を見ることが大切です。
温湿度計を一つ置いておくと、感覚だけに頼らず室内環境を確認できます。

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子どものクーラー病を防ぐ4つのポイント

夏の冷房は、我慢するものではなく、上手に使うものです。
まず、冷たい風が子どもの体へ直接当たり続けないよう、風向きを調節しましょう。特に寝ている間は、顔やお腹に風が当たり続けていないか確認してみてください。
次に、冷房の効いた場所では、必要に応じて薄手の上着やタオルケットなどで調節します。ショッピングモールや電車など、自宅で温度を調整できない場所では一枚羽織れるものがあると便利です。
そして、涼しい部屋にいても水分補給は忘れないようにしましょう。
最後に大切なのが、冷やしすぎを心配するあまり、暑さを我慢させないことです。
子どもは大人より暑さの影響を受けやすく、自分で「暑いからエアコンをつけよう」「水分を飲もう」と判断できない年齢の子もいます。環境省も、子どもなど熱中症になりやすい人について、周囲の大人が適切に冷房を使用できているか確認するよう呼びかけています。

「クーラー病だろう」で済ませず、受診した方がよい場合も

冷房の効いた場所で休み、水分をとることで元気になる程度であれば、多くの場合はまず自宅で様子をみてもよいでしょう。
一方で、

●ぐったりしている
●水分がとれない
●尿が極端に少ない
●繰り返し吐く
●強い頭痛がある
●高い熱が続く
●意識がぼんやりする
●呼びかけへの反応がおかしい

といった症状がある場合は、「クーラー病かな」と様子をみるのではなく、医療機関へ相談してください。特に意識状態がおかしい場合などは、重い熱中症の可能性もあり、速やかな対応が必要です。

冷房は子どもの体を守るための大切な道具です

「エアコンを使いすぎると体に悪いのでは?」と心配される保護者の方も多いと思います。
もちろん、寒いと感じるほど冷やした室内で長時間過ごしたり、冷風を直接浴び続けたりする必要はありません。
一方で、近年の厳しい暑さの中では、冷房を使わないことの方が危険になることがあります。
大切なのは「クーラーを使う・使わない」の二択ではありません。
暑さから子どもを守りながら、冷えすぎない環境を整えること。
室温や湿度を確認し、子どもの顔色、汗のかき方、手足の冷え、元気や食欲などを見ながら、その日の気候や体調に合わせて調節してあげましょう。

※本記事の作成にあたり、文章表現の確認や校閲の一部に生成AIを使用しております。

執筆者

プロフィールイメージ
竹内雄毅
竹内雄毅

医学博士・小児外科専門医。京都府精華町「たけうちファミリークリニック」院長。京都府立医科大学小児外科客員講師。

小児科・小児外科の診療に加えて、地域の子どもを安心して預けられる病児保育を運営し、さらに絵本の読み聞かせや離乳食教室、ベビーマッサージなどの子育てイベントも展開している。クリニックを「行きたくない場所」ではなく「行きたくなる場所」に変えることを目指し、医療を軸としたコミュニティデザインに力を注いでいる。現在は、隣接地に人が自然に集まり安心して交流できる広場の構想を進めており、家族と地域が互いに支え合える環境を形にしていこうとしている。

京都府精華町「たけうちファミリークリニック」 ホームページ

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