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あれ、なんだっけ?【薬剤師が教える】物忘れが増えたら見直したい4つの習慣

  • 2026.8.19
出典:stock.adobe.com

人の名前が出てこなかったり、物を置いた場所を忘れたり……。 そんなことが増えると、「もしかして」と不安になることもありますよね。 実は、もの忘れの多くは、加齢や生活習慣によるものだといわれています。 今回は、薬剤師の視点から、もの忘れが増えたときに見直したい生活習慣と、具体的な対策についてご紹介します。

そのもの忘れ、多くは自然な変化です!

年齢を重ねると、物事を思い出すスピードが少しゆっくりになることがあります。
多くの場合、これは自然な加齢による変化のひとつ。

「名前は出てこないけれど、顔は覚えている」「置き忘れても、言われれば思い出せる」というもの忘れは、心配しすぎなくてよいケースがほとんどです!

一方で、頻度が急に増えたり、日常生活に支障が出るほどだったりする場合は、背景に何らかの原因が隠れている可能性もゼロではありません……。
ただ、そうしたケースはまれで、多くのもの忘れは生活習慣の見直しで対策できるといわれています。

物忘れが増えたら見直したい4つの習慣

ここからは、物忘れが気になりだしたら見直すべき習慣についてご紹介します。
普段の生活で少し意識してみることから始めてみましょう♪

①睡眠の「質」を整える

眠っているあいだ、脳では日中に得た情報を整理し、記憶として定着させる作業が行われています。
この整理がしっかり行われるのは、主に深い眠り(ノンレム睡眠)の時間帯です。

つまり、長く眠っていても、眠りが浅ければ記憶の定着は十分に進みにくいということ!
薬局でも、「眠れているはずなのに、もの忘れが気になる」というご相談は少なくありません。

まずは、就寝1時間前のスマートフォンを控える、寝室の温度を整えるなど、眠りの質を高める工夫から始めてみてください。
市販の睡眠改善薬に頼る前に、こうした生活の工夫を試してみる価値はありますよ♪

②ストレスをためすぎない工夫を

強いストレスが続くと、脳の中でも記憶に関わる「海馬」の働きが低下しやすくなります。
加えて、自律神経が乱れることで血流や集中力にも影響が出やすく、頭がぼんやりする感覚につながることもあるんです。

対策として意識したいのは、ストレスを「ためない」ことより「こまめに発散する」こと
深呼吸や好きな音楽を聴く、軽い散歩など、どれも小さな習慣ですが、続けることで自律神経のバランスを整えやすくなるといわれていますよ♡

③1日20分の軽い運動を

体を動かすと血流が全身に促され、脳にも酸素や栄養が届きやすくなるといわれています。
なかでもウォーキングのような有酸素運動は、記憶に関わる海馬の働きを保つことに役立つとされているんです。

特別なトレーニングは必要ありません。一日20〜30分程度、少し息が弾む程度のペースで歩くことを目安にしてみてください。
エレベーターを階段に変える、買い物のときに遠回りするなど、暮らしのなかに組み込むと続けやすくなりますよ♪

④脳に必要な栄養を意識する

脳の働きには、青魚に多いDHAやEPA、ひじきや小松菜に含まれる鉄分、納豆や玄米に多いビタミンB群など、さまざまな栄養素が関わっているといわれています。
とくに鉄分が不足すると、脳への酸素供給が滞り、集中力やもの忘れに影響することもあるそうです。

忙しい毎日で自炊が難しいときは、DHA・EPAが豊富なサバ缶や、鉄分が摂れるひじきの惣菜、ビタミンB群を含む納豆など、手軽な食材を活用するのも◎

栄養バランスも、無理に完璧を目指す必要はありません!
できる範囲で少し意識することから始めてみてくださいね。

更年期のホルモン変化も影響することが

女性ホルモン(エストロゲン)は、記憶や集中力に関わる脳の働きにも関係しているといわれています。

そのため更年期を迎えてエストロゲンが減少すると、もの忘れや集中力の低下を感じやすくなることも。
「最近とくにひどい気がする」という方は、更年期による変化が背景にあるのかもしれません。

これは一時的な変化であることも多く、過度に心配しすぎる必要はないとされています。
これまでご紹介した睡眠・運動・栄養の習慣は、更年期世代の脳の変化にも役立つといわれています。

それでも気になるときは、早めに相談を

生活習慣を見直しても、もの忘れが急に増えたり、日常生活に支障が出たりする場合は、注意が必要なことも……。

服用中のお薬が影響しているケースもあり、睡眠薬や抗不安薬など、一部のお薬は副作用としてもの忘れっぽさやぼんやりする感覚があらわれることがあります。
ただし、薬の種類や飲み合わせによっては、見直しで改善するケースもありますよ♪

「これくらいで受診していいのかな」とためらう方も多いですが、早めに相談することで、原因がはっきりし、安心につながることも少なくありません。
ひとりで抱え込まず、気になることがあれば、かかりつけの病院や薬局に相談してみてくださいね!

「歳のせい」と決めつけず、できることから

もの忘れが増えると、つい不安になってしまうもの。
睡眠・運動・栄養など、複数の習慣をあわせて見直すと、良い変化につながりやすいという研究報告もあります。ですが、いきなり全部を完璧にこなす必要はありません。
今日、何かひとつだけ試してみませんか?その一歩が、これからの毎日を安心して過ごす力になってくれるはずです。

◆矢田久人 薬剤師として21年、現在も現場に立ちながら、医療・健康分野を中心に執筆しているWebライターです。 精神科・整形外科の門前薬局で管理薬剤師を務めるほか、内科や小児科、皮膚科など幅広い診療科の患者さんと向き合ってきました。 ドラッグストアや認定こども園の学校薬剤師としての経験もあり、お子さんから高齢の方まで、さまざまな世代の健康に関わっています。 日々多くの患者さんと接するなかで、薬や数値だけでなく、その方の暮らしや心の状態にも目を向けることを大切にしています。 健康は、毎日の生活と深く結びついているものなのだと思います。 こうした現場での気づきを、なるべくやさしい言葉でお届けするのが私のスタイルです。 オフの日は、10年以上続けているサーフィンが何よりの楽しみ。 波と向き合う時間が、心と体を整えてくれています。 心と体の声に耳を傾ける感覚も大切にしながら、読んでくださる方の毎日に寄り添える情報を発信していきたいと思っています。

監修◆原田ゆうか 理学療法士免許取得後、総合病院や整形外科クリニックでリハビリ業務に携わる。2023年よりWebライターとしても活動をスタート。医療・健康・介護・美容分野の記事執筆を中心に活動中。 記事を読んだ方が、からだに関する情報を正しく理解し、明日からの行動を変える後押しができるような文章を心がけています♪

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