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「全然変わってないね」私を傷つけた同級生が、同窓会で食事に誘った

  • 2026.8.17
ハウコレ

「今度、2人でごはん行こうよ」。屈託なく誘う彼女に、私は高校の頃の言葉を思い出します。帰り際、彼女が言いかけた言葉の続きは、最後まで聞けませんでした。

受付の名簿にペンを走らせながら、私は1つ上の行に並んだ名前を見て思わずため息がもれました。

1つ上の行にあった名前

高校の同窓会の受付でのことです。1つ上の行の名前は、当時同じクラスだった彼女のものでした。彼女は私の顔を見るなり、「久しぶり。全然変わってないね」と手を振ってきました。高校時代、彼女は私に容赦がありませんでした。発表のたびに小さく笑い、「あなたって、いつも余裕そうだよね」と、褒め言葉の形をした棘を向けてくる人でした。私はあいまいな会釈だけを返して、彼女から一番遠い席を選びました。

昔と同じ声で、昔と違う言葉

それなのに彼女は、料理の皿を持って私の隣にやって来ました。仕事のこと、地元のこと、話題は途切れず、彼女は何度も私の名前を呼びました。あの頃のきつさはどこにもなく、旧友そのものの口ぶりでした。楽しいと感じかけている自分に気づいて、私は取り皿の縁を親指でなぞりました。あの頃の私は、彼女の一言が怖くて、授業で手を挙げることさえやめていたのに。忘れたふりで笑い合うのは、当時の自分への裏切りに思えました。

「今度、2人でごはん行こうよ」

会の終わりが見えてきて、彼女はグラスを置いてこちらに向き直りました。「今度、2人でごはん行こうよ」。彼女は連絡先の交換画面を、私の前に差し出しました。断ることも、当時の話を持ち出すこともできたはずです。けれど私は連絡先だけ交換して、「ごはんのことは考えておくね」と答えました。彼女はうなずいて、画面をしまいました。

そして...

帰り際、コートを羽織った彼女が振り返り、何かを言いかけて口を閉じました。数秒の間のあと、「じゃあ、また連絡するね」とだけ残して、彼女は出口へ歩いていきました。あの続きが何だったのか、私にはわかりません。帰りの電車で交換した連絡先を開きましたが、食事の返事は送らないまま画面を閉じました。

(30代女性・事務職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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