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「スッピンの方がかわいいよ」自撮りに届いた返信を、私はデートの間ずっと考えていた

  • 2026.8.17
ハウコレ

レストランで向かい合っても、うまく言葉が続きませんでした。褒められたはずなのに喜べない理由を、私は向かいに座る彼にすぐには伝えられずにいました。

鏡の前で撮った1枚の自撮りに、彼から届いた返信は一言だけでした。

初めての彼氏と、初めてのメイク

彼は、私にとって人生で初めてできた恋人です。出会った頃の私はメイクにほとんど興味がなく、素顔のまま過ごす日の方が多いくらいでした。それでも彼は、そんな私と話すのが楽しいと言って付き合ってくれました。だからこそ、彼に会う日をきっかけに、少しずつ化粧品を揃えるようになりました。

休みの日には売り場で色を試し、美容部員の方に教わった順番をメモに残しました。動画を見ながら夜に練習を重ね、デートの待ち合わせに向かう前、アイラインが初めて一度で引けたのです。鏡の中の自分が嬉しくて、私はその場で自撮りを撮り、「今日はメイクがうまくいったよ」と写真を添えて送りました。

届いた返信

既読はすぐにつきました。少し遅れて届いたのは、「スッピンの方がかわいいよ」という文面でした。褒め言葉のはずなのに、私はスタンプを1つだけ返して、ポーチのふたを閉じました。

電車に乗っている間、何度もその画面を開いては閉じました。中身を見て好きになってくれた人だと、わかっています。それでも、揃えたばかりの化粧品や、覚えたての手順まで、いらないものだと言われた気がしました。待ち合わせの場所が近づいても、どんな顔で会えばいいのか決められないままでした。

向かい合った彼の前で

その日の私は、レストランでも彼と目を合わせられませんでした。運ばれてきた食事に手をつけないまま、私は窓の外に目をやっていました。先に切り出したのは彼でした。

「さっきの返信、ごめん。頑張ったところを見てなかった」

私は少し迷ってから、「落ち込んでいたのはメイクをするのも、好きだからなんだよ」と伝えました。あなたに会う日が楽しみで、可愛くなりたかったのだと話すうちに、食事はすっかり冷めてしまいました。

そして...

あの日から、彼は会うたびに小さな変化を言葉にしてくれるようになりました。先日は、初めて使う色のリップに真っ先に気付いてくれました。素顔の私も、メイクをした私も、どちらも同じ私です。それを一緒に楽しんでくれる人と歩いているのだと、今は思っています。

(20代女性・アパレル販売員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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