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失恋の曲を呼び出し音にした俺。元カノが消えた日

  • 2026.7.31
ハウコレ

気持ちを表に出したことは1度もありません。ただ、呼び出し音だけが俺の未練をひそかに漏らしていた気がします。気づいたのは、彼女が消えかけてからでした。

共通の友人からの案内メッセージに、彼女の「用があって行けない」の一言だけが、いつからか続くようになっていました。

気持ちを言わないまま、2年が経とうとしていました

大学のサークルの後輩で恋人だった彼女から、別れを切り出されたのは俺の方でした。「気持ちが分からなくなった」という一言に、俺はただうなずいて、それきりでした。本当は好きだと言えばよかったと、今も思っています。

別れて1週間もしないうちに、俺はスマホの呼び出し音を、2人でよく口ずさんでいた失恋のバラードに変えました。誰にも聞かせるつもりのない、自分だけの吐露のつもりでした。

共通の友人が多く、あいつとはその後も集まりで顔を合わせる関係が続きます。俺は「友達に戻れてよかった」の顔で2年を過ごしていました。

用件の電話に、俺はいつも通り応えたつもりでした

その日、彼女から電話が入りました。用件は、来週の集まりの店の予約確認です。「もしもし、どうした?」といつも通りの声で出て、「うん、覚えてる。予約とっとくよ」とだけ答えました。呼び出し音のことは、その時は思い出してもいませんでした。

彼女は少しだけ間を置いて、いつもより短めに電話を切りました。翌週の集まりに、あいつはいつも通り笑って来てくれました。俺は「お、来てたんだ」と、いつもの距離感で近づきました。

元カノの席に、別の顔が座るようになりました

それから1か月ほど経った頃、共通の友人が「あの子最近顔出さないね」とこぼしました。俺は「都合合わなかっただけかもよ」と返しましたが、内心では気になっていました。呼び出し音の存在を思い出したのは、その時です。彼女は、あの一節を聴いてしまったのだろうか。俺の未練は、2年目にしてやっと、外に漏れたのかもしれません。

そして...

呼び出し音を電子音に戻すのは、簡単でした。けれど戻したところで、彼女の席にはもう別の後輩が座っています。友達のふりを続けてきた俺の顔は、彼女にとって、どんな顔に見えていたのだろう。今さら聞くこともできないまま、俺はグループの案内を送る側に回りました。

(20代男性・会社員)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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