1. トップ
  2. エピソード
  3. 「明日、車貸して!ガソリン満タンでよろしく」図々しい友人へ、私が送った言葉

「明日、車貸して!ガソリン満タンでよろしく」図々しい友人へ、私が送った言葉

  • 2026.10.2
ハウコレ

洗車場の水しぶきの向こう、後ろのバンパーに指の長さほどの白い線を見つけました。前の週に車を返しに来た友人からは、何も聞いていません。その傷を写真に撮っておいた翌週、彼女からまたメッセージが届きました。

「明日、車貸して!」の後ろに付いていた一行

「明日、車貸して!ガソリン満タンでよろしく」

笑っているスタンプが一つ、その下に続いていました。車を買うお金がないと彼女が言い出してからの2年で、貸した回数は片手では足りません。

返ってくるたび、ガソリンの針は貸した時より左に傾いていて、満タンだった日は一度もないのです。こちらには満タンを求めて、向こうは使いっぱなし。

画面の文面を読み直すほど、腹の底で何かが決まっていくのが分かりました。

返信の前に、済ませておいたこと

傷を見つけた日から、決めていたことがあります。共通の友人2人には、車は貸さないほうがいいと思う、とだけ伝えてありました。根拠は擦った跡の写真と、満タンで戻らなかった回数だけ。彼女本人には、その話をしていません。面と向かって言えば、その場で謝られて終わる気がしたからです。スマホを伏せて洗濯物を畳み終えてから、一行だけ打ちました。

「もう貸さないよ」

送信の直後、既読が付きました。

「言おうと思ってた」で終わらせなかった理由

「え、なんで?いつも貸してくれてたじゃん」

返事はすぐでした。そこから先は、打ち直さずに送りました。

「満タンで返してもらったこと、一度もないよね。それと後ろのバンパー、擦ってあったよ。洗車のときに気づいた」

既読は付いたまま、返事までに時間が空きました。ようやく届いたのは、短い文でした。

「ごめん。言おうと思ってたんだけど」

今頃、画面の前で言い訳を並べ直しているのだろうか。そう想像しながら、最後の一通を打ちました。

「今回だけじゃなくて、これからも貸さない。傷のことは、見積もりが出たら送るね」

既読は付いたまま、返信は来ませんでした。

そして...

数日後に届いたのは「修理代、ちゃんと払わせて」の一行でした。返したのは、見積もりの写真だけです。振り込みの連絡が来ても、共通の友人に伝えてあることは、彼女に言わないままにしています。後ろの白い線は、来週には消える予定です。貸さない理由のほうは、消さずに持っておくつもりです。

(30代女性・事務職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ