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「シャンプー、どこに置いた?」詰め替えてくれた夫。だが、その後の行動に呆れたワケ

  • 2026.7.23

気が利く夫の自負

うちの夫は、自分では気が利くタイプだと思っている。

休日にはよく「なにか手伝うことある?」と聞いてくれるし、その心意気自体はありがたい。

ある晩、2歳の娘をお風呂に入れる支度をしていると、子供用シャンプーが空になりかけているのに気づいた。

台所にいた夫が、胸を張るように言った。

「詰め替えとくよ」

普段から「気が利く俺」を自認している人だ。

ここで任せておけば大丈夫だろうと、私も特に疑わなかった。

「ほんと?ありがとう」お言葉に甘えて、私は娘を連れて先に洗い場へ入った。

湯船のふちに座らせた娘が、上機嫌で足をぱたぱたさせている。

今夜はいつもより早くお風呂を切り上げられそうだと、私は少しだけ気を抜いていた。

止まった親切

娘の体を洗い、いよいよ髪を洗おうという段になって、私は手を止めた。

新しいシャンプーが、どこにも見当たらないのだ。

「シャンプー、どこに置いた?」湯気の向こうへ声をかける。

「ちゃんと詰め替えたよ」得意げな返事だけが返ってきた。

「詰め替えたのはわかったから、こっちに持ってきて」もう一度そう伝えても、返ってくるのは「置いといたよ」の一点張りだった。

泡で目をつぶった娘を片手で抱え、私は仕方なく濡れた体のまま扉を開けた。

脱衣所の棚に、満タンのボトルが一本きれいに立っている。

運ぶ、という最後の工程だけが、すっぽり抜け落ちていた。

髪を洗ってとせがむ娘の声を背に、私は水滴をぽたぽた落としながらボトルを取りに戻る。

せっかくの親切が、あと数歩のところで宙ぶらりんになっていた。

最後の一工程

ソファでくつろぐ夫に、私はあえてにっこり笑いかけた。

「運ぶまでが仕事だよ?」

「…詰め替えたら終わりだと思ってた」夫は本気で驚いた顔をしている。

「詰め替えは準備運動。届けて初めてゴールなの」

夫はしばらく黙り込み、それからボトルをつかんで小走りで浴室へ運んできた。

ばつの悪そうな横顔がおかしくて、私はまた笑ってしまう。

「これからは、ちゃんと持ってくよ」そう言って、娘の背中を流すのを手伝ってくれた。

あの日から、夫の「やっとくよ」は最後までやり切る合言葉に変わった。

洗濯物も、買い物の袋も、途中で放り出さない。気が利くと胸を張るなら、締めくくりまでが親切なのだ。

今では娘が「パパ、はこんで!」と真似をする。ゴールまで走る夫の背中を、私は少しだけ見直している。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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