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夏なのに体が冷えてむくむ。セルフケアについてクリニック院長前田先生にお伺いしました

  • 2026.6.26

毎年、夏の暑さにはうんざりしますが、そんな時季でも冷房や冷たいものを飲み過ぎた時など、体の冷えを感じることもありますよね。
暑さと冷えが同時にやってくる夏・・・どうケアするのがいい?
まえだ整形外科リウマチクリニック院長の前田俊恒先生による解説です。

女性に多い「冷え・むくみ・だるさ」を防ぐためのセルフケア

外はうだるような暑さなのに、オフィスやお店に入った瞬間、冷房がガンガンに効いていて寒気すら感じる…、そんな経験はありませんか?
「外は暑いのに、職場や電車では寒い」
「夕方になると足がむくむ」
「なんとなく体がだるい、疲れが取れない」
「頭がズキズキ痛む、お腹を壊しやすい」
実は、夏は熱中症だけでなく、「冷え」による体調不良も起こりやすい季節です。
近年は猛暑の影響で冷房を使う時間が長くなり、体の冷えや自律神経の乱れによる不調を訴える方が増えています。
特に女性は、冷房の効いた環境で長時間過ごすことで、冷えやむくみ、肩こり、頭痛などの不調が現れることがあります。
今回は、「夏冷え」が起こる原因と、冷えによる不調を防ぐために毎日の生活で取り入れやすい対策・セルフケアについてご紹介します。

夏なのに体が冷えるのはなぜ?

夏は気温が高いのに、「手足が冷たい」「お腹が冷える」と感じる人がいます。
その大きな原因の一つが冷房です。
例えば、炎天下の屋外と、冷房の効いたオフィスや商業施設・電車という環境を行き来していると、体は気温の変化に対応しようとして体温調節をしている自律神経が休む暇なく働き続けます。
その結果、手足の冷え、だるさ、疲労感、頭痛、肩こり、お腹の不調といった症状が出やすくなります。
また、女性は男性に比べて筋肉量が少ないため、体を温める力が弱く、冷えを感じやすい傾向があります。

冷房で足がむくみやすくなるって本当?

はい、本当です。
冷房で体が冷えると血液の流れが悪くなり、足に余分な水分がたまりやすくなります。
さらに、デスクワークや長時間の座りっぱなし、立ち仕事などで足を動かす機会が少ないと、むくみはさらに起こりやすくなります。
こんな症状はありませんか?
・夕方になると靴がきつい
・靴下の跡が残る
・足が重だるい

これらはむくみのサインかもしれません。

冷たい飲み物を飲みすぎるとどうなる?

暑い日に冷たい飲み物が欲しくなるのは当然です。
しかし、冷たい飲み物ばかり飲んでいると、胃や腸が冷えて働きが弱くなることがあります。
すると、食欲不振、胃もたれ、下痢、お腹の張りといった不調につながることがあります。
もちろん冷たい飲み物を完全にやめる必要はありません。
熱中症対策にも、冷たい飲み物を摂ることは有効です。
ただ、冷たいものばかりを飲み過ぎないように、常温の水、温かいお茶、スープや味噌汁なども取り入れると、胃腸への負担を減らすことができます。

冷えが続くと体はどうなる?

冷えによる影響は、単に「寒い」と感じるだけではありません。
体が冷え続けると、自律神経の乱れにより
・肩こりや頭痛
・疲れやすさ
・眠りが浅い
・朝起きられない
・食欲不振

など、さまざまな不調が現れることがあります。
「病気ではないけれど、なんとなく調子が悪い」
夏の不調の背景には、冷えが隠れていることも少なくありません。

オフィスでできる簡単な冷え対策

職場では自分で冷房の温度を変えられないこともあります。
そんなときは、ちょっとした工夫が役立ちます。
カーディガンやストールを活用する
首や肩まわりが冷えると体全体が冷えやすくなります。
薄手の羽織りものを1枚持っておくと安心です。
足元を冷やさない
冷たい空気は部屋の下に溜まります。
ひざ掛けや靴下を使うだけでも違います。
特に足首を温めると冷え対策になります。
こまめに体を動かす
1時間に1回程度は立ち上がって歩いたり、肩や首をゆっくり動かしたり軽くストレッチしたりしましょう。
デスクの下でかかとを上げ下げしたり足首をくるくる回すだけでも血液の流れが良くなり、むくみ予防にもなります。

夏でもお風呂に入った方がいい?

暑い日はシャワーだけで済ませる人も多いでしょう。
しかし、冷房で冷えた体には湯船がおすすめです。
熱いお湯である必要はありません。38~40℃くらいのお湯に10~15分ほど浸かるだけでも十分です。
お風呂に入ることで、
・体が温まる
・血行が良くなる
・肩こりが和らぐ
・リラックスできる

といった効果が期待できます。
また、寝る前に入浴すると睡眠の質が良くなることもあります。

むくみ予防におすすめの運動

むくみ対策に激しい運動は必要ありません。
むしろ、毎日少しずつ体を動かすことが大切です。
つま先立ち・かかと立ち運動
立ったまま、ゆっくりかかとを上げ下げします。
ふくらはぎの筋肉が働き、足にたまった血液や水分が流れやすくなります。
ウォーキング
20分程度の散歩でも十分です。
暑い時間帯を避けて、朝や夕方の涼しい時間に行いましょう。
足首回し
座ったままでもできるので、オフィスでも実践できます。

食事でできる冷え対策

体を温めるためには、食事も大切です。
特に意識したいのは、以下の食品です。
肉・魚・卵・大豆製品
体を作るための大切な栄養(たんぱく質)です。
筋肉が減ると冷えやすくなるため、しっかり食べましょう。
生姜やねぎ、にんにく
昔から体を温める食材として知られています。
薬味として少し加えるだけでも取り入れやすいでしょう。
味噌汁やスープ
水分補給と体を温める効果を同時に期待できます。

夏の冷え対策で気をつけたいこと

冷えを防ごうとして、次のようなことをしていませんか?
冷房を我慢する
暑さを我慢しすぎると熱中症の危険があります。
冷房は使いながら、服装などで調整することが大切です。
冷たい飲み物だけで過ごす
胃腸が冷えて体調を崩しやすくなります。
一日中同じ姿勢でいる
血液の流れが悪くなり、むくみや冷えの原因になります。

まとめ

夏の冷えは、単なる「寒さ」ではなく、自律神経の乱れや血流の低下によって起こる体からのサインです。
冷えが続くと、
・むくみ
・だるさ
・肩こり
・頭痛
・胃腸の不調

などにつながることがあります。
夏を快適に過ごすためには、
・冷房で冷やしすぎない
・こまめに体を動かす
・冷たい飲み物を摂りすぎない
・湯船に浸かる
・栄養バランスの良い食事を心掛ける
といった小さな工夫が、夏の不調を防ぐことにつながります。
「夏だから冷えるはずがない」と思わず、自分の体のサインに目を向けながら、無理のない冷え対策を続けていきましょう。

執筆者


前田俊恒(まえだ としひさ)先生
医師・医学博士(整形外科医)

日本整形外科学会 整形外科専門医・日本リウマチ学会 リウマチ専門医・日本リハビリテーション医学会 リハビリテーション科専門医
神戸大学医学部卒業。神戸大学病院(整形外科)入局後、神戸大学大学院医学研究科(整形外科学)修了。
米国スタンフォード大学医学部免疫リウマチ科に客員講師として留学、帰国後は神戸大学医学部附属病院整形外科助教を経て、まえだ整形外科リウマチクリニックの院長に就任。
肩こり・腰痛・関節痛などの慢性疼痛から、関節リウマチ、骨粗鬆症、スポーツ障害まで幅広く診療。
日常生活に根ざした運動指導・セルフケアの啓発にも力を入れている。
肩や膝、腰の痛みなど日常の体の不調や身近な健康情報についても、医学的根拠に基づいた分かりやすい解説を行っている。

まえだ整形外科リウマチクリニック
https://maedaseikei.jp/

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