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『朝に口臭が強くなりやすい人』には“共通点”があった。歯科医が明かす、“臭いの原因”と知られざる“正しいケア方法”とは?

  • 2026.8.5

 

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

朝起きたとき、自分の口臭に「あれ?」とショックを受けたことはありませんか?「毎晩ていねいに歯を磨いているのに、どうして……」「もしかして自分だけ、人よりにおいが強いのでは」と不安になることもあるかもしれません。

さらに、ネットなどで見かける「朝起きてすぐに水を飲むと、口内の細菌を体内に取り込んでしまって口臭が悪化する」という噂を耳にして、朝一番の水分補給をためらっている方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、朝の口臭が起こる原因や、気になる噂の真相、そして特別な道具を使わずに明日から実践できる正しい朝の口臭対策について、歯科医師の鷹巣多紀さんに詳しく解説していただきました。

なぜ朝の口臭は強くなる?健康な人にも起こる「においの原因」

---毎晩しっかり歯を磨いていても、朝起きると口臭が気になります。なぜ朝の口臭はこれほど強くなってしまうのでしょうか?

鷹巣 多紀さん:

「朝起きたときの口臭は、健康な人にも起こるごく自然なものです。きちんと歯を磨いている人でも感じることがあるため、『自分だけ口臭が強いのでは』と心配しすぎる必要はありません。

眠っている間は、起きているときより唾液が少なくなります。それに加えて、食事や会話をしないため、舌や頬が動くことで口の中の汚れを落とす働きも弱まります。すると、はがれた粘膜や唾液に含まれる成分、わずかな食べかすなどが、舌の表面や歯ぐきの周りに残りやすくなるのです。

これらの汚れを口内細菌が分解すると、においの強いガスが発生します。特に、舌の表面に付く白っぽい『舌苔(ぜったい)』は、朝の口臭の大きな原因のひとつです。舌の奥側は汚れがたまりやすく、空気が届きにくいため、においをつくる細菌が活動しやすい場所でもあります。

また、鼻づまりやいびきで口呼吸になっている人は、口内が乾いて口臭が強くなりがちです。前日の飲酒や喫煙、寝る前の磨き残し、歯周病なども影響します。

起床後に水分をとらない、朝食を抜く、ほとんど口を動かさないといった習慣も、においが長引く原因になることがあります。水を飲む、歯と舌をやさしく清掃する、朝食をよく噛んで食べることで、多くの場合は自然に弱まっていくでしょう。」

歯磨き前の水や白湯は口臭を悪化させる?気になる噂の真偽

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

---「朝起きてすぐに水や白湯を飲むと、口内の細菌を飲み込んで口臭が悪化する」という説を聞いたことがあります。これは医学的に本当なのでしょうか?

鷹巣 多紀さん:

「現在のところ、朝一番に水や白湯を飲むことで口臭が強くなるという医学的な根拠はありません。

実際に、起床後に水を飲んだ場合と、水でうがいをした場合を比べた研究では、どちらも朝の口臭が軽くなっていました。水分によって乾いた口内が潤い、たまっていたにおいの成分が薄まったり、流れやすくなったりしたためと考えられます。

『寝ている間に増えた細菌を、水と一緒に飲み込んでしまうのがよくない』という話を見かけることもありますが、それによって口臭が悪化するとは確認されていません。水を飲む前に必ず歯を磨かなければならない、と神経質になる必要はないでしょう。

ただし、水や白湯を飲むだけで、口の中が完全にきれいになるわけではありません。歯の表面に付いた歯垢や、舌に残っている舌苔は、水を飲むだけでは十分に落とせないからです。口がすっきりしても、それは一時的な変化と考え、その後に歯磨きや舌のケアを行うのがおすすめです。

なお、白湯は熱すぎない温度にしましょう。また、水や白湯とは違い、砂糖入りの飲み物やにおいの強い飲み物は、口内に成分が残って別の口臭につながる場合があります。朝の水分補給には、味の付いていない水や白湯が無難です。

特別なアイテムは不要!朝の口臭を防ぐ「3つの基本ケア」

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

---朝の不快な口臭をすっきりと抑えるために、日常で簡単に取り入れられるケア方法があれば教えてください。

鷹巣 多紀さん:

「朝の口臭対策は、特別なアイテムをたくさんそろえなくても大丈夫です。『口を潤す』『舌をやさしく整える』『歯の汚れを落とす』の3つを意識すると、毎日の習慣にしやすくなります。

まず、起きたら水で軽くうがいをするか、コップ1杯程度の水を飲みましょう。どちらか一方で構いません。口の中が乾いているとにおいが強く感じられやすいため、最初に水分を補うだけでもすっきりしやすくなります。歯を磨く前に水を飲むことが気になる人は、先にうがいをしてから飲んでも問題ありません。

次に、鏡を見て舌に白っぽい汚れが目立つときは、舌ブラシや舌クリーナーを使います。舌の奥から手前に向かって、力を入れずに数回動かしてください。舌の白い部分を完全になくそうとして、何度も強くこするのは逆効果です。粘膜が傷つくとヒリヒリしたり、炎症を起こしたりすることがあります。舌清掃は基本的に1日1回で十分でしょう。

最後に、歯と歯ぐきの境目を意識して歯を磨きます。歯と歯の間は歯ブラシだけでは汚れが残りやすいため、フロスや歯間ブラシも取り入れると効果的です。洗口液は口の中をさっぱりさせる助けになりますが、歯垢や舌苔を落とす代わりにはなりません。

時間に余裕があれば、朝食をよく噛んで食べることも口臭対策になります。噛むことで唾液が出やすくなり、舌や口内の汚れが自然に流れやすくなるためです。

こうしたケアを続けても強い口臭が毎日残る、歯ぐきから血が出る、口の乾きが強いといった場合は、歯周病や口腔乾燥症などが関係している可能性があります。セルフケアだけで悩み続けず、歯科医院で一度相談してみてください。」

正しいステップを知って、すっきりとした朝を迎えよう

朝起きたときの口臭は誰にでも起こる自然な現象であり、過剰に心配する必要はありません。「歯磨き前に水分を取ると口臭が悪化する」という噂には医学的な根拠はなく、むしろ水分を補給して口内を潤すことこそが、口臭を和らげる手軽で効果的なファーストステップです。

「口を潤す」「舌をやさしくケアする」「歯の汚れをしっかり落とす」という基本の3ステップを意識して、日々の習慣に無理なく取り入れていきましょう。セルフケアだけで解決しない不安がある場合は、専門医への相談も視野に入れながら、健やかなお口の環境を整えてみてください。


監修者:鷹巣 多紀 大学病院口腔外科にて研修後、一般歯科にて勤務。現在は1児の母として子育てと仕事に奮闘しています。
歯科医師ママkiki|note: https://share.google/uUYsDiSMnkNKZCrOw X: https://x.com/kikimama0405

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