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友人たちの前で、彼が私の失敗談だけを話そうとした。傷ついた私が帰り道に伝えた本音

  • 2026.6.21
ハウコレ

彼が友人たちのほうを向いて、私の話をしながら笑い始めました。何の話をしようとしているのか気づいて、私は飲みかけのグラスをテーブルに戻しました。久しぶりの集まりを楽しみにしていたのですが、その続きを聞くのが少し怖くなったのです。

楽しみにしていた、彼の友人たちとの席

彼の学生時代の友人たちと集まるのは、私にとっても久しぶりのことでした。何組かのカップルが集まって、近況を報告し合う和やかな時間です。私は彼の隣で、知らない話に相槌を打ちながら過ごしていました。話題は自然と、それぞれのパートナーのことに移っていきました。友人の一人が「うちのは最近、資格取ってさ。ほんと尊敬するわ」と、嬉しそうに話しています。その横顔を見ながら、彼は私のことをどんなふうに話すのだろうと、少しだけ楽しみにしている自分がいました。

彼の口から出たのは、私の失敗談だった

私のほうに視線が集まったとき、彼が口を開きました。「こいつ、この前さ、待ち合わせの駅を間違えてさ」。続きを言われる前に、何の話か分かってしまいました。楽しみにしていた旅行の日、私が集合場所を勘違いして、二人で予定の新幹線に乗れなかったときのことです。自分でも情けなくて、ずっと忘れたかった失敗でした。「その話、今しなくていいよ」。私はとっさにそう言って、彼の言葉を遮りました。場に小さな笑いが起きましたが、私はその輪に入れませんでした。

帰り道に、初めて伝えた本音

集まりのあいだ、私はだんだん口数が減っていきました。彼もそれに気づいていたのか、二人になった帰り道で、こちらをうかがうように切り出しました。「ごめん、なんか怒ってる?」。私は少し迷ってから、ずっと飲み込んでいた言葉を口にしました。「あの話、私が恥ずかしいって知ってて話したよね」。彼はしばらく黙ったあと、ぽつりと言いました。「ごめん。みんなに自慢したかったのに、うまく言えなくて」。自慢、という言葉が、私の中ですぐには結びつきませんでした。

そして…

あの場で私が感じた恥ずかしさは、彼が言った「自慢したかった」という言葉とは、どうしても重なりませんでした。それでも、彼が悪気だけであの話をしたわけではないのかもしれない。そんな小さな引っかかりが、そのときの私には残りました。答えはまだ出ていません。けれど、嫌だと感じたことを、その場で飲み込まずに言葉にできたことだけは、自分にとって意味があったと思っています。次に同じことがあったら、今度はもう少し落ち着いて、彼の話も聞いてみよう。そう思えるくらいには、私の気持ちも少しずつ和らいできました。

(20代女性・会社員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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