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新人の悪口を本人に誤送信→人事面談で気づいた「本当に使えなかったのは誰か」という話

  • 2026.3.18
ハウコレ

送信先を間違えた。それだけのことが、管理職としての信用をすべて吹き飛ばしました。でも本当の問題は、誤送信よりも前から始まっていたのです。

限界だった3カ月

中途で入ってきた新人は、即戦力とは言えませんでした。資料を渡しても同じ質問を繰り返し、ケアレスミスが続く日々。そのたびに自分がフォローに回り、定時後に残って修正する毎日でした。

上からは「3カ月経ったけど、あの中途どうなの?」と詰められていました。「もう少し時間をください」と答えるたびに、自分の評価も削れていく感覚がありました。でも、新人本人にそのことは言えませんでした。プレッシャーをかけたら余計に萎縮するだろうと思ったからです。結果として、必要最低限の指示だけ出す無口な上司になっていました。

同僚に送ったつもりだった

朝、上層部との会議で「あの新人、来月までに改善が見られなければ配置転換を検討する」と言われたばかりでした。会議室を出た直後、同僚に愚痴を送ろうとしました。「あの新人マジ使えない。早く辞めてほしい」。追い詰められた末の八つ当たりでした。

送信ボタンを押した直後、トーク画面の名前が目に入りました。同僚ではなく、新人の名前が表示されている。慌てて取り消しボタンを押しましたが、既読マークはもうついていましたので、おそらく見ていたと思います。

人事に呼ばれた日

翌週、人事から面談の連絡が来たとき、覚悟はしていました。スクリーンショットを見せられ、「これは管理職として不適切です」と告げられましたが、反論する言葉は何も出てきませんでした。送り先を間違えたことが問題なのではない。あの言葉を打つ人間が、部下の上に立っていたことが問題なのだと、そう言われました。

面談のあと、自席に戻る途中でまっすぐ前を向いて歩く新人とすれ違いました。その横顔を見たとき、「使えない」のは誰だったのかということを、ようやく突きつけられた気がしました。

そして...

思い返せば、新人を「育てる」ということを何もしていませんでした。「何回言っても覚えない」のではなく、伝わる言い方を一度も考えなかった。覚えられる環境を作らなかった。それが事実です。

誤送信がなければ、自分はずっとこのまま「部下が使えない」と嘆き続ける上司でいたのだと思います。あの1通は、送り先を間違えたのではなく、届くべき相手に届いたのかもしれません。管理職として「使えなかった」のは、最初から自分のほうでした。

(50代男性・管理職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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