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「リコリスティー」とは? 胃腸の不調に寄り添う“食後のお茶”

  • 2026.3.17

古くから用いられてきた「甘草」

モデルのヴァネッサ・ロレンゾは、雪山を望む自宅から頻繁にウェルビーイングなストーリーズをインスタグラムに投稿している。そのうちのひとつに、彼女がリコリスティーを淹れているものがある。温かいハーブティーは、心を落ち着かせるシンプルな方法のひとつだ。しかし消化やリラックスにいいとされるハーブティーを集めた私の長いリストに、リコリス──甘草(カンゾウ)──は入っていなかった。私のリストは、まだ不完全だったのだ。

女性ホルモンの健康を専門とする栄養士のラウラ・パラダによれば、リコリスの根は消化を助けるとされ、胃の刺激や胃酸の逆流、消化管の炎症を和らげる働きがあるという。さらに、お腹の張りや消化不良を和らげ、腸の働きを整えることで、便通をサポートする目的で用いられることもあるという。

食後の甘いデザートへの誘惑を遠ざけるためにハーブティーを欠かさない私にとって、新たな選択肢が増えたのは朗報だった。それはカモミール(祖母の代から親しまれてきた定番のお茶で、特にアニス入りのものは食後の甘いコーヒーの代わりになる)や、ヴィクトリア・ベッカムのお気に入りとして知られるペニーロイヤルミントに続く存在だ。

さらにパラダによれば、リコリスは中国伝統医学において、胃腸の刺激や消化管の痙攣を和らげる目的で用いられてきたという。多くの漢方処方に含まれているのは、他の生薬の働きを調整する役割があるためだ。フランスの美容機器ブランドLPGもリコリスの働きに着目しており、同ブランドの「フラット・ベリー・ティー」にも配合されている。LPGのコスメティック責任者であるライア・プイグは、「このブレンドに含まれるサポニンやフラボノイドには、抗酸化作用や胃粘膜を守る働きが報告されています。また、抗ウイルス作用や色素沈着を抑える働きについても研究が進められています」と話す。

不安や咳のケア、リラックスにも

リコリスティーの魅力は、胃腸への働きにとどまらない。パラダによれば、リコリスに含まれるサポニンの一種であるグリチルリチンには、咳を和らげ、喉の痛みをやわらげる働きもあるという。また、栄養と化粧品を掛け合わせたニュートリコスメティクスブランドMLABの創設者マルタ・オルテガはこのように説明している。「リコリスは、ストレスで乱れがちな胃腸の働きを整えるといわれています。夜のリラックスタイムに取り入れるのもひとつの方法です」

リコリスの甘さがもたらす満足感

食後のハーブティーが胃と心を落ち着かせ、甘いものへの欲求を和らげることは、すでに触れてきた通りだが、「心理栄養士」の肩書きで活動するイツィアル・ディゴンはこう付け加える。「夕食を終えると、味を切り替え、甘いもので締めくくりたくなることがあります。ハーブティーは心地よい風味を添え、食事を穏やかに終える手助けになります」

リコリスは比較的甘みの強い風味が特徴だ。パラダはその甘さについて次のように説明する。「グリチルリチンは砂糖の最大50倍もの甘さを持つといわれています。そのため、この根は甘いお菓子を連想させることも多いです。実際、サトウキビが広まる以前、リコリスの根は料理や飲み物を甘くする代表的な甘味料でした。この自然な甘みと消化を助ける働きの組み合わせは、空腹ではないけれど甘いものが欲しくなる食後のひとときに理想的なんです」。なお、甘みと消化のサポートをさらに引き立てたい場合は、シナモンやカモミールと組み合わせるのがおすすめだという。

注意が必要なケース

多くの働きがある一方で、妊娠中や授乳中のリコリスの摂取は推奨されていない。また、過剰摂取にも注意が必要だとパラダは強調する。「大量に摂取すると、体が塩分や水分をためこみやすくなり、血圧の上昇につながる可能性があります。また、体内のカリウムが低下する可能性もあるため、ジゴキシンや利尿薬を服用している方、心疾患のある方、高血圧の方は、リコリスの摂取を控えたほうが良いでしょう」。推奨されるのは、市販のリコリスティーバッグ(他のハーブとブレンドされたものが販売されていることもある)を利用し、1日2杯を超えないことだ。

Text: Ana Morales Adapation: Kie Uchino

From VOGUE.ES

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