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冬に備えて潤いを。豚肉とリンゴ、甘栗の白ワイン煮込み。

  • 2025.11.7

料理家・国際中医薬膳師のちづかみゆきによる、季節に合った、おいしくて身体にいい薬膳レシピをご紹介。

急に寒くなりましたね。あんなにいつまでも暑かったのに、もう木枯らし1号のニュース。今年は秋を感じることなく過ぎ去るようで、とても悲しいです。

さて、そうはいってもまだ本格的に気温が低くなったわけではなく、気になってきたのは乾燥です。今回はクリーム煮などではなく、素材そのものに潤す働きがある食材を使ってシンプルで軽い白ワイン煮込みを作りました。寒さが本格化する、これからの冬支度も考えたレシピをご紹介します。(先月のレシピ「里芋とエリンギの柚子クリーム煮」は青柚子を使用していますが、黄柚子でも大丈夫です。ぜひ作ってみてください!)

豚肉とリンゴの相性はよく知られるところですが、そのふたつの食材に栗とタマネギを合わせました。豚肉はコマ切れを使用、栗もそのまま食べられる甘栗なので、煮込みにしては比較的手軽に作れるはずです。

豚肉は気血も補いますが特に潤いに良い食材。これからもっと寒くなると傷めやすい腎をケアする働きもあります。リンゴも潤い食材ですが、こちらは特に肺を潤します。空咳予防にも良いうえ、お肌は肺と関係が深いので、肌の乾燥対策のためにもしっかりと肺を潤しておきましょう。合わせた栗(甘栗)は腎と胃腸を強化、血行促進効果も期待できます。豚肉とともにケアしていく腎は成長や老化、ホルモンなどに関係するところ。傷めてしまうと老化が加速すると言われており、思い浮かぶさまざまな不調にもつながりかねません。そして最後にタマネギ。味を支えるために加えたところもありますが、気血を巡らせる働きがあります。寒さで滞りがちな巡りを助けるためにも、今回のレシピに加えてみました。

白ワインを使うので酸味がある仕上がりなのですが、リンゴは、もし手に入れば紅玉がおすすめです。さらにキリっとした味が全体を引き締め、時折口に入る甘栗の自然な甘さがアクセントになります。潤い補給のレシピは、こってりした感じになりがちですが、さっぱりと潤わせたい方にはぜひ作ってみていただきたい一品です。白ワインのお供にぜひ!

豚肉とリンゴ、甘栗の白ワイン煮込み

【材料】(2人分)豚肉(切り落とし)150g塩少々コショウ少々小麦粉大さじ1/2リンゴ(あれば紅玉)1/2個甘栗8~10個タマネギ(粗みじん切り)1/2個分エクストラバージンオリーブオイル大さじ1/2<A>白ワイン大さじ4水大さじ2ローリエ1枚<B>塩ひとつまみコショウ少々

【作り方】1. 豚肉はドリップがでていればペーパーで除いてから塩、コショウをふって小麦粉をまぶす。リンゴは皮ごと6等分のくし切りにする。2. フライパンにオリーブオイルを入れて熱し、豚肉を入れて中火で両面をこんがり焼いて取り出す。3. 2のフライパンにタマネギを入れ、弱火でしんなりするまでじっくりと炒める。その際、油が足りないようなら分量外のオリーブオイルを適宜加える。4. 3にリンゴ、甘栗、2の豚肉とAを加え、ふたをして中弱火で5分蒸し煮する。Bを加えて味を調える。

【ポイント】・タマネギを炒める際、ふたをして蒸し炒めすると、しんなりする前に焦げてくるといった失敗がなくおすすめです。ふたをして放置するだけではなく時々混ぜて下さい。

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