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いつか行きたい!リピートしたい!国内の新しいミュージアムガイド Vol.1

  • 2025.9.1
青森〈弘前れんが倉庫美術館〉エントランスと福井〈福井県立恐竜博物館〉の「恐竜の塔」
左:奈良美智《A to Z Memorial Dog》©Yoshitomo Nara, Photo: Naoya Hatakeyama

奈良美智の創造の原点が常設展示に!

弘前れんが倉庫美術館(青森/弘前市)

青森〈弘前れんが倉庫美術館〉エントランス
奈良美智《A to Z Memorial Dog》©Yoshitomo Nara, Photo: Naoya Hatakeyama

「記憶の継承」をコンセプトに、明治・大正期の煉瓦造りの建物を建築家の田根剛が改修。エントランスで出迎えるのは、弘前市出身の奈良美智による《A to Z Memorial Dog》。

2024年には、かつて弘前に実在し、高校生時代の奈良が仲間と作ったロック喫茶《JAIL HOUSE 33 1/3》も常設展示に加わった。ほかにもジャン=ミシェル・オトニエルや和田礼治郎など、これまで展覧会に参加したアーティストの作品が館内各所で常設展示されている。

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青森〈弘前れんが倉庫美術館〉外観
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弘前れんが倉庫美術館(青森/弘前市)

2020年開館。かつてこの地でシードルが造られていたことから、菱葺(ひしぶ)き屋根に「シードル・ゴールド」のカラーを採用。隣接するカフェにはシードル醸造用のタンクが並び、シードルも味わえる。Photo: Naoya Hatakeyama

住所:青森県弘前市吉野町2-1
TEL:0172-32-8950
営:9時~17時
休:火曜
一部の常設作品の観覧は無料、企画展は展示により鑑賞料が異なる

アートを通じて人を育み、町を創る

八戸市美術館(青森/八戸市)

青森〈八戸市美術館〉内観
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約30年間にわたり親しまれた美術館を全面建て替え。満を持して誕生した新美術館は「出会いと学びのアートファーム」がコンセプト。

地域ゆかりの収蔵品を新たな視点で紹介する「コレクションラボ」をはじめ、専門性の高い個室群が、中央の巨大展示空間「ジャイアントルーム」を取り囲むように配置され、多様な鑑賞体験が可能に。アーティストとの交流、市民の創作や学びを後押しする。開かれた文化拠点として注目を浴びている。

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青森〈八戸市美術館〉外観
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八戸市美術館(青森/八戸市)

2021年リニューアル。京都市京セラ美術館改修を手がけた西澤徹夫と浅子佳英・森純平のチームが設計。ホワイトキューブ、ブラックキューブなどの個室群はジャイアントルームと連結も可能。レクチャーやイベントも多数開催。

住所:青森県八戸市大字番町10-4
TEL:0178-45-8338
営:10時~19時
休:火曜
入館料:展覧会により異なる

photo: ©Daichi Ano

日本屈指の収集をアナログ&デジタルで

アーティゾン美術館(東京/京橋)

東京〈アーティゾン美術館〉内観
「STEPS AHEAD: Recent Acquisitions 新収蔵作品展示」展示風景(2021年)、撮影:木奥惠三

1952年創設の〈ブリヂストン美術館〉が2020年、館名も建物も新たに開館。展示室の入口がある3階から5階の吹き抜けでは、空間デザインを手がけたTONERICO:INC.のオブジェが出迎える。

石橋財団コレクションを中心に古代美術や印象派から日本近代洋画、現代美術まで幅広く展示。約3,000点に及ぶ収蔵作品は、チームラボの「デジタルコレクションウォール」で常時デジタル展示しており、タッチパネルで自由に鑑賞できるのが楽しい。

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東京〈アーティゾン美術館〉外観
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アーティゾン美術館(東京/京橋)

23階建てビルの1~6階に位置する。6階展示室入口のロビーにあるソファは、インテリアデザイナー・倉俣史朗のデザインで、座ることもできる。予約枠に空きがあれば窓口でもチケット購入可。

住所:東京都中央区京橋1-7-2
TEL:050-5541-8600(ハ)
営:10時~18時(祝日を除く金~20時、予約制)
休:月曜
入館料:展覧会により異なる

活版印刷の魅力を再発見する

市谷の杜 本と活字館(東京/市ケ谷)

東京〈市谷の杜 本と活字館〉内観
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活字好きにはたまらない、活版印刷と本作りにまつわる施設。1926(大正15)年竣工、「時計台」の愛称で親しまれた建物の、床のモザイクタイルの一部を残し、天井や柱のレリーフを再現した。

そんなレトロな館内では、文字のデザインから母型の彫刻、活字の鋳造、印刷、製本までの工程を紹介し、貴重な活版印刷機や、活版印刷職人が実際に作業する姿も見られる。オリジナルのTシャツやポチ袋を作れる参加型ワークショップも見逃せない。

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東京〈市谷の杜 本と活字館〉外観
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市谷の杜 本と活字館(東京/市ケ谷)

2021年、〈大日本印刷〉の市谷事業所の再開発プロジェクトの一環で誕生した。2階の購買(ショップ)では、印刷や製本関連の書籍、活版印刷や本作りにまつわる商品を販売している。喫茶では企画展に合わせたメニューの提供もあり。

住所:東京都新宿区市谷加賀町1-1-1
TEL:03-6386-0555
営:10時~18時
休:月曜・火曜
入館料:無料

700点超えの現代アートコレクション

UESHIMA MUSEUM(東京/渋谷)

東京〈UESHIMA MUSEUM〉内観
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ゲルハルト・リヒターやルイーズ・ブルジョワ、オラファー・エリアソン、村上隆、杉本博司、名和晃平、塩田千春など、まるで現代アートの教科書のようなラインナップの美術館。

インターナショナルスクールだったビルを地下1階から地上6階まで改修し、かつての体育館は大型作品も展示できるホールに、渡り廊下だった場所は映像作品用の細長い展示室に、元医務室は光を使う作品の展示室にと、コレクションの個性の映える空間にした。

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東京〈UESHIMA MUSEUM〉外観
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UESHIMA MUSEUM(東京/渋谷)

2024年6月開館。「同時代性」をテーマにした「UESHIMA MUSEUM COLLECTION」から一般公開する。教育や文化を醸成する役割を持ち、次世代の育成に向けたプログラムも。日時指定Webチケット制。

住所:東京都渋谷区渋谷1-21-18 渋谷教育学園 植島タワー
TEL:03-6271-5359
営:11時~17時(予約制)
休:月曜
入館料:一般1,500円

恐竜の世界が一層リアルに迫力UP

福井県立恐竜博物館(福井/勝山市)

福井〈福井県立恐竜博物館〉内観
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恐竜の化石発掘量が国内有数の恐竜王国、福井。その象徴的博物館が2023年にリニューアル。新館のドーム内には「見える収蔵庫」、巨大スクリーンで恐竜の時代に没入できる「3面ダイノシアター」、研究者気分で化石クリーニングに挑戦できるラボが誕生。

ホール1階の実物大モニュメント「恐竜の塔」も大迫力だ。これを機に本館展示もパワーアップ。全身骨格化石が50体に増え、ブラキロフォサウルスの実物ミイラ化石も日本初公開に!

福井〈福井県立恐竜博物館〉の「恐竜の塔」
新館のエスカレーター中央、フロア3階分の空間に聳える「恐竜の塔」。福井県内で化石が発見された5種の恐竜と1種の鳥類で構成。

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福井〈福井県立恐竜博物館〉外観
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福井県立恐竜博物館(福井/勝山市)

銀色に輝く大小2つのドームは恐竜の卵をイメージしたデザイン。本館と新館は連絡通路で行き来できる。常設展示室の面積は4,500m2と広大で、常時千数百点以上の標本を観覧できる。

住所:福井県勝山市村岡町寺尾51-11 かつやま恐竜の森内
TEL:0779-88-0001
営:9時~17時(夏季8時30分〜18時)。予約制
休:第2・第4水曜
入館料:一般1,000円

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