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テーマパーク跡地がユースの表現の場に!グラフィティやスケートを楽しめるメキシコの文化公園

  • 2025.9.1
上から見た〈パルクル〉
BRUTUS

3つのポイント

1.文化省による24時間管理で安全に利用可能。
2.施設内は自由にグラフィティを描いてOK。
3.スケート大会や文化イベントを頻繁に開催。

テーマパーク跡地が、ユースの表現をサポートする文化公園に!

©Natalia Vela

アメリカ大陸最大級の都市森林公園・チャプルテペックの一角で、2007年に閉業したウォーターパークの廃墟は、違法行為が横行する危険な場所であった。だが一方で、地元の若者たちがグラフィティを描いたり、スケートを楽しんだりする表現の場にもなっていた。そのポテンシャルを生かし、23年にメキシコ政府がストリートカルチャーのための公共公園へと改修したのが〈パルクル〉だ。

かつての大小プールは公式競技が可能なスケートパークに。イルカのショー会場は観覧席を生かしたライブステージとなった。園内はグラフィティフレンドリー。スケートのほかパルクール、BMX、ラペリング、エアリアルダンスの練習エリアも備え、子供向けを含めたワークショップを開催。競技会やバザール、コンサートなどのイベントも2週間ごとに企画するなど、家族連れを含めた幅広い年齢層が利用できる場所に生まれ変わった。

スケートの競技大会の様子
競技大会には著名スケーターがゲストで訪れることも。
園内でグラフィティを描く様子
園内はグラフィティを描き放題。
担当者のルイス
担当者のルイス。
イラストのプリントを売るカップル
LGBTIQイベントで、イラストのプリントを売るカップル。新たな才能を応援する目的で出店料は無料。

プロジェクト始動から関わるプログラム担当のルイス・メラ・アルミホは語る。「国民の税金により運営する公共公園の中には、企業のイベントへの有料貸し出しの際に汚職が起きたこともありましたが、ここはそれとは無縁。情熱や夢、DIY精神を持っていれば誰でもイベント企画を持ち込めます。入場料はもちろん無料です」。〈パルクル〉は忘れ去られていた過去の遺産を、行政主導でコミュニティのために蘇らせた成功例なのだ。

2ヘクタール以上の公園の近くには高校もあり、平日でも200~300人の利用者が。イベント開催時には1,000人以上が集まる。警察が24時間警備にあたる。Secretaría de Cultura de México

Information

PARQUE DE CULTURA URBANA (PARCUR)

パルケ・デ・クルトゥラ・ウルバーナ(パルクル)/文化省運営の公共公園。

住所:Av. Ignacio Zaragoza 224, Bosque de Chapultepec III Secc, Miguel Hidalgo, CDMX
営:24時間開園
休:無休

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