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【60代ヘルスケア】アルツハイマー型認知症の新薬も!治療の最前線が知りたい!

  • 2025.4.8

 

以前から話題になっているアルツハイマー型認知症治療薬のレカネマブに続き、新しい薬・ドナネマブが承認され、公的医療保険の適用対象になりました。どのような薬なのでしょうか? どんな人が使えるのか、進行は止められるのか、アルツハイマー研究の第一人者新井平伊先生にお話を聞きました。

アルツハイマー型認知症の進行抑制が期待できる新薬

アルツハイマー病を原因とした、軽度認知障害や認知症初期の進行を緩やかにする新薬が承認され、注目されています。 「新薬『ドナネマブ』は、アルツハイマー型認知症の原因とされる、脳内で作られるたんぱく質の一種・アミロイドβを除去する薬です。点滴で月に一度投与する薬で、投与時間は1回30分程度。昨年承認された『レカネマブ』は月2回の点滴投与なので頻度が減り、患者さんの負担が少なくなります」(新井先生) 認知症の中期・末期は投与対象外になるため、早い段階で軽度認知障害や認知症を発見し、できるだけ早く治療を開始することが大切です。

新薬「ドナネマブ」とは? 

  • 認知症の進行抑制が期待できる薬
  • 2023年に承認された「レカネマブ」より投薬頻度が少ない
  • 月に一度点滴で投薬

新薬を使えるのはこの段階!

■軽度認知障害 まだ進行予防が可能で日常生活もスムーズ
いままでと比べて、もの忘れやものごとの段取りの悪さがみられます。しかし、日常生活に支障が出るほどではないため、老化と捉えられがちで早期発見しづらく、治療の機会を逃してしまうこともあります。

■認知症初期 日常生活に支障をきたす行動が増加 
同じものを何度も買う、料理の味が異常に濃くなるなど、日常生活に支障が出るような症状が表面化。記憶だけでなく見当識障害(年月日や時間、季節などを間違える)、判断力低下、電気製品の操作が苦手になるなどの症状が見られます。

年々脳が衰えるとは限らない! 脳が秘めた可能性とは?

脳機能が成長するのは若いときだけではありません。年齢を重ねてから伸びる機能もあることを知っておきましょう!

90 歳でも脳神経は成長する 
脳の機能はピークを迎える年齢がそれぞれ異なり、語彙力のピークを迎えるのは60歳を過ぎてから! また90歳になって新しい脳神経が作られるという研究結果もあり、年を重ねても成長することがわかっています。

中年期以降にピークを迎える脳機能も 
共感性や感情をつかさどる部分は、経験を積むほど伸びていきます。老化に よりもの忘れが起こるようになっても それらの蓄積が減るわけではないので、 判断力や洞察力は年齢を重ねるほど上がると言えるでしょう。

イラスト/カツヤマケイコ 文/酒井明子 ※素敵なあの人2025年2月号「いまは予防もできる時代です 認知症治療最前線」より
※掲載中の情報は誌面掲載時のものです。
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

教えてくれたのは 新井平伊先生

アルツハイマー研究の第一人者。2009年の『Journal of Alzheimer's Disease』によるアルツハイマー病の論文数世界トップ100で38位に選出された。認知症に関する著書多数。モットーは「認知症になっても人生おわりじゃない」。

この記事を書いた人 素敵なあの人編集部

「年を重ねて似合うもの 60代からの大人の装い」をテーマに、ファッション情報のほか、美容、健康、旅行、グルメなど60代女性に役立つ情報をお届けします!

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