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女優・玉城ティナの【可能性の広げ方】

  • 2019.11.15

昨年ファッション誌の専属モデルを卒業し、『惡の華』『地獄少女』と話題の映画に出演が続く玉城ティナさん。お仕事の幅を着実に広げているティナさんですが、転機になる出来事は、いつも自分で選択してきたと言います。仕事や人生におけるティナさんの「選択の仕方」とは?

守るべきものを守るために、人を地獄に送る。その気持ちはとても人間らしいと思う

ーー映画『地獄少女』はアニメでは4シーズン制作された人気作品ですが、閻魔あい役のオファーを受けたとき、まずどんなことを感じましたか?

「小学生の頃からマンガで親しんでいる作品でしたし、最初はビックリしました」

ーーまさに因果応報という言葉がぴったりでしたが、そのあたりはいかがでしたか?

「私自身はそこまで人を怨んだ経験がないので、『その人が消えたら自分は幸せになれる』『この人を地獄に落とすのがあの人のため』……守るべきものを守るために人を地獄に送ってしまう、その感覚はものすごく人間らしいなと思いました。私自身は閻魔あいとして地獄に流す側から、人々の気持ちの動きや感情の揺れ動く様を俯瞰から見ていたので、撮影中は興味深くみていました」

 

 

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ーー今年は主演やヒロインといった重要なポジションの作品が続いていますが、その立場になって現場で初めて気がついたことはありましたか。

「カメラの前で演技をして、表現するということは何も変わらないと思いました。そして、それが現場でちゃんと感じられたことが逆にうれしいです。最初、撮影に入る前は、責任を強く感じないといけないのかなと思ったりして緊張しましたが、現場に入ってみれば監督さん、共演者の方、スタッフさんがいらっしゃって、すべて準備されている状態。今思えばだからこそ不安もなく飛び込んでいけたのかなって思います」

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自分では思ってもみないお仕事をいただくと、引き出しを開けてもらったような感覚になる

ーーモデル、女優とお仕事の幅を着実に広げていらっしゃいますが、ステップアップするために意識していることを教えてください。

「転機になる出来事は、できる限り自分で選択するようにしています。でもこの仕事って何が自分に合うのか、自分だけでは決められないところにおもしろさがあると私は思っています。『地獄少女』の閻魔あいにしても、私に閻魔あいという役をやらせたいと思ってくださる人がいたからこそですね」

ーー確かに意外なキャスティングだったかもしれませんね。

「そういうお仕事をいただくと、自分では開けきれなかった引き出しを開けてもらえたような感覚になります。そうやって引き出しがどんどん開いていくのがおもしろいんです。だからこの仕事は対“人と人”という関係がないと成り立たないと思いますし、自分だけでは決めきれないことが出てきて、自分の予想を超える責任感を求められるという難しさもあります。その難しさとおもしろさが一緒に存在しているのが、このお仕事のやりがいだと思っています」

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決めてしまえばもうやるしかない。私は乗り越えるものがあるほうがハリが出るタイプ

ーー転機になることはできるだけご自分で選択してきたとのことですが、判断基準のようなものはありますか?

「自分で何となく選択できる部分と、人に頼ったり任せたりできる部分、その両方のバランスを取ることを大事にしています。自分だけで決めてしまうと、自分の見え方みたいなものをひとりで決めてしまうことになるので、結果的に良くなかったりすることもあると思うんです。なので任せられるところはお任せして、自分で決められるところは決める。そのバランスがどんどんつかめるようになっていると思います」

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ーーでは人生の分かれ道が現れたときは、どうやって選びますか?

「決めた後のことは考えずにとりあえず決めてしまうと思います。だって決めてしまったらやるしかないから。私は何か乗り越えるべきものを持っているほうが強くなれるタイプだと思うので、人生にハリが出そうな乗り越えがいのあるものを選びがちな気がします(笑)」

ーーそれはお仕事においても同じですか?

「自分らしくお仕事をしていたいなと思いながら、生活していると“自分って何だろう”と迷ってしまうときもたくさんあります。そういうときは今まで出演した作品や、やってきたことをふり返って、これから先どうしたらいいのかなと考えます。そうした上で、周りの方々とお話しながら、『こういう作品に出たい』と自主的に言うようにしています」

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「自分はこういう人間」と決めすぎないことが大事。視野が広がると自分をより深く知れる

ーー様々なことにチャレンジされていますが、時に、失敗が怖くて、一歩踏み出せないこともあると思います。ティナさんはどう考えられていますか?

「うーん……やはり自分で決めすぎないことも大切なのかなと思います。『こうあるべき』『こうしないといけない』と頭でっかちになったり、考え込んでしまう時期が私にもありましたが、私はそれを卒業したというか、その凝りをほぐしてあげたら楽になりました。楽になると意外と視野も広くなりますよ。“自分はこんな人だ”って、凝り固まるとどうしても、ものごともひとつの側面からしか見えなかったりするけど、実は全然違う形をしていることに気づけたりもします。視野を広くした上で進んでいけば、今自分がいる場所とは全然違うジャンルに飛び込んで花開くこともあるかもしれないし、誰もが可能性は未知数だと思います。だから、なんでもいいので、チャレンジしてみるのが大事だなともいます。」

 

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Movie & Photography:Yohei Takahashi(f-me)
Movie edit & Design:dely
Hair & Make:Takako Imai
Stylist:Yuuka Maruyama(makiura office)
Writing:Yuko Sakuma
Edit:Natsuko Hashimoto(TRILL編集部)

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