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【2026】インフルエンザ今シーズンの傾向と対策は?異例の早期流行を内科医が解説

  • 2026.9.13

インフルエンザ流行シーズン到来。主な感染経路や手洗いなどの予防対策、予防接種について林外科・内科クリニック理事長の林裕章先生が解説します。初期症状の疑問もすっきり解決。医師が教える正しい知識と予防法をおさらいし、家族全員で万全の流行対策を整えましょう。

ママ広場

子どもと家族を守る、予防・家庭でのケア・受診の目安

子どもが急に熱を出すと、「インフルエンザ?」「すぐ検査した方がいい?」と心配になりますよね。家庭で大切なのは、手洗いと換気、こまめな水分補給、そして熱の数字より「呼吸・反応・おしっこ」を見ることです。家庭で対応できないサインがあれば、早めに医療につなげましょう。

インフルエンザは「強いかぜ」とは限りません

感染してから症状が出るまでは通常1~4日。急な発熱、悪寒、頭痛、筋肉や関節の痛み、強いだるさに、せきやのどの痛みが加わります。多くは1週間ほどで回復しますが、せきやだるさが長引くこともあり、子どもは吐いたり下痢をしたりすることもあります(※1)。
高熱が出ないこともあり、「38℃未満だから違う」とは言い切れません。症状だけで新型コロナなどほかの感染症と見分けるのは難しく、それは診察する医師も同じです。

A型・B型はどちらも注意。C型は性質が異なります

A型は毎年の流行の中心になる型で、症状が急に現れ、高熱が出やすいのが特徴です。
B型も季節性の流行を起こします。「A型より軽い」「おなかの症状があればB型」と言われますが、そうとも言えず、子どもではB型でも重症化することがあります。型の名前より、本人の呼吸や全身の様子を優先してください。
C型は症状が軽く、大きな流行は起こしません。ワクチンの対象はA型とB型です。

どこからうつる?「発熱する前」から注意が必要です

主な感染のきっかけは、せき・くしゃみ・会話で飛ぶしぶきです。手についたウイルスが目・鼻・口から入ることもあります。
症状が出る約1日前から、すでに人にうつす可能性があります。最初の数日は特にうつしやすく、子どもは大人より長くウイルスを出します。熱が下がっても、うつす可能性がなくなるわけではありません(※2)。

ワクチンは、毎年の接種を検討しましょう

感染を完全に防ぐわけではありませんが、入院が必要になるような重症化を防ぐ大きな助けになります。
毎年接種するのは、ウイルスの性質が変わり、体を守る働きも弱まるためです。免疫がつくまで約2週間かかるので流行前が理想ですが、始まってからでも接種する意義はあります。

注射と点鼻では、年齢や回数が違います

注射のワクチンは生後6か月から接種でき、13歳未満は原則2回、13歳以上は原則1回です。2回の場合は2~4週間、できれば4週間ほどあけます(※3)。
鼻に噴霧する点鼻液は、2歳以上19歳未満が対象で、1シーズン1回です。痛みがない一方、弱めた生きたウイルスを使うため、誰にでも向くわけではありません。喘息のあるお子さまには注射がすすめられます。同居のご家族に、治療などで免疫が下がっている方がいる場合も、接種前に医師へご相談ください(※4)。

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毎日の対策は、手洗い・換気・せきへの配慮から

帰宅後や食事の前、子どもの鼻水を拭いた後は、石けんと流水で手を洗いましょう。部屋は換気扇や窓開けで空気を入れ替え、せきやくしゃみはティッシュや肘の内側で受け止めます。
子どものマスクは年齢や体調に合わせます。2歳未満には、呼吸しにくさや窒息の危険があるため勧められません。
看病では距離を取りにくい場面もあります。隔離を完璧にするより、子どもの安全と見守りを優先してください。

家庭では、水分と休息。「熱の数字」だけで判断しない

水分は少しずつ、こまめに。一度にたくさん飲むと吐く子は一口ずつにします。
熱の高さより、「息が苦しくないか」「呼びかけに普段どおり応じるか」「おしっこが出ているか」を見てください。少し熱が下がったから安心とは限りません。

解熱剤は、子ども用を指示どおりに

解熱剤は、平熱に戻すためというより、つらさを和らげて水分や睡眠をとりやすくするために使います。小児ではアセトアミノフェンが選ばれます。大人用の解熱鎮痛薬や市販のかぜ薬には、子どものインフルエンザで脳症を悪化させる危険が指摘された成分が含まれることがあります。子どもには絶対に使わないでください。家族の残り薬を自己判断で与えるのも避けましょう(※5)。

検査のために、つらい状態で待たせない

発症直後は、迅速検査でウイルスを拾えず、感染していても陰性になることがあります。「発熱から半日は検査ができない」と言われるのはこのためです。
つらいお子さまを無理に自宅で待たせる必要はありません。医師は症状や周囲の流行も踏まえて判断します(※1)。

こんなときは、時間外でも受診・救急要請を

呼吸がひどく苦しそう、唇が青紫色、呼びかけても反応が鈍い、けいれんが5分以上続く、けいれんを繰り返して意識が戻らないときは、119番で救急車を呼んでください。
水分がほとんどとれない、何度も吐く、おしっこが半日以上出ない、ぐったりしている、一度よくなった熱やせきが再び悪化した場合も、速やかな受診が必要です。生後3か月未満の38℃以上の発熱は、元気そうでもすぐに受診を(※6)。
迷うときは、子ども医療電話相談「#8000」を利用できます(※7)。

少なくとも発熱から2日間は、異常行動による事故を防ぐ

急に走り出す、外へ飛び出そうとするなど、普段と違う言動が現れることがあります。抗インフルエンザ薬の副作用と考えられがちですが、薬を飲んでいない場合にも報告されており、薬のせいとは限りません。
少なくとも発熱から2日間は子どもを一人にせず、窓や玄関を施錠し、可能ならベランダから離れた部屋や1階で休ませます(※2)。

登園・登校は「熱が下がった日」だけでは決まりません

学校での原則は、発症後5日間を経過し、さらに解熱後2日間、幼児では3日間を経過するまで出席を控えることです。発症した日と熱が下がった日は、それぞれ「0日目」として翌日から数え、二つの条件を両方満たす必要があります(※2)。

子どもから大人にかかると重篤化しやすいというけれど、なぜ?

この説明をそのまま裏付ける根拠は特にありません。
ただ、子どもは家庭で感染を広げるきっかけになりやすく、看病では距離が近く時間も長くなります。そこに疲労や睡眠不足が重なれば、大人自身がつらくなることはあります。
看病する人にも休む時間を確保し、家事の分担を決めておきましょう。

一度かかっても、そのシーズンは安心とは限りません

A型の後にB型など、同じシーズンに別の型にかかることがあり、A型に2回感染することもあります。回復後も予防を続けましょう。

ワクチンを打てない赤ちゃんは、周囲の人も一緒に守る

生後6か月未満はワクチンの対象外で、重症化にも注意が必要な時期です。家族の予防接種や手洗い・換気を組み合わせ、体調の悪い人との接触を減らしましょう。予防していても感染することはあり、誰がうつしたかを責めるより、早く変化に気づけることが大切です。
妊娠中も、注射のワクチンを接種できます。お母さん自身を守るだけでなく、胎盤を通じて赤ちゃんに抗体が届き、生後まもない時期を守る効果も期待されます(※4)。

参考文献・情報源
(※1)国立成育医療研究センター「インフルエンザ」
https://www.ncchd.go.jp/hospital/sickness/children/influenza.html
(※2)厚生労働省「急性呼吸器感染症(ARI)総合対策に関するQ&A」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/infulenza/QA2025.html
(※3)日本小児科学会「日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュール」
https://www.jpeds.or.jp/society-activities/pediatric-medical-care/vaccination/opinion/vaccine_schedule.html
(※4)日本小児科学会「経鼻弱毒生インフルエンザワクチンの使用に関する考え方」
https://www.jpeds.or.jp/society-activities/pediatric-medical-care/vaccination/opinion/20607.html
(※5)厚生労働省「インフルエンザによる発熱に対して使用する解熱剤について」
https://www.mhlw.go.jp/houdou/0105/h0530-4.html
(※6)日本小児科学会「こどもの救急」
https://kodomo-qq.jp/
(※7)厚生労働省「子ども医療電話相談事業(#8000)」
https://kakarikata.mhlw.go.jp/kakaritsuke/8000.html


※本記事の作成・推敲にあたり、文章構成案および表現整理の補助として生成AIを使用しました。医学的内容については医師が確認し、必要に応じて公的機関・専門学会等の情報を参照しています。

執筆者

プロフィールイメージ
林裕章
林裕章

林外科・内科クリニック理事長。国立佐賀医科大学を卒業後、大学病院や急性期病院で救急や外科医としての診療経験を積んだのち2007年に父の経営する有床診療所を継ぐ。

現在、外科医の父と放射線科医の妻と、その人その人に合った「人」を診るクリニックとして有床診療所および老人ホームを運営しており、医療・介護の両面から地域のかかりつけ医として総合診療を行っている。科学的根拠だけでは語れない、人間の心理に寄り添う医療を実践している。また、福岡県保険医協会会長として、国民が安心して医療を受けられるよう、医療者・国民ともにより良い社会の実現を目指し、情報収集・発信に努めている。

林外科・内科クリニック

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