1. トップ
  2. エピソード
  3. 「あとで部屋で食べるだけです!」ホテルの朝食で料理を容器に詰める客。だが、スタッフが毅然に対応した結果

「あとで部屋で食べるだけです!」ホテルの朝食で料理を容器に詰める客。だが、スタッフが毅然に対応した結果

  • 2026.9.8

パンを素手で持ち上げていた

旅行先のホテルで、家族と朝食をとったときのことです。

先にテーブルへ荷物を置き、家族と一緒に料理を取りに行きました。

朝食会場はそれほど混んでおらず、料理が並ぶ台の前を列になってゆっくり進んでいました。

私たちの少し前にいた女性の動きが気になったのは、パンのコーナーでした。

すぐ横にはトングが置かれているのに、女性は使わず、パンを指で持ち上げていました。

一つを持ち上げて眺めると元の場所へ戻し、今度は別のパンに手を伸ばします。

私は家族と顔を見合わせました。

「あれ、大丈夫なのかな」

小声でそう話していると、女性はバッグから大きめの保存容器を取り出しました。

そしてパンだけでなく、おかずや果物まで次々と容器へ入れ始めたのです。

朝食会場で食べる量には見えませんでした。

スタッフが静かに声をかけた

その様子に気づいたスタッフが、女性のそばへ近づきました。

「恐れ入ります。朝食会場のお料理は、お持ち帰りをご遠慮いただいております」

声を荒らげることもなく、周囲に聞こえないくらいの落ち着いた話し方でした。

すると女性は容器を持ったまま答えました。

「あとで部屋で食べるだけです!」

スタッフは少し間を置いてから、もう一度説明しました。

「申し訳ありません。衛生上の理由もありまして、お部屋へのお持ち帰りはお断りしているんです」

女性は納得できない様子でしたが、しばらくして容器へ入れる手を止めました。

スタッフは、すでに容器へ移されていた料理をビュッフェ台へ戻すようには言いませんでした。一度取った料理なので、そのまま会場内で食べるよう案内していました。

さらに、女性が素手で触って戻していたパンについても確認し、いくつかを下げていました。

大きな声を出さない対応が印象に残った

席へ戻ってから、家族が言いました。

「スタッフの人、落ち着いてたね」

私も同じことを感じていました。

ルール違反を見つけても、大勢の前で責めることはせず、必要なことだけを伝える。それでも、衛生面で気になるものはそのままにしない。

女性を言い負かしたわけでも、大げさな騒ぎになったわけでもありません。

それだけに、あのスタッフの淡々とした対応が強く印象に残りました。

今でもホテルの朝食会場でトングを手に取ると、あの日の光景を思い出すことがあります。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ